✒ 浄化三昧 3
サブリエル
「 空飛ぶ絨毯とか空飛ぶ箒とか実用化させるのも難しいですか? 」
リィグレーシェド
「 空飛ぶ絨毯?
空飛ぶ箒…ですか?
聞いた事もないですね… 」
創生王:ニテンス
「 サリーは面白い事を言うの 」
サブリエル
「 身体や物に浮遊魔法みたいなのを纏わせて空を飛んで移動するんですけど…。
沢山の荷物は運べませんけど、移動手段としては馬車よりも速いと思うんです 」
創生王:ニテンス
「 ふむ……、サリーよ。
浮遊魔法に関しては諦めよ。
人間は空を征する事は出来んのだ 」
サブリエル
「 どうしてですか? 」
創生王:ニテンス
「 浮遊魔法は存在はするが、精霊が使えんように封じておるからだ。
物体や生物を一定の高さまで浮かして移動させる事は出来ても、飛ばす事も飛ぶ事も出来んの 」
サブリエル
「 精霊が浮遊魔法を封じているのは、それなりの理由が有りそうですわね…。
浮遊魔法を軍事的利用しない為……とかですか? 」
創生王:ニテンス
「 確かに、それもあるであろうの。
人間が空を征すれば、無法地帯となってしまうからの。
空も必ず安全とは言えん。
空にも縄張りがあるからの、自分達の事しか考えん身勝手な人間は縄張りを無視するであろう。
地上だけでなく空の秩序を乱す事にもなり兼ねん 」
サブリエル
「 …………耳が痛いですわ……。
でも、一定の高さまで物体や生物を浮かせる事が出来て動かせるなら、動けない怪我人や重度の病人を移動させる時には便利ですわよね!
人手が無くて困る時も少人数で済みますもの! 」
リィグレーシェド
「 …………そう言う使い方も有りますか。
エルは誰も考えもしない事を思い付くのですね 」
サブリエル
「 そう、ですか?
日常生活にも大いに役立ちますし、活用する用途は幾らでもありますわ。
重たい物を浮かせれば掃除も楽ですし、高くて手の届かない場所も掃除が出来ますわ。
重たい物を持ち上げて身体を痛める心配もありませんわ。
日常生活が豊かになると思いますの 」
リィグレーシェド
「 然し、浮遊魔法を使える人間が居るとは聞いた事がありませんね 」
創生王:ニテンス
「 居るわけ無かろう。
“ 精霊が封じておる ” と言ったであろう。
現代では物体も生物も風魔法でしか浮かせんよ。
風魔法を使うにしても制御するのが難しいだろうがの 」
リィグレーシェド
「 そうですね。
かなりの熟練度が求められると聞きます 」
サブリエル
「 人間が浮遊魔法を使えるようになる日は来ないかも知れませんの? 」
創生王:ニテンス
「 そうだの。
平和的利用だけでは済まんであろうしの 」
サブリエル
「 軍事的利用したがる幼稚な考え方をする大人が多いですものね… 」
人間は何時だってそう。
貴重な資源を手に入れても、何とかして兵器に出来ないか──って考えて兵器開発に走ってしまうもの。
資源として平和的利用する為に開発する迄で止めておけば良いのに、兵器に使おうと考える人間が居なくならない限り、資源を使った兵器開発も完成してしまった兵器も世界中から無くならないわよね…。
貴重な資源を兵器に変えてしまうなんて、資源の無駄遣いじゃないの?
国民が豊かな暮らしを送れるように限りある貴重な資源を平和的利用してこその資源じゃないのかしら?
資源を兵器利用して意気がっている人達に妖精を憑依させて、存在する全ての兵器を資源として再利用する事が出来たら良いのに……。
──と言うか、兵器に作り替えてしまった物を資源として再利用なんて出来るものかしら??
妖精や精霊の力を使ったら出来るかも知れないかしら??
抑「 資源を兵器にして使おう! 」なんて言う正常じゃない異常者達を妖精や精霊が野放しにする訳が無いわよね?
リィグレーシェド
「 エル、そろそろ1時間経ちます。
浄化を続けますか? 」
サブリエル
「 もう1時間経ちましたのね。
話していると直ぐですわね 」
私は椅子から腰を上げて立ち上がります。
テーブルには未だティーフードが残っています。
サブリエル
「 食べきれませんでしたわ…。
勿体無いですわね… 」
創生王:ニテンス
「 心配せんでも良いぞ。
妖精に預からせる故、食べたい時には出してやるぞ 」
サブリエル
「 妖精が預かってくれるんですか? 」
創生王:ニテンス
「 うむ。
預かった状態を維持出来る故、何時でも言うが良い 」
サブリエル
「 有り難う御座います、ニティ。
食べ残して無駄にする事が無くなりますわね! 」
リィグレーシェド
「 妖精は現状保存まで出来るのですか… 」
創生王:ニテンス
「 妖精が居れば、手ぶらで旅も出来るからの。
便利なのだぞ 」
ニテンス様ならではですよね~~。
私、ニテンス様の眷属になれて幸運かも知れませんわね。
ティーフードの事はニテンス様に任せるとして、私は本の浄化を再開させる事にしました。
サブリエル
「 此処には色んな絵本が揃ってますのね~~。
読んだ事のない絵本が沢山ありますわ 」
リィグレーシェド
「 気に入った絵本が有ればエルの部屋へ運ばせましょう 」
サブリエル
「 有り難う御座います、リグ様。
──リグ様と一緒に図書室で本を探すのも楽しいですわね(////)」
リィグレーシェド
「 そう、ですね(////)
私もエルと本を探せて楽しいです(////)
( 視角も多いし、此処でエルを抱きしめて、キスをしても……(////)
ハッ──私は何を考えているんだ!
今朝、あんな──エルと子作りに励む夢を見たから……なのか? )」
サブリエル
「 ふぅ……。
リグ様、本棚に入っている本の浄化が終わりましたわ 」
リィグレーシェド
「 あ……お疲れ様です、エル。
疲れていませんか? 」
サブリエル
「 大丈夫ですわ。
ずっとリグ様が私の手を握ってくれていましたから(////)」
リィグレーシェド
「 エル……(////)
( 上目遣いで見上げて来れるエルが可愛い…(////)
流石に此処では拙いけれど──、許されるなら押し倒したい!! )」
新生リグ様ったら一体どうされたのかしら?
時々難しい顔をされるのよね?
退屈だったのかしらね??
私だったら手を繋いで浄化するのを見てる──なんて事はしませんけれどね。
新生リグ様って、浄化に興味があるのか、変わり者なのかのどちらかかしらね??
此処いらで新生リグ様に何かしらのアクションを起こした方が良いかしらね?
何が良いのかしらね?
昨夜はハグをしましたし……。
手の甲に “ チュッ ” と軽いキスとかしときますか?
頬とか額は「 セーフ 」って言ってましたし、手の甲だって “ セーフ ” ですわよね~~。
手の甲にキスなんて貴族感では挨拶みたいな物をですもの。
──と言うわけで、私は新生リグ様が私の手を握ってくれている甲の上に唇を近付けて “ チュッ ” と軽くキスをしてみましたわ。
新生リグ様は背が高いですから、どうしても上目遣いで見上げる形になってしまいます。
頬や額にキスするに私の目線の高さ迄でしゃがんでもらわないといけないんですよね~~。
あら?
あらあらあらあら??
新生リグ様ったら、お顔を真っ赤にされてますわね?
もしかしなくても、手の甲に軽くキスするなんて失礼だったのかしら??
えぇ~~と…………これは謝った方が良いのかしらね??
リィグレーシェド
「( ──っ(////)
エルが私の手の甲にキ…キスなんて──(////)
どうして急にキスなんて大胆な事をするんだ?!
親愛のキス…なのか?
それとも唯の御礼のキス……とか?
と、取り敢えず──、御返しをしないと(////)
私もエルの手の甲にキスを──。
本当は口にしたい所だけど── )」
リィグレーシェドは握っているサブリエルの手を力を入れずにキュッと強く握ると持ち上げる。
自分の唇を近付けたリィグレーシェドは、サブリエルの手の甲へ軽くキスをして返した。
リィグレーシェド
「 …………労いのキスです(////)
こんな事をしても疲れは取れませんけどね… 」
サブリエル
「 ふふふ(////)
有り難う御座います、リグ様(////)
私を労ってくださるリグ様のお気持ちが何よりも嬉しいですわ(////)
私からは付き合ってくださった御礼のキスですわ。
初めてしましたから緊張しましたわ(////)」
リィグレーシェド
「 わ…私も初めてです!
…………エルと私は夫婦ですから、恥ずかしがる事はないですよ?
これからも……夫婦のスキンシップとして続けましょう 」
サブリエル
「 はい、リグ様。
嬉しいですわ(////)」
まさか、新生リグ様から御返しに労いのキスをしていただけるとは予想外でしたわね~~。
気分を害してなかったみたいで良かったですわ。
それに夫婦のスキンシップが1つ増えましたわね。
御互いの手の甲に “ 御礼のキス ” と “ 労いのキス ” ですか。
これからも少しずつ感謝を込めたキスを増やしていきましょう!
ニテンス様からも怒られたりしませんわよね?
手の甲にキスするだけで、新生リグ様と仲良くなれるなら安い物ですわ!!
頑張るのよ、サブリエル!
全ては未来の私の為の投資よ!!
図書室での浄化を終えた私は、ニテンス様,新生リグ様と一緒に図書室を出て、食堂へ向かう為に1階へ下りるのでした。




