第八話:エルフ族
洞窟で入手した岩塩で塩を作って、その塩で食糧を塩漬けにすることで食糧の消費期限の延長に成功したことで、再び安定した生活となっていた。
カツキが拠点の掃除や料理、アローラとネザーとゴードンとタンポポとミントの世話をしている間、ヒロキは畑を耕したり、釣りに出かけたり、そしてネザー、タンポポ、ミントと一緒に狩りへ出かけるようになった。
「いた……今日の夕食はアイツにしょう!
僕の矢が奴に当たったら一斉攻撃だよ!」
ググググッ……
「今だ!」
ビュンッ!!
ドスッ!!
ヒロキが弓から放った矢は、獲物となった“コルポコエルス”というアフリカ大陸に生息しているモリイノシシに近縁と考えられる絶滅したイノシシの群れの一頭にあたった。
「ブヒーーッ!!」
あたったコルポコエルスは大声をあげながら逃げようとしたが、ネザーとタンポポで阻止した。
その間にミントがもう一頭のコルポコエルスを仕留めてくれた。
「これだけあれば充分かな?」
そして二頭のコルポコエルスを解体して、夕食にヒロキ達で食べた。
そして余った肉は全て塩漬けにして保存した。
すると、カツキがヒロキにこんなことを言い出した。
「ねぇ、ヒロキ君……私、そろそろお風呂に入りたいけど……」
「風呂?
……言われてみれば風呂ってあるかな?」
試しに調べてみると、一応風呂は作れるらしいが、その代わりに作業台を作って、魔法の書に新たに“設計図”を解除しなければならないことが判明した。
幸いにも必要な素材があったため、それで作業台をクラフトして、作業台を設置して、その瞬間にそれぞれの魔法の書に新たに“設計図”が解除された。
「これが設計図?
こちらには……すごい!
いろんなものが作れるようになりましたね!」
「でもそのほとんどは鉄が必須みたいだね」
「鉄ですか……」
「うん、この洞穴には鉄があったけど、今はもうここの鉄は既に取り尽くして、この洞穴から取れるのは、そこの湧き水くらいかな?」
「そ、そうなんですね……」
「まぁ、昨日の洞窟に行った時に所々に鉄鉱石らしきものを見かけたから、それを探し出して、取りに行く必要があるかな?」
「ま、またあのコウモリがめっちゃいる洞窟へ?」
「うん……でも場所がどこにあるのかはだいたい把握しているから、明日は僕一人で取りに行ってくる」
「だ、大丈夫ですか?」
「大丈夫!
だって僕のレベルも既に11に上がってるしね!」
「レベルが上がったら、体力やスタミナなどのステータスがレベル1につき10ずつ上がりますよね?」
「うん、全部で同じ210になっているよ!
まぁ、それ以外にも他の子達も既にレベルが上がっているみたいだしね!
……とりあえず、明日鉄を集めてきたら、風呂を作ることになるけど……いいかな?」
「大丈夫です。
それまでに我慢しますので……」
翌日、ヒロキは一人で鉄を取りに前に岩塩を取った洞窟へ入りました。
「……また来てしまったよ。
まぁ、僕の記憶力が正しければ、ここまでの道を忘れることはないだろうけど!」
そう言いながらヒロキは昨日、カツキが寝ている間に作った虫のスープを飲んだ。
ゴクッゴクッ……
「おええぇぇぇ〜〜〜〜っ!!!!
まっず!!!!」
味はめちゃくちゃ不味かったようだが、その代わりに防虫効果が一時的に付与された。
効果が切れるまでの制限時間は約五分である。
「防虫効果には実は蛇やコウモリですら嫌がる臭いを発生するみたいだけど……自分でもこれは流石に臭い……まるで僕が肥溜めに落ちた時についた匂いがして、そこに強烈な殺虫剤と農薬と臭いが強い肥料が追加で混ざっているような感じがするし……しかもめっちゃくそ不味いしなぁ……一応、世界中のどこかに虫を食べる地域があって、食糧難の時には昆虫がそれを解決してくれると言われているから、一時的に昆虫食が流行った時期もあったし……」
そう呟きながら洞窟に入って、洞窟に住むオニコニクテリス達には気づかれずにこっそりと鉄鉱石を探した。
(あったあった!
ここだ!
昨日はそこにあったのを見かけたけど、岩塩のことで頭がいっぱいだったから取ってなかったけど……)
鉄鉱石が取れる鉱脈を見つけた後、ツルハシを取り出して、鉄鉱石を掘り出した。
ガンッ!
ガンッ!
ガンッ!
ガンッ!
「流石洞窟だね……いくら掘ってもまだ鉱脈から鉄鉱石が取れる!」
ガンッ!
ガンッ!
ガンッ!
ガンッ!
黙々と掘り続けて、鉄を手に入れていた。
ガンッ!
ガンッ!
ガンッ!
ガンッ!
(どこまでなんだろうか?)
それからずっと、ツルハシが壊れるまで掘り続けた。
すると……
ガンッ!
ガンッ!
ガンッ!
ガンッ!
ドガッ!
「!?」
なんと、別の洞窟の道へ辿り着いたのでした。
しかも偶然なのか、鉄鉱石が取れる鉱脈はそこまでのようです。
ちなみにツルハシはその時で壊れてしまったため、魔法の書の収納から新しいツルハシをクラフトし直した。
(とりあえず新しいツルハシをクラフトすることができたけど、ここってあそこからどこまで繋がっていたのかな?
洞窟ってだいたい広いイメージがあるし、ここが別の洞窟だとはあや得ないんだよね……ん?)
ヒロキはそこの洞窟の上を眺めた。
「……」
「……」
二匹のデスモダスが爆睡して眠っていた。
どうやら洞窟の奥深くへ来てしまったようです。
「結構深くへ来てしまったみたいだね……あそこには崖になっていて、その崖に登っていくことで出れるみたいだな?
……でも、どんなものがあるのかが興味があるのか……ちょっとだけ行ってみたいな……でも、その前に」
洞窟の奥深くに何があるのかと興味があるヒロキは、すぐに虫のスープを飲んで、再び防虫効果を付与した。
そしてヒロキは流石に奥の方が真っ暗だと感じたのか、松明を取り出して、進んでみることにした。
「……所々にいるとは思ってたけど、特にここは多くいるみたいだね。
見た感じ、僕が知ってるクモよりは大きい気がするなぁ……少しだけタランチュラに似ている気がするしね」
魔法の書の図鑑を見て調べてみると、そのクモは“ロサミガレ”と呼ばれる約2億3000万年前の三畳紀中期に存在した絶滅したクモで、出糸突起を備えた最古の蜘蛛と言われているそうです。
(しかもコイツは、虫のスープで飼い慣らせるの!?
……ってか、飼い慣らしたら何かいいことがあるのだろうか?)
そう思いながら、どんどんと奥の方へ進んでいった。
すると、ヒロキはこの目でとんでもない衝撃的なものを見てしまった。
「……あ、あり得ない。
こんな洞窟に、なんでこんなものが!?」
そこは、まるで遺跡のような場所だった。
すると、ここで誰かに声をかけられた。
「やめときな」
「ん?
だ、誰ですか?
……ってか、あなたも人間ですか?」
「人聞きの悪いことを言うね……まぁ確かに私は人間ではないよ。
アタシはマーニー、エルフ族だよ」
「え、エルフ族!?
この世界にいるんですか!?」
「なんだ?
アンタは何も知らないのかい?」
ヒロキに声をかけた女性は、人間ではなく、エルフ族で、名前はマーニーというそうです。
彼女の話では、この世界にはヒロキ達転生者である人間以外の種族がいるらしいそうです。
「あ、あのー……この遺跡ってなんですか?」
「ここは古代都市って呼ばれていてね……全ての洞窟の奥深くに存在するらしいんだ。」
「全ての洞窟に?」
「そう、私は別の用事でこの洞窟に入った時にアンタを見かけたんだよ。
でも、アタシらでも流石にこの古代都市には厄介な番人が眠っているって聞いたことがあるよ」
「……詳しく教えてくれないでしょうか?
この世界についてとか……」
「別にいいけど、その前にアンタは何をしにここへ来た?」
ヒロキはマーニーに風呂を作るために必要な鉄を取りに洞窟に来たことを話した。
「なるほどね……確かに鉄は必要だよ。
でも、それだけでは風呂は作れないよ。
まぁ、幸いにも山の方には温泉があるから、それを使えば、風呂として機能するよ」
「温泉!?」
「アンタは今、自分の家に温泉を送り込もうと考えているんだろ?」
「!?」
「……まぁ、アタシも手伝ってやるよ。
その代わり、アンタには少しだけ付き合ってもらうよ」
「は、はい……」
ヒロキはマーニーと一緒に洞窟から出ることになった。
「やっぱりそうでしたか」
「あぁ、普通ならあの崖に登って、そこから洞窟に出るんだけど、アンタが掘ってくれたおかげでスムーズに行けたよ」
「それはよかったです……ですが、なぜ君はここにいてたんですか?」
「洞窟に生えているキノコだよ。
コイツは薬の素材になるからね」
「薬の素材?」
「そう、医者から頼まれてね」
「な、なるほど……」
「アタシはこう見えて、洞窟で必要な素材を集めてくる洞窟探検家なんでね」
「それで洞窟にいてたんですね!」
「そうかい?」
「で、でも……エルフ族っててっきり自然を愛している種族なのかと……」
「それはアンタが知っているエルフ族とこの世界のエルフ族は全く違うよ」
「というと?」
「アンタと同じ転生者としてこの世界にやってきた人間にあったことのあるアタシの友人達はみんなこう言うんだよ。
“人間はエルフ族を自然と共に過ごす種族とか魔法が使える優秀な種族とかいう偏見を持つ人間が多い”って言うけど、そんなことをしてたら、奴らに捕食されて終わりだし、アタシらには魔法というものは存在しないんだよ」
「ヘェーーッ……」
「でも一つだけ当てはまっていることがある。
それは、“エルフ族は男女ともに美人である”ということだけが唯一当てはまっていたよ」
「た、確かに……君もクール系美人だし……その……す、スタイルとかもめっちゃ良いし……」
「アンタ今、私のこの大きな胸を見てたろ?」
「す、すいません!
でも僕は……」
「わかってるよ。
アンタを見て、下心がない正直者だけは確かだよ。
アタシらエルフ族は、生き物の心の中を読み取ることができる種族なんでなぁ……たとえば、アンタ達人間を見て、どのように考えているのかなどはすぐにお見通しだよ」
「そ、そうなですね……」
そして二人は無事に洞窟から出た。
「あ、あの……君ももしかして、虫のスープを飲んでますか?」
「そりゃ飲むよ。
虫のスープを飲めば、全ての虫類やティタノボア、オニコニクテリスなどの一部の生き物が嫌がる臭いを出すんでな……アンタ達人間にとっては臭いとは思うけど、この世界に住むアタシらはその臭いになれているんでな」
「そ、そうなんですね……と、ところでなんですが……」
「何?」
「付き合ってもらうって言いましたけど、何かをするんですか?」
「とりあえず、アタシらの村についてきな。
そうすればわかるよ」
「は、はぁ……」
二人はマーニーが暮らすエルフ族の村へ目指した。
マーニー曰く、洞窟からそんなに遠くない場所にあるとのことだそうです。
しばらく歩き続けると、エルフ族の村に到着した。
「……ついたよ」
「こ、ここがですか?」
「そうだよ。
とりあえずついてきな」
ヒロキはマーニーについて行くことにしました。
最初に向かったのは、村にある小さな病院です。
「おぉ、マーニーちゃん!
よく来てくれたね!」
「持ってきてやったぞ」
マーニーはキノコを取り出して、それを医者に渡した。
「ありがとうね!
マーニーちゃんでしか頼める人がいないからね!」
「まぁーな。
なんせ私しかいないんでな」
「それよりマーニーちゃん、そちらは?」
「ヒロキとか言う人間だ。
転生者だけどな」
「いや、見ればわかるけども……もしかして彼氏とか?」
「んなわけねーだろ?」
「ど、どうも……」
「ヒロキ君だっけ?
ここに来るのは初めてか?」
「は、はい……」
「なるほど、それで君の心から混乱していたのか?」
「混乱?」
「そう、まぁワシらを見たらそうなるのが普通じゃな。
なんせ、人間以外の種族がいるもんでね……」
「と言うことは……どこかにエルフ族以外の種族もいるんですか!?」
「いるぞ。
ただし、ここはエルフ族が支配している大陸なんでなぁ……」
「た、大陸?」
「ワシらのような人間以外の種族が支配する大陸は三つあって、それぞれの大陸にはその支配者となる種族がいるんじゃ。
この大陸は“熱帯大陸”と呼ばれているのだが、他にもドワーフ族が支配する“冷帯大陸”に鬼族が支配する“温帯大陸”があるんじゃ!」
「ドワーフに鬼!?」
「おい、クソジジイ……話してるところ悪いけど、アタシらは忙しいから続きはまたな」
「そ、そうか……」
「ほれ、行くよ!」
「は、はい!」
マーニーはヒロキを連れて、マーニーの家に向かい、ヒロキはそのマーニーの家に入りました。
「あのジジイは結構おしゃべりなんでな……でも少なくともそこだけは覚えておいた方がいいかもな?」
「そ、それより……何をすれば良いんですか?」
「アンタには今からここでアタシがさっき仕留めてきたオニコニクテリス達を解体してもらうよ」
そう言って、マーニーは背負っているリュックから十体のオニコニクテリスの死体を出した。
ドサッ!
「アタシはその間に別の用事をしてくるから、その間に頼んだよ」
「は、はぁ……」
ヒロキはその十体分のオニコニクテリスの解体をすることになった。
その間にマーニーはエルフ族の男達にある話をしていた。
「……ってことなんだが、いけるか?」
「おう!」
「まかせな!」
「俺らが前に見つけた温泉でいいか?」
「けどよぉ……その人間がどこに住んでるんだ?
住む場所さえ分からなかったら、温泉をそっちへ送り出すことはできねーよ!」
「それに関しては、ヒロキに案内してもらいな」
「お、おう……」
「どうせ姉貴のことだから、今はめんどくさがってたのを代わりにやらせてるだろ?
いつもなら俺らがそれをやることになってるけどよ!」
そして十体全てのオニコニクテリスの解体を終えた。
「つ、疲れた……」
すると、マーニーが入ってきた。
ガチャッ!
「全部終わったみたいだね!」
「ちょうど終わったところです」
「そうか……ならアタシについていきな」
「えっ?」
すると、マーニーの背後から男達がやってきた。
「コイツらは全員、アタシの弟達だ」
「姉貴から話を聞かせてもらったぜ!」
「風呂を作りたいらしいな?」
「でも、風呂を作るだけでは意味がないんだぜ?」
「温泉が必要だからなぁ!」
「は、はぁ……」
「とりあえずマーガリンとマーガレットは温泉地へ、マークとマーカーはヒロキに案内してもらいな!」
「了解!」
「よしいこうぜ!」
「おう!」
「ヒロキだっけ?
しっかり案内してくれよ!」
その頃、カツキはアローラとネザー、ゴードン、タンポポ、ミントと一緒にヒロキが帰ってくるのを待っていた。
「……後少しで夕方になりますね。
でも、早く帰ってきて欲しい……やっぱりヒロキ君がいないと寂しいよ」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「ご、ごめんね!
心配そうに私のことを見てくれてるけど、大丈夫ですよ!」
後少しで夕方になっていきました。
すると……
ドスッ!!
「!?」
拠点の近くにカルノタウルスより少しだけ小さな恐竜が現れた。
「な、なんですか!?」
「グルルルッ……」
「よく見たらツノが一本だけ生えていますね……」
しかし、ここでゴードンがその恐竜に威嚇をした。
「ヴァ〜〜〜オォ〜〜〜〜ッ!!!!!」
「!?」
ゴードンの威嚇に怯えたのか、その恐竜はすぐに逃げ出した。
ドスッドスッドスッドスッ!
「……すごいですわ。
ゴードンって本当に頼もしいんですね……」
ちなみにその恐竜は、魔法の書の図鑑に新しく記録されているページを見てみると、どうやら中生代ジュラ紀中期から後期にかけての現在の北アメリカ大陸とアフリカ大陸に生息していた獣脚類の肉食恐竜の一種であるケラトサウルスのようです。
「ゴードン、ありがとうございます!」
「ヴァオォッ!」
すると、アローラ、ネザー、タンポポ、ミントは突然と顔の向きを変えて、ずっと見つめ始めた。
「ど、どうしたのですか?」
カツキも見てみると、そこには三人の人達と一緒にいるヒロキがいた。
「ただいま!」
「お、おかえり……その方達は?」
「おや?
お前にこんな可愛い子と一緒に住んでるのか!?
羨ましいぜ!!」
「しかもよく見たら二匹のディノニクスにディノケイルス、ネオタマンドゥアにハルパゴルニスまでいるとはすごいなぁ」
「あ、あのー……あなた達は?」
「アタシらはエルフ族だ」
「エルフ族!?」
「あ、後で説明するね……この人達は風呂を作るために一緒に来てくれたよ!」
「お、お風呂ですか?」
「アタシはコイツが洞窟で遭遇して、コイツが洞窟で風呂作りに必要な鉄を取っていたって聞かされたよ」
「でもなぁ、温泉がなかったら意味がないんだぜ?」
「そうそう!
水を沸かすよりも直接温泉をこっちに送り込んで、暖め直した方がいいかなってな!」
「な、なるほど……」
「それにこの世界では水を沸かして入るよりも温泉に直接入った方が汚れと疲れが取れるし、体力を回復させることができるからね!
水を沸かして入っても何も効果は発動されないからな!」
「そ、そうなんですね……」
「まぁ、とりあえずどこに風呂を作るんだ?」
「風呂を作り終えたら、温泉地にいる兄弟達にテレパシーで伝えるからよ!」
「て、テレパシーも使えるんですか!?」
「そうみたいなんだよね。
エルフ族はどうやら生き物の心まで読むことができるみたいだからね」
「す、すごいですわ……」
風呂を作る場所を決めたヒロキ達は、拠点の隣に風呂場を建設することになり、作業台でクラフトした浴槽を設置して、後は外から見えないように壁を囲って作った。
そしてついに風呂が完成した。
「ここから下には古いのがそこの水路から辿って、あそこの川までに流れるようになっているよ」
「後はここに直接温泉を流せば完成だ!」
「アンタ達、蛇口も忘れるんじゃないよ!」
「わかってるよ!」
それから程なくして、山の方から長いポンプが拠点までにやってきた。
そこにはもう二人のマーニーの弟達と一緒にやってきたのでした。
「ここであってるか?」
「あぁ、ここだ!」
「じゃあ、後は蛇口を設置するだけだ!」
「とりあえず流れてこないように!」
マーニーの兄弟達によって、風呂が完成した。
「この蛇口をひねったら、いつでも温泉に入れるぞ!」
「まぁ、温泉自体はめっちゃ熱いからなぁ……蛇口までにはアンタらでも入れる温度へと下がっているだろうけど、それでも温度を上げたいのなら、そこの下から燃料を入れて、それを火で燃やすことで、温度が上がるようになるからな!」
「ついでにここを押せば流れてくることはねーけど、コイツを抜けば、古いやつはそこから下の水路へと流れていくぜ!
覚えておきな!」
「はい!
……あ、ありがとうございます!」
「いいってことよ」
「作ってくれて、ありがとうございます!」
「いいってことよ。
それよりもしも何か困ったことがあったらいつでもいいな」
そしてマーニーと四人の弟達は帰って行った。
「カツキ、先に入ってていいよ!」
「い、いいんですか?」
「あ、ありがとうございます!」
カツキが先に入って、その後にヒロキも入ることになりました。
「気持ちよかったなぁ!」
「久しぶりにお風呂に入れて、とても気持ちよかったです!
……それより、もうそろそろ夕食を食べませんか?」
「そうだな!」
夕食を食べた後は、二人とも疲れたのか、すぐに眠ってしまったのでした。