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星空舞う騎士の英雄譚  作者: 小鳥遊 白奈
運命の選択
15/25

グリューセルと知らずの災厄

「行くよ。」

「いつでも大丈夫ですよ」

 もう既に、街の出口に立っていたヴィッタちゃんが待ってましたと言わんばかりにそこに居た。

 朝起きた時点でわざと声かけずに出るつもりだったのを見透かされてたらしい。


「気をつけて、行きな。」

 眠そうな顔でアラシスタさんが見送ってくれて一人旅よりかは賑やかな旅にはなりそうだった。


「行ってきます、お姉ちゃん」

 軽くお辞儀するだけで振り返りもせず街を出る。


「さて私も帰るかね。妹泣かせたら承知しないからね。坊や」

 その呟きは僕には聞こえてなかった。

 ーーー

 自然と共存した町〔グリューセル〕


「遺跡を探すのに迷子になってた割には森から出るのは呆気なかったですね…」

「位置戻しがあったせいで迷ったんだ。

 仕掛けも無いような場所で迷うほど馬鹿な真似はしないよ。

 持ち物に余裕がある訳じゃないし、事前に進路を決めてはいたさ。」

 道中、猪もどきや、ならず者たちに足を取られることも合ったが特に方針を変えることも無く無事に着いた。


「家は近くです。先に行きましょう。」

 そういうヴィッタちゃんに案内されて、アラシスタさんの知り合いの家に到着する。

 ノッカーを使用するも、反応がない。


「もう、帰ってきてそうなんですけど…」

「反応がないなら、宿屋に行こう。

 今後の方針も決めたい。」

 そう言って、そのまま宿屋で部屋を取る。

 お金?道中で襲って来たならず者達が融通してくれたのを使えばいい(奪ったとか言わない)


「早いとこ、お金面は解決しないとね。」

「それはそうと、ずっとキョロキョロされてましたよね?」

「あー、それはね。黙って着いてきてるからね。」


 そう言うと、ボンっと煙と共に現れる。

「シルフィーちゃん!?」

「やはり気づかれてましたか…」

 驚くヴィッタに狐ちゃんは呆れた顔で言う

「ならず者と戦った時かな。

 相手の風の魔法の気流の乱れでね。

 魔法で弾いたでしょ?」

「避けれそうになかったので…仕方なく。」

「シルフィーちゃん居るなら、最初から顔を見せてくれたら良かったですのに…」

「勇気が出なかったんです。」


「んで、目的は?」

「私も連れて欲しいと言うだけです。

 里に居ても、皆さんに気苦労をかけるだけですから…恩人に報いたい。それだけの話です。」

「有難い話だよ。

 おかげでちょっと方針が楽になった。」

 2人とも首を傾げる。


「ギルドの結成が出来る

 友達と合流出来るまではどうしたものかと悩んでたけど。明日の朝に協会に行こう。」

 2人はまだ首を傾げたまま、夜を後にした。


 ー朝ー

 宿の人に、また来るとだけ言い残しギルド協会に足を運ぶ。

 手の空いてるギルド嬢に声をかける。


「ギルド結成をお願いしたいんですけど、ココって空きあります?」

「はい。大丈夫ですよ〜。では、この書類に目を通して置いてください」


 レコットと名乗る小さい金髪のエルフが対応してくれて、てくてくと効果音がなりそうな感じで歩いて行った。

 なんでだろう。杖持って戦う凄いパイ作りが好きな女の子の声にしか今聞こえなかった……


 書類の内容を要約すると、いかなる場合において、命を落とそうが知ったこっちゃない的なことが書いてある。

「物騒すぎませんか!?」

 と至極当たり前の回答をするシルフィー

「あのエルフ…かわいいです…私連れて帰っていいですか?……(飴玉、あげたら…)

 1人は先程の受付担当がお気に入りになったらしく、どうやったらお持ち帰り出来るか考えているらしい。


「お待たせしまし……?なんで、その方は涎がそんな出てるんですか?」

「ほっといてあげてください。ちょっとトリップしてるだけなので……」

 シルフィーがヴィッタを往復ビンタしているという光景が後ろで展開されているがガン無視する。


「はぁ………。まぁいいですけど。」

 そう言いながら、クエストを僕に提示する。

「結成を認定する為に最初の1回は試験を用意させて頂いてます。

 報酬も出ますので、倒してください。」

 認定試験みたいなもんか……まぁ、内容なんてたかが……

「……ワイバーン2体の討伐か。」

 知れてなかった。ゴミ。


「一応、報告の際はワイバーンの角を持ってきてください。

 たまにいらっしゃるのですが、その辺に落ちてるの持ってきても分かりますからね?」

「了解した。行ってくるよ。」


 そう言って僕はギルドを後にした。

 ーーー

「レコットちゃん、意地悪だね?

 角が生えてるのはワイバーンじゃなくて、グリフォンなのに。」

 そう言うのは私の同僚だった。

「ツッコんで来ないって事はそういうことなのです。」

 淡々と同僚にそう告げる。


「シロサキ ヒサト君ね。」

 そう言いながら、彼が書いた書類を処分済みの所に迷わずいれる。

「さて、仕事仕事。」

 おおよそ帰ってこない冒険者候補を頭から捨てて、仕事に戻る。

 しかし、レコットは彼がどういう人間か?というのを全く知らない。


「、、、なるほど。中々面白いことしてくれるの。」


 自分の左手には、握った覚えのない〝紙〟があった。

【ワイバーンに角は無い】

「マレル、さっきの言葉は訂正します。

 なかなか面白い逸材かもしれないの。」

 先程、処分箱に入れた紙を拾い上げ、通信を取る。


「もしもしっ。レコットです。」

 ーーーー

「じゃ、行きますか。」

「しかし、陽鎖刀様。この辺でワイバーンなど生息しているという話は聞いたことがありません」

 疑問を提示するシルフィーちゃん。

 ちなみに、まだヴィッタちゃんはトリップしている。


「僕も聞いたこと無いよ。

 角が生えたワイバーンなんて」

「じゃぁ、私達は何を倒しに行くんですか?」

「ん?さぁ。とりあえず宿屋に戻るよ。」


 そういった途端、トリップ状態だったヴィッタちゃんが正気に戻る。


「すみません。後ろ取られました。数4人。囲まれました……」

 すぐさま振り返ろうとした瞬間…

「動くな」

 物騒すぎだろ……

 僕は一体何回、ナイフ突きつけられれば気が済むんだ……


「死にたくなければ、有り金全部出すんだ」

 声色的に女性なのは間違いない。

 家屋の影に隠れてるのが2人、ヴィッタちゃんとシルフィーちゃんを狙ってるのが1人づつって所か……


「1個だけ忠告しといてあげるよ」

「は?貴様ここに来て命乞い以外の言葉が聞けるとはな……

 いいだろう。聞くだけ聞いといてやろう。」

 それが致命的なミスになるとはいざ知らず……


「降り注げ、サンダー。」

「…ギャアアアアア」

 瞬間、雷撃が複数の敵をピンポイントで直撃する。


「魔法使い相手にする時は、先に口を封じないとこうなるよ。」

「それ言うの遅すぎませんか……?」

「襲ってきたのは向こうなんだし多少はね?」


 襲ってきた人たちを警察ギルドに明け渡したら懸賞金を貰えたので、暫くは食うに困る事はなさそうだったので暫くは宿が拠点になりそうだった。


 ー▶どこかの教会◀ー

「イタタタタ……ココどこ?」

 濃いめの霧がかかってしまっており、周りがあんまり見えない。上にこの状況が良く無いことなのは分かる。


「……確か、ひさ兄が化け物倒した後……部屋に戻ってお姉に電話して…そう…変なメール届いたんだ」


【ズルしてた代償は払ってもらうよ。】

 そんなメールが届いたのをふと思い出した。


「最後まで部屋に居て、目が覚めたらこんな場所…。運悪いにも程があるでしょ。

 お兄ちゃん……どしよ…」


 白咲 陽菜。Lv0

 現在地〜黄泉の森〜

運命ってのは、残酷なものだよ。

もし、非現実的なその場所で選択を迫られたなら、君ならどっちを選ぶ?

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