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第三十三話 花壇荒らしの捕り物騒動!!

 ゴスロリ衣装を着ていたってちゃんと戦えるんだから!とナンパ野郎を見事に撃退し、楽しい楽しいプリクラ撮影を終えた私と麗華れいかセンパイ。


 ナンパはうんざりだけれどいつもとは違う恰好でお出掛けるするのは楽しかったなぁ!とホクホクした気分でしばらく過ごせるかなと思っていた矢先のことだった。今度は今まさにその『足』を花壇に振り下ろそうとしていた姿を目にした私は一気に瞬発力を上げて声をかけたのだった!

「待てぇぇぇ!!!あなた、その足をどうするつもりだったの!?」


 気持ちの良い朝。

 ここしばらくは花壇の植物たちも平和な世界にキラキラと生命力を輝かせていたのだけれど、次に私はとんでもないモノを目にすることになった。

 男子、生徒……だろうか?

 花壇をじっと見下ろしていたかと思えば(どんどん花壇に近付いている!)その足を植物目掛けて振り下ろそうをしていたではないか!これは見て見ぬフリをすることなんて絶対にできない!!



「な、なんですか、あなたは!」


 私の声に空中で待機していた足は植物を踏んでしまう事態に見舞われることなく地面に降ろされた。が、私はバッチリしていたんだから!!


「あなた、私が声を掛けなければ何をしていたわけ?あなたのその足で、花壇を踏み潰そうとしていたんじゃないの?」

「……は、はぁ?何を馬鹿な。あなたの見間違いではありませんか?」


 ネクタイの色が……私のもの(一年生は赤、そして三年生は制服のズボンやスカートに合わせたかのようにチェック柄が入っているものだ)とも三年のセンパイたちのものとも違う。

 青色。

 つまりは二年生ってことだ!


 もともと二年生との交流、人付き合いって今までしたことなかった。機会があればそれはそれで楽しみにしていたのだが、まさかこんな形で交流を持つなんてしたくはなかったなぁ。



「見間違い?そんなわけないでしょうが。だいたい植物を愛でるにしたってあなた距離が近すぎるんだよね。そんなに近付いて、何をしようとしたの?」


「し、知りませんよ!僕は失礼しますからね!!」

「あ、こら!!」


 スピードスターだ!

 あ、いや……逃げ足がめちゃくちゃ速くて(まさかの私の瞬発力を上回っただと!?)その腕を捕まえることができなかった。が、顔はバッチリ確認し、記憶にインプットしてある!

 まず、眼鏡を掛けていた。

 背格好は私とそう変わらない。でも、なによりも特徴的だったのは目の下のホクロ!これを見間違うことさえなければ確保は確実!顔そのものは中性的というか、男子にしては可愛らしい系の顔もメモリーに保存!

 見た目は優等生っぽいが、優等生って日頃のストレスが溜まるとどこかで憂さ晴らしするってこともあるらしいからきっと抵抗できない花壇にぶつけようとしていたのかもしれない!


 これは……


「大捕り物になるわね!!」




 朝から犯人を取り逃がしてしまった自分への情けなさから『最近鈍っているかなぁ』と何気なく呟いた言葉をバッチリ聞き取っていたらしいクラスメイトで仲良しのうちの一人。南クンに『どうした?』と問われた。やっぱり今日も余裕を持って登校してきていたよ!

 

「前に花壇が荒らされていたことがあったって言ったでしょ。……もしかしたら、その犯人が分かったかもしれなくて……」

「……え、そ、それ……本当?」


 植物大好き(もとい植物オタク)のクラスメイトで仲良しの二人目であり緑化委員にも所属している土屋灯つちやあかりチャンも反応してきた。

 やはり花壇は大切なものだよね!癒しの空間だし!


「それが二年生の男子生徒っぽいんだよね」


 ネクタイの色を教え、私が特徴的だと取り上げた顔立ちやら背格好を説明していくが二人は不思議そうにするばかり。一つ上とはいえ交流が無いとどんな生徒が在籍しているのかなんて分からないもんだよね……。


「だから今日は休み時間のたびに二年生の教室に顔を出してみるつもり!」

「「はあ!?」」

「だって顔を見ているのは私だけじゃん?私が見たら絶対に間違えないから!」


 写真でもあればより良かったのかもしれないが、あいにくそのような余裕なんて無かったよ……とほほ。

 あれだけ特徴的な生徒なのだ。

 確保は容易い!!と私は今回の犯人捜しは『楽勝楽勝!』と余裕ぶっていた。



 が。


 有言実行。

 授業が終わるたびに急ぎ二年生の教室がそびえる二階へ行っては開いている教室のドアからちらちらと教室内を見渡して件の男子生徒を探す。が、いっこうに見つからない!

 え、なんでよ!?

 あのネクタイの色(青)は二年生のものだったでしょ!

 それに眼鏡を掛けている生徒がいれば眼光を鋭くさせて遠目から様子を伺ってみるが全然あのときの生徒にたどり着かない。


 そんなぁ~……もしかして、そのまま気まずくなっちゃって帰っちゃったとか?


 もうこれで昼休みも終わる。

 もしも本当に彼が花壇を荒らした犯人でもあるならばガツン!と言っておきたいことがたくさんある。そしてなんでそんなことをしたのかも知りたかった。


 放課後までに見つかるだろうか……いや、見つけてみせる!!!

 と心のなかで気合を入れていると何かがぶつかるような音が聞こえてきた。それは階段と階段の間に築かれているスペースで、何か落としたのかしら?とひょいっと顔を覗かせればあの男子生徒が複数の男子生徒(五人)に取り囲まれているではないか!

 

 え、こんなところで堂々と喧嘩!?

 いや、アレは複数で取り囲んでいるからちらっと見ただけじゃ仲良しこよしが集まっているようにしか見えないかもしれない。


「おい、こら、桜井ィ~。さっさと花壇ぶっ壊して来いって言ったよなぁ?この前みたいによぉ!」

「そうそ。この前は最高傑作だったのによォ。どっかのバカが直しやがってさー……あー、もったいねェ。こうなったら校舎の窓でも割ってまわるかァ?不良っぽくて楽しそうじゃねぇか」

「優等生ヅラしてるが、お前も鬱憤溜まってんだろォ?こんな生真面目な学校。メリットなんて女子生徒のレベルの高さぐらいじゃねェか」


 ドカッ!と蹴りが私の探していた男子生徒の腹部に入った!アレは痛い!というかしばらくまともに立てない入り方だ!


 ゆ、許せない……!


「あんたたち……!!」


「あ?お、噂の転校生じゃね?可愛いじゃん」

「ここは二年生の階ですよォ?誰かに会いに来たとかか?」


 二年生にも私が転校生ってことは知られているんだ。

 顔を見ただけでそれが分かったってことは相当私って顔が広いのかな?こういう生徒たちにまで知られているのは正直あまり嬉しくないけれど!


 ゲホッゲホッ……と蹲って咳き込んでいる男子生徒クン。うん、無理しないで動かない方がいいよ!


「あんたたち、恰好悪いわね!複数で一人に寄ってたかるなんて、蛆虫の集まりみたい」


「は?なんだコイツ……」

「可愛い顔して喧嘩売ってんの?ま、そうでなくても買うけどよォ」

「喧嘩?……そうね。今まで自分から飛び込んでいくことが多かったけれど、売ってみるのも悪くないかもね」


「その可愛いツラに消せない怪我でも付けてやろうかァ!?」

「その前に私に怪我をさせるなんて無理だと思うから」

 

「コイツ……っ!」

「まぁまぁ、落ち着けっての。ここでやり合ったってどうせ教師にチクられんだろ?そんなヤツ放って置けよ」


 チンピラ、もとい不良生徒なんてちょっと刺激してやればすぐに手が飛んでくるものかと思っていたらどうやらこのなかにはそう簡単に挑発にノってこない冷静なヤツもいるらしい。

 ちっ……ここで手が出された瞬間に大騒ぎをすればすぐに誰かが……と考えていたがそうはならないようだ。


「可愛い可愛い一年は、たーっぷり可愛がってやらないと、だろ?お前ら。可愛がってやりたいが……残念ながらそろそろ午後の授業もはじまる頃合いだ。いいか、一年。用があるならまた来いよ。俺たちは逃げも隠れもしねぇからな」


 この不良集団のボスらしき冷静な生徒はそれだけ言うと残りの不良たちを促して教室へと向かって行った。

 ……こ、こんなやり取りしていたのに授業には真面目に出るわけ?意味が分かんないんだけれど。っと、それより彼よ!!


「……一緒に保健室に行きましょ。肩貸すから……寝込むなら保健室のベッドまで辛抱して!」

「あ、あなたは……朝の……」

「取り敢えず黙って。ほら、行くわよ」




 最初は花壇を荒らした犯人捜しだったはずだ。

 しかし、その犯人を捜しているなかでどうやらあまり良くない意味で二年生の不良集団から目を付けられてしまったかもしれない。それに今回はただ殴って終わり……とはいかなそうな予感もする。

 


 さて、どんなふうに解決させていこうか……一筋縄ではいかなそうな不良集団のボスの口調に苛立ちながら『桜井』と呼ばれた男子生徒に寄り添って肩を貸しながら一緒に保健室へと向かった。

 真面目な学校、ということですが絶対に素人目には分からない場所や位置で不良ってのはいると思うんですよねぇ……。たまには悪役らしい悪役にも登場していただきたいと思ったのですが、ちょっとヒヤヒヤな展開にいきそう!?



 物語の先行きが気になる!キャラクターに愛着がわいてきたかも!という方『ブックマーク』や『☆☆☆☆☆』マークを押していただけると嬉しいです!

 一人でも多くの人に『JKハーレム勘弁!』という作品が愛されますよう予想の付かない展開や物語を書き連ねるために努めてまいります!!

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