✒ 巨漢公爵のダイエット 2 / 痩せない謎……
◎ 久し振りの投稿になりますので内容は、ほぼ忘れています。
当時のノリを思い出して書くのは難しいです。
◎ 書き方を変更しました。
前より読み難くなっているかも知れません。
皆様、お久し振りです。
サブリエル・フォンオスコ公爵夫人でっす☆
フォンオスコ公爵領地の主フォンオスコ公爵領主様でフォンオスコ公爵家の御当主であるらせられる巨漢公爵デブゴン──いえ、リィグレーシェド様を痩せさせる為に奮闘を始めてから、2年が経ちました。
2年経ったので、私は17歳になりましたよ。
ちっとも痩せる気のねぇデブゴン──いえ、リィグレーシェド様から●●●●の御誘いは一向にありません。
なので、有り難い事に2年経った今でも処女のまま生き残れております。
2年の間にフエドを使ったフエド麺,フエドパン,フエドだし,フエドミート,フエド粉,フエドヨーグルト、豆乳を使った豆乳生クリーム,豆乳ヨーグルト,豆乳麺,豆乳パン,豆乳だし,豆乳粉、オカラを使ったオカラヨーグルト,オカラ麺,オカラだし,オカラパン,オカラ粉、豆腐を使った豆腐ヨーグルト,豆腐麺,豆腐パン,豆腐粉を作る事が出来ました!
食べ物だけじゃなくて、何と化粧品類まで作っちゃいましたよ~~~!
フエド化粧水,フエド乳液,フエド美容液,フエドクリーム,フエド洗顔石鹸,フエドバス石鹸でっす☆
区別が付くようにフエド洗顔石鹸は丸型でフエドバス石鹸は長方形にしています。
私は魔法を使えないので、フォンオスコ公爵邸で働いている魔法を使える使用人達に助けてもらいながら、フエド食材,豆乳食材,オカラ食材,豆腐食材,フエド化粧品を作る事が出来ました。
フエドミートに関しては魔法のコントロールが難しいらしいんですけど、何とかミンチ型,フィレ型,ブロック型に加工する事が出来て、牛肉,豚肉,鶏肉,魚肉…等の食感に似せる事が出来るようになりました。
「 フエドで7種類の食材を作れる 」なんて言ってましたけど、7種類どころじゃありません!!
この異世界の魔法って凄いんです!!
フエドを使った調味料を使い、食材も使い、ダイエット料理のレパートリーも増えて充実した毎日を過ごせています。
因みに化粧品類は荒れ易い肌に塗り込んで使えるようにしています。
出来上がった試作品を男女関係無く使用人達と使用人の家族へ配って使ってもらいました。
試作品にも関わらず使用人達から大好評だったので、リィグレーシェド様にも使って頂けるようにフエド美容液に関しては改良中です。
最近はフエドだけではなく、魚を調達して練り物を作ってみたり、捜索魔法で米粉,蕎麦粉,餅米なんかを探してもらっては、公爵領の一角で育てたりしています。
財力,人望,人力,魔法,土地が揃っていれば大抵の事が出来てしまえるので公爵夫人の立場って超絶便利です。
決して忘れていけないのが、財力,人望,人力,魔法,土地の全てはリィグレーシェド様の物だという事です。
私はリィグレーシェド様の御慈悲によって、使わせて頂けている立場であるという事です。
私は前世の記憶を元に使用人達へ拙いながらも説明したり教えたりしているだけで、実際に頑張ってくれているのはリィグレーシェド様に御執心している使用人達なんです。
使用人達はフォンオスコ公爵夫人である私の為に協力してくれたり、手伝ってくれている訳ではなく、御執心しているリィグレーシェド様の為になる事だと感じているからフォンオスコ公爵夫人である私を助けてくれているだけなんです。
「 謙虚な気持ちと感謝の気持ちを忘れて傲慢になってはいけない 」と日々、自分に言い聞かせて暮らしています。
私自身がリィグレーシェド様の為にしている訳ではなく、“ 近い未来の自分の為 ” にしている事なので、多少の後ろめたさを感じてはいます。
だけど、どうしても巨漢デブゴン──いえ、愛しいリィグレーシェド様に押し潰されて窒息死するのは嫌ですから、本音は心の奥底に秘めて、建前を全面的に出して2年間頑張って来ました!!
リィグレーシェド様だけに返還していては勿体無いので、フォンオスコ公爵領地に暮らしている領民達にも少しでも豊かな暮らしをしてもらえるように、成功したフエド栽培を少しずつ広めて領民達にも貢献していきたい事をリィグレーシェド様に相談中だったりします。
時代も時代ですからね、女性が事業に口を挟むのは好まれないと思いますけれど、領民達の為にも領地を豊かにしていく開拓を進めたいと思うのは男性だけの特権ではないと思うんです。
手柄は全部、フォンオスコ公爵領地の領主様であるリィグレーシェド様のものになっても構いません。
注目されると色々と面倒事が増えちゃいますからね!
あらゆる面倒事も名声,称賛と共にリィグレーシェド様に押し付けちゃいたいです。
私は凡庸な公爵夫人として、のんびり静かに暮らしたいので、名声とか称賛とか一切要りません。
巨漢公爵デブゴン──いえ、リィグレーシェド様に熨斗を付けてプレゼント・フォー・ユーしちゃいまっす★
私は今、自室で刺繍をしています。
本格的な刺繍は難しいので、初心者でも割りと簡単に出来るクロスステッチをしている最中です。
今月は雨の降る日が多いので紫陽花の刺繍をクロスステッチでしています。
刺繍糸や刺繍セットはリィグレーシェド様が私の為に用意してくださった物を有り難く使わせて頂いています。
私は初心者中の初心者なので、先ずは小さな正方形がビッシリと書かれているクロスステッチ用の台紙に紫陽花の下絵を描いてたら、デッサンしながら形を整えます。
因みにクロスステッチ用の台紙は異世界には無いので、リィグレーシェド様に相談して作って頂きました。
デッサンが済んだら色塗りをする代わりに使いたい刺繍糸と同じ色鉛筆を使って、丁寧に✖️を付けていきます。
それが終わると台紙を見ながらクロスステッチを始めます。
初めは簡単な絵柄で挑戦して、慣れる度に少しずつ絵柄を大きくしたり、刺繍糸の色を増やしたりしてます。
紫陽花の刺繍が出来たら、定番ですけどクッションにしようとかと思っています。
リィグレーシェド様が帰宅する時間になる迄、私は自室でクロスステッチに熱中していました。
リィグレーシェド様が帰宅する時間に近付くと、侍女が知らせに来てくれます。
ドアがノックされる私は刺繍をしている手を止めて、侍女達に手伝ってもらい帰宅されるリィグレーシェド様をお出迎えする準備をします。
お出迎えの準備と言っても、公爵夫人の私がする事は殆んど無く、今着ている部屋着ドレスを晩餐用のドレスに着替えてから小綺麗に身支度を整えるぐらいでしょうか。
女性貴族は頻繁にドレスを着替えないといけないので面倒です。
現代社会で生活していた記憶のある私には中々馴染み難い習慣ですね。
侍女
「 ──失礼致します。
奥様、晩餐用のドレスにお着替えして頂く時間です 」
サブリエル
「 モリナ、今日もお願いしますね 」
侍女のモリナは4名の侍女を引き連れて、私の自室へ入って来ると身支度の準備を始めました。
晩餐用のドレスはリィグレーシェド様が妻になる私の為に前以て買っていてくださったドレスを着るようにしています。
リィグレーシェド様の善意を私の独断で処分する訳にはいきませんからね。
晩餐に着るドレスは毎日、侍女のモリナが選んでくれます。
部屋着ドレスを脱いで、晩餐用のドレスに着替え終えたら、侍女達が化粧をしてくれます。
私は化粧臭いのが苦手なので、濃くて分厚くてケバい化粧はNGにしてもらっています。
大豆で作った洗顔石鹸で顔を洗ってもらったら、大豆で作った化粧水,乳液,美容液,クリームを順番に塗って、肌に染み込ませて馴染ませます。
化粧に慣れた侍女がナチュラルメイクを施してくれます。
侍女
「 奥様、終わりました。
如何でしょうか 」
サブリエル
「 エイムは化粧が上手ね!
また腕を上げたんじゃない? 」
侍女:エイム
「 有り難う御座います(////)」
サブリエル
「 今日は何時もと違う髪型なのね。
ケイミィはセンスがあるわ 」
侍女:ケイミィ
「 有り難う御座います(////)」
侍女:モリナ
「 爪の御手入れも終わりましたね。
セレナ、御苦労様。
奥様、旦那様のお出迎えに向かいましょう 」
サブリエル
「 そうね。
エイム,ケイミィ,セレナ,パーナ、有り難う 」
侍女:モリナ
「 部屋の後片付けを任せます。
パーナ、最終確認は貴女に任せます 」
侍女:パーナ
「 はい。
責任を持って後片付けさせていただきます 」
自室の後片付けをモリナ以外の侍女達に任せて、私は侍女のモリナと一緒に自室を出ました。
2階から1階へ降りると、丁度リィグレーシェド様が乗られている馬車が玄関前に到着したようです。
リィグレーシェド様付きの護衛騎士が玄関の両扉を開ける前に、玄関から少し離れた場所に立ちます。
執事長のウェズルードさんが目印として立ってくれているので助かっています。
バタンッ──と玄関の両扉が豪快に開けられました。
リィグレーシェド様の護衛騎士が恭しく頭を深々と下げて、リィグレーシェド様を迎えます。
執事長のウェズルードさんも侍女のモリナも頭を下げてフォンオスコ公爵家の御当主リィグレーシェド様を御迎えしています。
サブリエル
「 ──リグ様、お帰りなさいませ。
リグ様のお帰りを心待ちにしておりました 」
私は微塵も痩せる気配を全く感じない巨漢公爵デブゴン──いえ、リィグレーシェド様にありったけの笑顔を向けて、日頃の感謝と真心を込めて、心にも思っていない言葉を口にしてお出迎えしました。
◎ 変更しました。
乳液 ─→ 美容液