✒ 平穏な日々 8 / 楽しいティータイム
サブリエル
「 ニティ、妖精に食材や調味料を調達してもらえるのは凄く有り難いのだけれど……一体何処から調達してくれるの? 」
創生王:ニテンス
「 有る所からに決まっておろう 」
サブリエル
「 有る所…ですか? 」
創生王:ニテンス
「 うむ。
幾ら妖精とて無い所から調達する事は出来んからの。
有る所から拝借するのだ 」
サブリエル
「 拝借……??
えと……それって…妖精が泥棒するって事………… 」
創生王:ニテンス
「 うん?
泥棒とは違うの。
“ 妖精の悪戯 ” だからの 」
サブリエル
「 妖精の悪戯……。
ニティ、言葉を変えて正当化しても黙って拝借してしまうのは泥棒と同じですわ 」
リィグレーシェド
「 エルは “ 妖精の悪戯 ” を知らないのですね 」
サブリエル
「 えっ?
リグ様は “ 妖精の悪戯 ” を知っているんですか?
リグ様まで泥棒を正当化するなんて…… 」
リィグレーシェド
「 “ 妖精の悪戯 ” が起こると無くなった物に見合った品が残されているんです。
それは人間にとって稀少な品なのですよ 」
サブリエル
「 拝借する代わりに妖精が別の品を置いて行く──って事ですか?
物々交換みたいなものでしょうか?
それなら……泥棒にならない…のかしら?? 」
創生王:ニテンス
「 サリーが気にする事はないのだぞ。
“ 妖精の悪戯 ” は自然災害のようなものだからの。
人間にはどうにも出来んのだ。
毎日、何処かで起きておる。
妖精は3度の飯より悪戯が好きだからの 」
サブリエル
「 …………そうなんですね~~。
ニティ、“ 妖精の悪戯 ” って足が付いたりしないんですか? 」
創生王:ニテンス
「 足?
そんなもんは付かんぞ。
何せ完全犯罪だからの! 」
サブリエル
「 犯罪なんじゃないですか!
ドヤ顔で言わないでくださいませ…。
妖精に完全犯罪なんて…させれませんわ…… 」
創生王:ニテンス
「 今更何を言っておる?
“ 妖精の悪戯 ” なぞ “ 精霊の悪戯 ” に比べたら可愛いもんだぞ 」
サブリエル
「 精霊の悪戯……ですか?
精霊も悪戯をするのですか? 」
創生王:ニテンス
「 “ 精霊の悪戯 ” は天災みたいなものだからの。
被害者が出るのだ 」
サブリエル
「 ひ…被害者…ですか??
自然災害も天災も変わらないと思うんですけど…… 」
リィグレーシェド
「 “ 妖精の悪戯 ” の被害者は主に持ち主だけです。
それに対して “ 精霊の悪戯 ” では大勢の被害者が出るんです 」
サブリエル
「 大勢の被害者…ですか? 」
創生王:ニテンス
「 そうだの……分かり易く例えると──、何の前触れもなく突然、人間がモンスターに変貌する…とかかの? 」
サブリエル
「 はい??
人間がモンスターに変貌する……ですか?
えっ──、嘘ですわよね?! 」
創生王:ニテンス
「 嘘ではないの。
精霊にしてみれば人間をモンスターに変貌させる等、朝飯前だからの。
平和な街中で人間が突然、理性のない本能で暴れるモンスターに変貌すれば、大騒ぎになるし、死人も大勢出るからの。
1度に大勢の人間が行方知れずとなる神隠しを起こしたりもするしの 」
サブリエル
「 一体どういう世界なんですか?? 」
創生王:ニテンス
「 イレギュラーな事象が起こり易く人間には生き難い世界ではあるかの。
人間が決して生物の頂点ではない事を思い知らせれる世界でもある。
ある日、突然とある一国が真っさらな平地に変わり果ててしまう事もあれば、突如一国が上空へ上がり、逆さまとなって地上へ落下するような事も起こるのだから、人間には脅威であろう? 」
サブリエル
「 …………そんな事が起こるんですか? 」
創生王:ニテンス
「 世界規模で起きておる事だからの。
安心せい、サリーよ 」
サブリエル
「 全然安心出来ませんわ… 」
創生王:ニテンス
「 創生王の加護で衛っておるから、フォンオスコ公爵領地は安全であるから安心せよ 」
サブリエル
「 ………………はい… 」
リィグレーシェド
「 “ 妖精の悪戯 ” を使い食材や調味料を揃えられれば、エルの考えた料理を食べられる訳ですね 」
創生王:ニテンス
「 そう言う事だの!
サリーよ、どんな食材や調味料が足りぬのかの?
言ってみよ。
妖精が直ぐに調達して来てくれるからの 」
サブリエル
「 有り難う御座います…。
後でレシピを見せますわ 」
創生王:ニテンス
「 うむ!
世界中から調達させるからの、期待してくれて良いぞ 」
ニテンス様はタルトタタンを頬張りながらドヤ顔で言ってくれますけど──、異世界にホットケーキミックスなんて万能ミックスが有るのでしょうか??
手に入らないような気がするんですけどね~~。
異世界でホットケーキミックスが作れたら、スイーツのレパートリーも増えるんですけどね?
何はともあれ、前世で作れた料理が異世界で完全再現が出来るようになるのは有り難い事ですわよね。
この際、大いに “ 妖精の悪戯 ” を利用──いえ、活用させていただくとしますわ!!
チートって素晴らしいですわね~~~~♥️
リィグレーシェド
「 また1つ楽しみが増えましたね。
エル、どんな料理のレシピがあるのか私にも見せていただけますか?
話に聞いた料理も気になりますし 」
サブリエル
「 勿論ですわ、リグ様 」
物騒な話が飛び交った楽しい(?)ティータイムを終えて、ニテンス様と新生リグ様一緒に私の部屋へ向かう事になりました。




