初見じゃない!遺跡攻略!!
気温の差で死にかけてる今日この頃
【大古の古代遺跡 B1F】
この森にある唯一の遺跡。
通称、〝初見絶対殺す遺跡〟。その由縁は…
「そこ踏まない!」
ヴィッタちゃんは慌てて地面を飛び越える
「そこの壁触っちゃダメ!!!」
「へ!?」ずっこけそうになるのを支える。
「あ……ありがとうございます……」
そう、めちゃくちゃ罠が多いのだ。
大体の罠が初心者のLvなら即死系の罠ばかりなのと上級者でも即死する可能性がある罠がある。
初見なら初心者とか関係なく死ぬのだ……
初見なら……ね
【B2F】
階段を降りて扉を開けて通る。
まっすぐ行けば、次の階層への階段が見えるが……
「ひさと様。どちらへ?」
僕は扉を出て、直ぐに左へ曲がり壁に書かれてる文字を見る。
「一応、念の為確認したけど、変わってないっぽいね。」
「その壁の模様が何か?」
「あー……コレね。謎かけみたいなもんだよ、この通路はね。
普通に進むと、両サイドの壁が僕らを潰すんだよ。
床がマス目になってるでしょ?この壁の通りに進まないと……」
ただヴィッタちゃんにはアルファベットと数字しか書いてるようにしか見えないのか首を傾げる。
「まぁ、一緒についておいで。
隠し宝箱もあるだろうからそれも回収しよう。」
宝箱の中身は、双剣だった。
補正能力値は高めなのだが、今は扱えないのでヴィッタちゃんにあげた
道中にミミックもあったのだが、宝箱を開けずに撫でると反応があるので見分けはつけれるので当然スルー
戦っても勝てないしね。
【B3F】
「この階層……真っ暗ですね……」
明かりが何一つ存在しない場所だ。
「本来なら、松明使うんだけど…」
「……分かります、恐らく、やばいのが居ます……」
そう……上級者ですら死ぬし初心者なら睨まれただけで死亡する可能性がある。そういうのが居るのだ……
「視界に入ったが最後、命はないよ」
救済処置として、次の階層までの入口のヒントは街の酒場で聞ける仕様があるし、レベル180位まであげてスキルとか魔法でゴリ押せば倒せるんだけど……僕はレベル1な訳でして。
「まぁ正攻法で倒すのは現状不可能なので……」
「こんな真っ暗だと…足元しか見えません。」
「……仕様が変わってなかったら、この辺にあるハズなんだけど…」
ヴィッタちゃんの不安を他所に、僕は階段の下から4段目をまさぐる。
カチッと言う音が鳴るのを確認して……どこからか謎の音楽が流れる。
「さて……行くか……」
まじで見つかったら死ぬから音は立てずに…死ぬ程ビビりな1歩を……
『ダメ!!!ひさ兄!!!!スフィンクス寝てない!!!!』
「!?」
妹の警告も虚しく、通路に入った途端に明かりが灯る。
「体が勝手に!?」
そして、無慈悲にもエンカウント判定に入ってしまい、ヴィッタと2人揃って入口から中に吸い込まれる。。。
☆陽鎖刀 Lv.1 &ヴィッタ Lv.12 vs秘宝を守護せし物Lv.250
「嘘でしょ!嘘でしょ!!冗談キツイって!!!」
「ひさと様!構えてください!!後戻りは許されません!」
本来、この階層はスフィンクスを音楽で眠らせてから音の鳴る板を踏まずに40マス分(約1km)進めば終わる仕様だ。
踏めば、不協和音が鳴り響き、今の状態に陥る。
冗談と思いたいのは、向こうのLvがゲームやってた時より1.5倍近くある事。
「……参ります!」「まって!」
僕の制止を無視して、ヴィッタちゃんがスフィンクスに突っ込む。
さっき渡した双剣を巧みに操り、敵を切り刻……
キィン!!!
「!?」
めるわけ無いのだ。スフィンクスのLvは僕より高いヴィッタちゃんでさえ約21倍あるのだ。
大きく弾かれ、体勢を崩してしまうが自前の機敏さで立て直す。
「しっ!」
立て直した状態で跳躍し、体を伝って、目を狙いに行くが……それも弾かれる。
そして僕の元までバックステップで戻る。
「……傷1つつけれません……不甲斐ないです。」
「バカ!知識も無いのに攻撃しに行くバカが……」
瞬間、スフィンクスの目が光り……
「!!」『ひさ兄!!』
足元が爆ぜる。
当たり前の話だが、向こうは僕らの攻撃でかすり傷も負わないし、倒すなんて夢のまた夢なんだが。。。
「見……見てなかった……」
僕ら2人は、奴の攻撃1回……掠っただけで死ぬ。
「……」
「ヴィッタちゃん!?」
恐らく……僕を庇って、爆風を受け石クズに当たったのだろう。
まともに受けていれば、肉体が残ってるわけが無い。
『大丈夫だよ。HP残ってる』
妹からの声で安心を得るが、ココから出なければ死ぬのと対して変わらない。
「…やるよ、レベル1攻略。」
ヴィッタちゃんを四隅に運び、手から片方だけ双剣を借りる。素振りをして感触を確かめる。
「ゲームスタート……」
RPG系のゲームってあんまり僕やらないんですよね。
最近だとシミュレーションゲームばっかりで学園モノが多いですねー。
好きな作品ですか?野球するやつと空飛ぶ部活のやつです。