✒ 平穏な日々 6 / 楽しいティータイム
──*──*──*── ティールーム
食堂で昼食を終えた後、お茶の時間まで新生リグ様,ニテンス様と一緒に図書室で領地開拓について話し会いました。
図書室には領地開拓に関する本が沢山ありましたけど、何れも私には些か難し過ぎましたわ。
取り敢えず、私がやってみたい事を用紙に書き出してみて、新生リグ様とニテンス様に見てもらう事にしました。
やってみたい事は沢山ありますけれど、時代が時代ですから難しいとは思いますけど、“ 物は試し ” ですわよね?
提案するだけならば、タダですもの。
採用されなくても私は一向に構いませんわ。
15時前に図書室を出て、3人でティールームへ向かいました。
ティールームへ入室するとテーブルには梨パイ,梨タルト,梨タルトタタンが並べられています。
綺麗に切り分けられていて、切り口も綺麗です。
流石ですね~~。
紅茶を淹れるのが上手なトゥニルが準備をしてくれたみたいです。
侍女:トゥニル
「 ──旦那様,奥様,ニテンス坊っちゃま、御待ちしておりました。
準備は整っております。
お座りくださいませ 」
リィグレーシェド
「 有り難う、トゥニル。
忙しいのに私達の為に時間を割かせて悪いね 」
侍女:トゥニル
「 滅相も御座いません!
御世話させて頂けて光栄の至りで御座います 」
サブリエル
「 味見はしてもらえたかしら?
相性の合う紅茶葉は有ったかしら? 」
侍女:トゥニル
「 はい。
パイ,タルト,タルトタタンに合う紅茶葉を其々用意させて頂きました。
お口に合えば幸いで御座います 」
サブリエル
「 有り難う、トゥニル。
誰よりも紅茶が大好きなトゥニルが厳選してくれた紅茶葉だもの。
美味しいに決まっているわ♪ 」
侍女:トゥニル
「 奥様…(////)
有り難う御座います(////)」
リィグレーシェド
「 私は専属執事の──ネイルテンが淹れてくれた紅茶しか飲んだ事が無いから、トゥニルが淹れてくれる紅茶が楽しみだ 」
侍女:トゥニル
「 流石にネイルテン様には敵いません(////)
ネイルテン様のように淹れられるように努力はしておりますけど…… 」
リィグレーシェド
「 ネイルテンは紅茶への拘りが半端ないからな…。
作法や飲み方にも煩いし… 」
サブリエル
「 まぁ、そうなのですか? 」
リィグレーシェド
「 ネイルテンはね、穏やかそうに見えるけれど紅茶に関してはスパルタなんですよ。
本当に厳しくて……見えない筈の角が実際に生えているように見える錯覚をしたぐらいですからね 」
サブリエル
「 まぁ……。
紅茶に対する情熱がお強いんですわね。
トゥニルはネイルテンさんに紅茶の指導を受けた事はあるの? 」
侍女:トゥニル
「 あ…ありません!
近付いた事もありません……。
執事室と侍女室は離れていますし、厨房も食堂も別々ですから… 」
サブリエル
「 そうなの?
執事と侍女は交流が無いのかしら? 」
侍女:トゥニル
「 交流は割りと有るんです。
休みを合わせて出掛ける時もあります。
休憩時間には共同の遊戯室を利用しますから、自然と仲良くなります 」
サブリエル
「 そうなのね。
使用人専用の遊戯室があるなんて、公爵邸は違いますわね 」
創生王:ニテンス
「 手厚い事だの 」
侍女:トゥニル
「 ──紅茶を淹れました。
ティースイーツを御召し上がりくださいませ 」
創生王:ニテンス
「 漸く食べれるのだの! 」
一寸雑談が長引いちゃったみたいですわね。
ニテンス様ったら、瞳を輝かせてスイーツを見ていますもの。
創生王:ニテンス
「 ──うむ、美味い!
美味だの~~~♥️
これなら幾らでも食べれるの 」
サブリエル
「 ニティったら。
そんなに頬張らなくてもスイーツは逃げませんわ 」
リィグレーシェド
「 作法がなっていませんね。
私の実弟として暮らすなら最低限の作法は身に付けてください 」
創生王:ニテンス
「 むぅ。
美味いスイーツを前にして御上品に食べれるものか! 」
サブリエル
「 リグ様の言われる通りですわ、ニティ。
お客様と御一緒する機会が全く無いとは言えませんもの。
公爵家の人間として恥じない作法を身に付ける必要は有りますわ。
リグ様の名誉と家名に泥を塗る事のないように私も訓練しないと…… 」
リィグレーシェド
「 無理はしないでください。
私の事情も有りますし、無理に社交流をする必要はありません。
お茶会の誘いも今まで通り断らせますから、エルは好きなように暮らしてください 」
サブリエル
「 えっ……お茶会の御誘いって来ていたんですか?
私…てっきり…… 」
リィグレーシェド
「 大公家,王族からのお茶会の誘いは断れませんけど、公爵家以降の誘いは断れます。
他の公爵家には私の方から圧力を掛けてますから余程の事が無い限り誘いは来ません 」
サブリエル
「 今まで知りませんでしたわ…… 」
創生王:ニテンス
「 態々足を運んで笑い者にならんでも良かろう。
噂話の格好の的になるだけであろう?
サリーが行きたいなら行っても良いぞ。
サリーを侮辱し笑い者にした輩の領地は、一夜の内に地獄と化してやるからの。
安心せよ 」
サブリエル
「 ニティ……。
お茶会の御誘いには出来る限り出席しない方が良さそうですわね?
領地や領民には何の罪もありませんもの 」
創生王:ニテンス
「 一夜にして多くの領地が自然の恩恵を絶たれた様子は見物であるぞ?
一体何れだけの領地が枯渇して寂れるか試してみたくないかの? 」
サブリエル
「 ニティ、物騒な事を言わないでください 」
創生王:ニテンス
「 物騒では無いわ。
創生王の眷属を侮辱するのだから当然の報いとなるのだぞ 」
サブリエル
「 ニティ、例えそうでも…… 」
創生王:ニテンス
「 安心せい。
誰もサリーの仕業とは思わんよ。
大船に乗ったつもりで堂々と胸を張って参加して居れば良いのだぞ 」
サブリエル
「 やり過ぎは駄目ですわ。
せめて当事者の毛根を死滅させるぐらいで留めてくださいませ。
“ 髪は女の命 ” と昔から言われる程ですから、自慢の髪の毛が抜け落ちて生えて来なくなれば、社交界どころではありませんわ。
一生涯カツラを被って生活しなければいけなくなるのですから、精神的ダメージは相当なモノだと思いますわ。
男性だって薄毛に悩んで落ち込むのですから、女性の頭皮がツルツルになってしまったら別の意味で大惨事なのは間違いないですわ 」
創生王:ニテンス
「 ボク的には不本意であるし不服なのだがの……、サリーがその程度で良いなら…………然し、毛根死滅……うぅむ…………ちと、手緩過ぎるのではないかの?
サリーはボクの眷属なのだぞ?
手緩過ぎる罰はボクの好みではないのだが…… 」
サブリエル
「 何処が “ 手緩い ” んですか?
髪の毛ですわよ。
“ 毛根が死滅する ” って事はですよ、朝起きたら髪の毛がゴッソリと抜け落ちているんですわよ。
想像を絶する恐怖を目覚めた瞬間に味わう事になりますのよ。
自慢の髪──大事な毛根が死滅してしまったら、死ぬまで髪は生えて来ませんわ。
【 原因不明の毛根死滅事件 】が貴族の御夫人達の間で早朝に一斉に起こりますのよ。
貴族界を震撼させる大パニック,大事件になりますわ。
全然手緩くなんてありませんわ。
──ですわよね、リグ様? 」
リィグレーシェド
「 ──ん゛ん゛っ…………ゴホゴホ…… 」
サブリエル
「 リグ様、大丈夫ですか?
どうかされましたの? 」
リィグレーシェド
「 い、いぇ…………紅茶が気管支に入りまして…………噎せてしまっただけです……(////)
大丈夫ですよ……ははは…… 」
サブリエル
「 大事がなくて良かったですわ(////)」
リィグレーシェド
「 エルは……中々ユニークな事を言うのですね…。
領地に罰を与えるのではなく本人に与えるとは…… 」
サブリエル
「 領地に罰を与えたからといって、諸悪の根元でもある原因の種──本人が反省するとは限りませんもの。
どうせ厳しい罰を与えるならば、原因を作った本人へ直接的に与えた方が効果もあると思いますわ。
何故大事な毛根が死滅する事になったのか理由を知らせれば、自身が犯した愚かな行いに気付いて悔い改めて心を入れ替えて反省されるのではないでしょうか?
謝罪の手紙も届く…………なんて事は期待してはいけませんわね 」
リィグレーシェド
「 随分とスケールの小さな仕返しにはなりますね? 」
サブリエル
「 スケールが小さいですか? 」
創生王:ニテンス
「 ボクも大分小さいと思うぞ。
細やか過ぎると言うかの…… 」
サブリエル
「 そうでしょうか?? 」
◎ 訂正しました。
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