〝占い幼女〟
グリューセルに滞在して1週間。
協会に行って翌日にギルドの偉い人から、呼び出され正式にメンバーとして認められたりや妹と全く連絡がつかなくなったりなどと色々不安なども起こったりしているが順調に金策は行えていると自負している。
ゲームとは違う認証方法で少し困惑もしたが、武器自体も心許無い棒きれから真っ当な弓矢や布切れ同然の服もRPGなどで良く見る胸当て等の装備を装備出来たり、ギルド指定の宿舎もあり衣食住自体にも困らなくなった。
「さて…とりあえず、最低の基盤は何とかなった。」
本来、バルフェイで行う予定だったが、それこそ早いか遅いかの差でしか無いため、承認されるんだったら、どこだろうと正直構いやしなかった。
ギルドに所属していないと、色々不便なことが多いのは、どんなゲームでもよくあった事だ。
そんな僕もただ1週間何も調べずに食い潰してた訳では無い。
ある程度、お金が溜まった時にこの街で有名な、占い師をレコットちゃんから教えて貰い、人探しの占いをして貰うのが今日の話だ。
「ここか。」
シルフィーとヴィッタは、少しでもと言って聞かず、クエストを受けるようだったので、今日は1人である。
占い屋敷と聞いてたんだが、なかなか豪華な家だと思う…
「すみません、レコットさんから紹介された者です。」
ノッカーを叩きながら、そう言うと暫くして、中から老婆が出てくる。
「はいりんしゃい。孫が首を長ーくして待っておりますゆえ。」
歩くのも覚束無さそうな老婆に連れられた一室で、椅子に座って待たされていると、暫くして見た目はレコットと変わらない女の子が唐突に丸机の下から出てきた。
黒いローブ、三角の帽子に身の丈に明らかに合ってない杖。文字通り[魔法少女]だ
「あなたが、、、ミアノートさん?」
「ミア、これでもお酒飲めます」
おおよそ僕の態度からそう判断されたと思ったのか、年頃の女の子の私、大人ですアピールをし始める。
どこかの世界で自称シスターを救ったりする先生が頭を掠めた気がするがきっと気のせいだろ。
「…申し訳ない。」
「いいよいいよ…どうせ私なんかぺったんのチビですよぉだ…ばーか。」
拗ねる所を見ても、僕の考えは変わりそうにない。
「僕が悪かったのは認めよう。
謝罪した上で、依頼をお願いしたいんだ。」
「ほんっとならレコットちゃんの紹介じゃなきゃ、予約待ちなんだからね!分かったなら、さっさと内容言いなさい」
「僕と一緒に大図書館から吹き飛ばされた友人がどこにいるかを教えて欲しい。」
「ふーん、案外普通の内容ね。
まぁ、それ位ならチャチャッと見つけてあげるよ」
少女が杖で、机をコンコンと叩くと机の表面に幾何学的な模様が描かれる。
そして、おそらく予め用意していたカードの束を机の上に無造作に投げると1枚だけ宙に浮いたまま、他のカードは机の表面に落ちていった。
「あんたがそれ取りなさい。
そしたら、頭の中に直接流れこんでくるから。」
「…」
言われるがままに、カードを取る。
そうすると、元いた世界ほどでは無いが見た事ある光景が広がる…
「バルテットの近くに居るのか…翔ちゃん」
「情勢の悪い時に飛ばされたね。
今あの辺は帝都の御触れもあって、ピリピリしてるらしいし、今合流するのは、現実的じゃないわね。
それでも運がいい子なのね。国外れの家に厄介なってるみたいよ。」
ほっと胸を撫で下ろす…どうやら今すぐどうこうなる訳じゃないのは僥倖だった。
「さて、お友達のことも分かったみたいだし。満足した?」
先程散乱させてたカードはいつしか目の前から消えており、不満そうな顔でこちらを見る。
「すみません。たいした依頼じゃなくて、、、」
「ダイジョブダイジョブ。
こんな辺鄙な街だしね。飛んでくる依頼なんか大体人探しとか猫探しの類しかないよ。
占い師は当たるも八卦当たらぬも八卦だからまずアテにしようなんて人も少ないんだよ。」
「あ、そだ。レコットちゃんの紹介の人だから一個だけサービスしてあげる。」
そう言って、彼女は杖で机を軽く叩く。
先程と同様に、机の上に幾何学的な模様が描かれ、、、
「、、、えーっと」
普通に、机の上には魔法陣が描かれているのにミアは首を傾げる。
「どしたんですか?」
率直に疑問を投げかける。
「、、、君、何者?」
その目には動揺と明らかな敵意が宿っていたのは言うまでもない。




