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霊界が崩壊 ひょっとして俺らのせいかい?

作者: HasumiChouji

「私こそが仏陀とキリストの生まれ変わりであるアル・カバンレータであ〜る」


「また、下界で変な新興宗教が生まれたみたいだな」

「いちいち、気にするなよ」


「我が言葉こそ宇宙の真理であり、我が言葉を疑う者は地獄に堕ちるであろう」


「ここ地獄だったっけ?」

「あの手合いは山程居るんで、イチイチ、突っ込み入れてちゃ、キリが有りませんよ」

「でも、見せしめに1人ぐらい酷い目に遭わせてもバチは当たらんだろ」

神々(おれたち)に誰がバチ当てんだよ」


「我が説く宇宙の真理に反する政策を主張している○○党は次の選挙で1議席も取る事が出来ず、党幹部は選挙直後に皆死ぬであろう」


「あいつが言ってる事の逆の事が起きるように呪いをかけてやるか?」

「あんた、下級神(したっぱ)だった頃から、その手のイタズラが本当に好きだったね」

「まぁな」

「でもさ、偉くなってから、そんなイタズラしたら……」

「まぁ、いいじゃねえか。効力は、あいつが死ぬまでだ。しかも、あのカバみてえな顔のマヌケの健康状態からして……あと二〇年持たねえぞ。その間に大した事なんて出来ねえよ」


「霊界の存在を疑う者も、また、死後、地獄に堕ちるであろう」


「おいおい、俺達が、そんな尻の穴の小さいクソ野郎どもだとでも思ってんのかよ?」

「そもそも、実体が無い神々(おれたち)の尻の穴って、どこだよ?」


「これだけは間違い無い。霊界は存在し、我が言葉を信じた者は天国に行き、そうでない者は地獄に堕ちるのだ」


「え? あいつ、今、何って言っ……


 次の瞬間、天国も地獄も消えた。

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