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星空舞う騎士の英雄譚  作者: 小鳥遊 白奈
初見殺しの遺跡
8/19

ダンジョン攻略3日目(?

暑くて死にそう……

「やっと起きましたね。」

 どうやら相当寝込んでたらしい…厳密な日付感覚が無いからどれだけ寝てたかは知らんけど…


「もう蒼月まで時間ないです…あと5日くらいでしょうか?」

 そういう彼女は表情(よく見えないけど)を変えずにリンゴ(見た目は)をふたつに割って分けてくれる

「ありがと。」

 戦ってたスフィンクスは奇跡的に一撃で倒せた。この世界での敵の消滅のしかたは無知だったがどうやら肉体ごと消える様になるらしい。


「いえ……この程度ほとんどお役に立てず申し訳ないです…」

「そんな事ないよ。投擲があったおかげで急所狙えたんだから助かったよ。」

 そんな雑談を済ませながら、スフィンクスの間を通り過ぎる……


「本来なら、あのファラオ……裏階層のボスなんだけどなぁ」とボヤいてたのは妹にしか聞こえてない。


 B4F

「かなり深くまで来ましたね……」

「そだね、蒼月の前日までに切り上げるから安心して」


 不安そうにそういう彼女にわざとそう言う…

 実を言うとさっきの仕様変更を見てからは攻略出来るかを疑わらざるを得ない。

 地形も多少なり変わっているようだから未知の世界だ…


『ひさ兄、そこ左っぽいよ。』

 妹の案内を頼りに進んでいく。スフィンクス戦での地形変更で本来あるはずの罠がイカれてるのは嬉しい誤算だった。


 そして……


 B4F 大広間


「また広いところに出たみたいですね……」

「みたいだね。次の扉を探そう。」


 2人で探索すること数分…


「扉が2つ…」

「よくあるパターンだと…片方が偽物ですかね…?」

「だと思う…多分片方がハズレの扉」


 その扉の間には看板が立っており、何かが書いてあった


 〝始まりの勇者は家族想いだった〟

 〝ずる賢い盗賊は仲間想いだった〟

 〝錬金術師は賢者へと辿り着いた〟

 〝白銀の魔法使いは小さきものだった〟

 〝身嗜みの綺麗な僧侶が居た〟

 〝義勇の心で魔王を討伐しに、旅に彼らは出た。〟


「何かの物語でしょうか?登場人物は5人のようですが…

 その様な人物像は聞いた記憶は…」

「多分…書いてある文章に意味は無いと思うよ。

 現に…頭文字だけを読むと…ハズレは右になる…」

「なるほど…ですが一応…文章は覚えておいた方がいいかもですね…」

「そだね。」

 私メモっとくよと妹が言うので、躊躇いなく、左の扉を開ける…

 その時、僕が泣きそうな顔してたのは、彼女は指摘してこなかった…

「んで…情報量が増えた件について…」


 そう言う僕らの前に現れたのは小さい少年を中心に少年の広げた物を賢者以外が見るような像があった

「ふたつの扉ですね…」


 さっきと同じならどっちかがハズレの扉だ…

 さっきの文章に出てきた通りの像が僕らに背を向けて並んでる。

 見ようよれば……同じ様に2つの扉に悩んでる様子に見える。


「…石像になんか書いてるな……」


 〝僕らを導いて〟


「先程の文章の方達でしょうか?」

「扉の方も調べよう…なんかあるはずだ……」


 先程と同じで、看板があった。しかし……


「………」

 僕が無言で居ると察したのか…

「答えが分からないなら…戻りますか?」

 そう聞いてきた彼女だが……このダンジョン致命的な欠陥がある。


「このダンジョンは入ってきた入り口からは出れない。

 正規の出口からしか出れないようになってるんだ。

 だから戻っても時間を浪費するだけになる」

「…あまり時間も無いのですが………?」

「そだね…分かってる。ごめんね。答えは右だ。

 唯一、賢者だけが右の扉を見ている。行こう。」


 そそくさと右側の扉を開ける…少女は一体少年が何を見たのかは知らないがとりあえず追いかける。


 最終層

 最後の扉だったのか、螺旋階段を降りていくと仰々しい扉が現れた。

「…ボス部屋か」

「ぼす?」

「最後の部屋に居る魔物のことを総称してそう言うんだよ。

 下調べの段階だと出て来るのは中型のモンスターなんだ。」

 そして僕がこの遺跡攻略に拘った理由がココのボスのジャッカルが目的だった。


「先程の石像みたいなモンスター以外ならなんとか……」

「あれは例外中の例外だから…」


『そういえば、ひさ兄。忘れてたんだけど…

 スフィンクス戦の時にレベルが上がって☆マーク付いてたよ』

 僕は妹からのその言葉に……「わかった。ありがと」とだけ伝えた。


「時間も無い。行こう。」

「はい!」

 重々しい扉を開けて、中に入る。

 まぁ特に記述するほどのことではないが…負ける気だけは全くしない

遺跡編は次で終わらせたい所存です!

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