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今までの俺の人生は、“成功”だけを信じて生きてきた!

作者: 七瀬
掲載日:2022/06/21







“俺の人生に失敗の文字はない!”





俺の両親も俺をそう育ててきた。

親の期待を一身に受けて育った俺は【失敗】をした事が一度もない。

極度の緊張で失敗しそうになった事はあるが、最後は【成功】で終わる。

どんなしょうもない事でも俺は手を抜かない。

いつも気をはって生きてきた。

それは家族の中に居てもそうだった。

俺は3人兄姉の弟で、上二人も頭は良かったが母親の期待には少し足り

てなかったんだと思う。

母親は俺に、兄姉以上に“愛情と教育を叩き込んだ!”

俺はすべての事で完璧な男だと自負している。






・・・そんな俺も26歳でやっと家から自立する事ができた。

それまでは母親の言いなりで、俺は何一つ母親に逆らったことはない。

それどころか、母親は理想の女性ひとで尊敬できる女性ひとだった。

俺の結婚相手は? “母親のような女性ひとがいいと決めている。”

でも俺が25歳の時に、唯一母親に反抗した事がある。

どうしても、“一人暮らしをしたいと思った事だ!”

その事を母親に言うと? 全く俺の話を聞いてくれない。

【一人暮らしなんかアズマにはまだ早いわ! アズマはまだお母さんが

傍に居ないと何にもできやしないじゃない!】





その母親の言葉に俺は“ハッと”させられる。

俺は母親が傍に居るから何もしないでいいと思っていた。

何か俺がしたくても母親がいつも俺のやる事を遮るように奪って

いた事を思い出す。

本当は俺一人でもできるのに、母親が俺の邪魔をしていたんだと気づいた。

でも母親にはやっぱり感謝している。

俺が失敗を一度もせず生きてこれたのは“全て母親のおかげだと知っている”

母親を悲しませたくない俺は一つ母親に条件をつけてこの家を出た。

その条件とは? 実家から数分の所に引っ越すとうものだった。

だから母親も俺が一人暮らしをする事を認めてくれた。






そして俺が26歳の誕生日の次の日から引っ越しがはじまった。

荷物は父親が車で俺の住むマンションまで持ってきてくれて

二人で部屋まで運び込んだ。

俺の荷物は、何から何まで母親が決めたものだった。

俺が欲しくて自分で買ったモノなど一つもない。

そのうち、日用品や雑貨など母親が買ってきて俺の部屋まで持って来る

ようになった。

毎日、部屋の掃除や洗濯、料理までして家に帰る母親。

過保護なのか? マザコンなのか?

俺も母親も、“親離れ子離れできない親子”らしい。









 *







・・・でも俺にも初めての彼女がデキるとさすがに母親の存在が

ウザくなってきた。

彼女と二人きりになりたくてもいつも母親が俺の部屋に居るからだ。

そのうち、俺の彼女と母親が鉢合わせをして彼女は二度と俺に会いに

部屋に来る事はなくなった。

その事を俺は母親に何気なく聞いてみると?

衝撃的な事を母親の口から訊く。




『あぁ、“あの女ね! 派手でアズマには合わない女だわ! だから

アズマとはもう二度と会わないでちょうだいって言ったのよ!”』





流石に俺の頭の糸が切れた音が聞こえた。

【ブチっ】図太く太い糸が切れた音。



俺は思わず怒りが込み上げ母親の首を絞めて殺してしまった。

冷静にると後悔に苛まれる。

でも横たわっている母親は、一切息をしていない。

顔は青白くなり血の気もなかった。

俺は失敗をした事がない男だ!

必ずコレも! “最後には成功すると信じている!”

俺はホームセンターで業務用の冷蔵庫を買ってきて部屋に置いた。

俺は夜中に母親の遺体を風呂場に持っていきノコギリで切断する。

黒色のゴミ袋に入れて業務用の冷蔵庫にバラバラになった身体の

一部を入れていく。

カチカチに凍った遺体は臭いもしない。

母親は旅行にでも行っているといえば信じてくれた。

元々父親とはもう心が離れており、父親は何十年も前から愛人がいる。

兄姉も母親を母親と思ってはおらず“親戚のおばちゃん”程度の人ぐらい

でしか見ていなかった。

俺だけは母親の味方になろうと努力したが無理だった。

警察にも一度も届けず、亡くなってから10年が過ぎた。

未だ警察だたになっていない。

既に俺が母親を殺してから10年間、部屋の冷蔵庫の中にずっと居る。

誰一人母親を心配するモノはいなかった。







・・・そして、一つ分かった事もある!

俺はやっぱり失敗をしない男だと確信を持つ事もできた!

俺の人生に、“成功の文字しかない”とね。



最後までお読みいただきありがとうございます。

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