FREAK
レビュー執筆日:2022/1/23
●楽しげな曲調にネガティブな歌詞を添えて。
【収録曲】
1.気になっていく
2.はよファズ踏めや
3.大事なことは大事にできたら
4.踊る子供、走るパトカー
5.誰が為にCHAKAPOCOは鳴る (Album EDIT)
6.俺にとっちゃあ全部がクソに思えるよ
7.八番街ピコピコ通り
8.豪徳寺ラプソディ
9.カニノダンス
10.思い出すこと
11.続・かえるくんの冒険
12.Mr. エレキギターマン
13.夢を見ていた
5人組バンド・ネクライトーキーのアルバム。バンド名から想像される通り、歌詞に関しては「反吐が飛び出してくらぁ」(気になっていく)や「勇気のない日々を過ごしてしまうのだろう」(俺にとっちゃあ全部がクソに思えるよ)のように結構ネガティブな表現が見られるのですが、その一方で曲調に関しては軽快で明るめのギターロックといった感じ。ボーカル・もっさの可愛らしい雰囲気の歌い方も相まって、概して「楽しげ」な印象を受けました。特に、『はよファズ踏めや』や『誰が為にCHAKAPOCOは鳴る』はキャッチーなフレーズが織り込まれており、つい口ずさんでしまいたくなります。
ただ、アルバム全体を見ると、「楽しげ」ではあるものの個人的にはそこまで振り切っている印象は受けず、その辺りを突き詰めていけばもっと面白くなりそうな感じがします。まあ、ネガティブな歌詞を楽しげなメロディに乗せるのは難しいのかもしれませんが、少なくとも今作の時点では「楽しい」のか「ネガティブ」なのかどっちつかずになっている点も若干見受けられます(『はよファズ踏めや』や『誰が為にCHAKAPOCOは鳴る』に関してはネガティブな面よりも「だらだらだらだ!」や「CHAKAPOCO」といった特に意味が無いであろうフレーズが目立つ印象がありますし)。まあ、充分に伸びしろは感じられますし、今後の期待を込めてこの評価とさせていただきます。
評価:★★★★