⭕ 平穏な日々 5 / スイーツ作り
侍女:エスタ
「 奥様、タルト生地が残ってますからタルトも作られては如何ですか? 」
サブリエル
「 タルト……。
そうね、折角ですし作っちゃいましょう! 」
私はエスタの提案を聞き入れて梨のタルトも作る事にしました。
石窯の中へタルト生地を入れて焼きます。
その間に梨の皮を剥いて、4分割したら、1切れを6分割します。
侍女:エスタ
「 奥様、アーモンドクリームは作り置きしてあるので使ってください 」
サブリエル
「 態々作ってくれたの?
有り難う、エスタ♪
助かりますわ 」
パドルを使って石窯の中から焼けたタルト生地を取り出して、ピールの上に乗せます。
気の利くエスタが作り置きしてくれていたアーモンドクリームをタルト生地の中へ入れて均等になるように詰めます。
梨を均等に並べ易いように4等分に筋目を入れたら、薄切りにした梨を並べます。
リィグレーシェド
「 綺麗に並びましたね 」
サブリエル
「 有り難う御座います、リグ様(////)
梨を均等に綺麗に並べるコツはエスタが教えてくれたんです。
エスタはフルーツタルトの盛り付けが上手なんです!
食べるのが勿体無いぐらいの出来栄えなんです 」
リィグレーシェド
「 フルーツタルト…ですか。
機会があれば食べてみたいですね 」
創生王:ニテンス
「 フルーツタルトとやらにはどんな果物が入っておるのだ? 」
サブリエル
「 旬の果物が盛り沢山入っている欲張りタルトですわ 」
創生王:ニテンス
「 フルーツタルトか……。
サリー、ボクもフルーツタルトが食べたいぞ! 」
サブリエル
「 じゃあ、来週にでも作りましょう。
旬の果物を調達してもらいますね 」
リィグレーシェド
「 来週の楽しみが出来ましたね。
──エスタ、フルーツタルトを作る時もエルのサポートを頼むよ 」
侍女:エスタ
「 は、はい!
畏まりました…………旦那様?? 」
あ……ですよね~~。
エスタが新生リグ様を見て困っています。
未だ説明していませんでしたね~~。
サブリエル
「 エスタ、この方はリグ様──フォンオスコ公爵様で間違いないですわ。
ま……魔法の実験中で──、普段の体型から一時的に変わっているんです。
──でしたよね、リグ様? 」
リィグレーシェド
「 あぁ──えぇ、実はそうなんだ。
1ヵ月の長期休暇を頂いたからね、折角だから魔法の実験をしてみようと思って、試しているんだ 」
侍女:エスタ
「 そうなのですね…。
素敵です……旦那様…(////)」
リィグレーシェド
「 ははは……有り難う… 」
サブリエル
「 盛り付け終わったタルトを石窯の中へ入れますわ 」
ピールの持ち手を両手で持って、タルトを石窯の中へ入れました。
サブリエル
「 ──後は中心まで確り火が通って焼き色が付くまで待つだけですわ 」
侍女:エスタ
「 奥様、タルトタタンの梨が良い感じに煮詰まりました 」
サブリエル
「 有り難う、エスタ。
鍋の火を止めますね。
タルトタタンの型の中へ平らになるように並べます。
バターを散らしたら──、タルトタタンの生地を被せます。
石窯の中へ入れて焼きますね 」
侍女:エスタ
「 奥様、タルトの焼き加減を見てみましょう 」
サブリエル
「 そうね 」
パドルを使って石窯の中に入っているタルトの加減を確認します。
侍女:エスタ
「 奥様、焼け具合が良い感じです。
そろそろタルトを出しましょう 」
サブリエル
「 分かったわ 」
パドルを動かして石窯の中から焼き上がったタルトを出したら、ピールの上へ乗せました。
サブリエル
「 梨のタルトも出来上がりましたわ 」
創生王:ニテンス
「 おぉ~~~❗
これがタルトなのかの?
出来上がりがパイとは違うのだの。
美味そうだの~~ 」
サブリエル
「 タルトも此方へ移動させますね 」
私はピールの持ち手を両手で持って、タルトをパイの隣へ移動させました。
パドルを使って焼き上がったタルトタタンを石窯の中から出したら、粗熱を取ります。
タルトタタンをそーーーっと傾けて、シロップを別鍋へ移します。
サブリエル
「 シロップは煮詰めると林檎バターになるんです。
エスタ、冷めたら瓶詰めにしてね。
──タルトタタンは型の中で動かしてみて、動くようならピールの上に引っくり返します。
タルトタタンの出来上がりです! 」
リィグレーシェド
「 これがタルトタタンですか。
パイともタルトとも違うのですね。
食べ繰られるのが楽しみです 」
創生王:ニテンス
「 タルトタタン……此方も美味そうだの…… 」
サブリエル
「 ニティ、涎が垂れてますわ。
拭いてくださいね 」
サブリエル
「 手伝ってくれて有り難う、エスタ。
林檎バターはエスタが使ってね 」
侍女:エスタ
「 奥様、私が頂いても宜しいのですか? 」
サブリエル
「 勿論よ。
エスタが手伝ってくれたからスイーツを3つも作れたんですもの。
パイ,タルト,タルトタタンを8等分したら、エスタも1切れずつ食べてね 」
侍女:エスタ
「 奥様、有り難う御座います(////)」
サブリエル
「 後片付けしちゃいますわね 」
私は使用済みで汚れた調理道具,調理器具に軽く触ります。
調理道具,調理器具に付いていた汚れがサァーーーと消えていきます。
浄化の力って本当に便利ですね~~。
本来ならば水を張った水桶の中へ浸け込んでから、石鹸を泡立てて洗わないといけないんですよね。
綺麗な水で泡と汚れを洗い落としたら、水気を切って乾かすか清潔な布巾で水滴を拭き取らないといけないんです。
その手間が掛かって面倒で大変な作業も、浄化の力で必要なくなるんですから便利過ぎます!
浄化の力を授けてくださったニテンス様に感謝ですね♥️
サブリエル
「 ニティ、私に浄化の力を授けてくれて有り難う御座います。
とっても助かりますわ 」
創生王:ニテンス
「 サリー、改まった礼など良いのだ。
ボクとサリーの仲であろう 」
サブリエル
「 はい♪
リグ様、昼食まで少し時間がありますし、この厨房を浄化しても宜しいですか? 」
リィグレーシェド
「 構いません 」
サブリエル
「 有り難う御座います 」
創生王:ニテンス
「 サリーよ、パイとタルトとタルトタタンは何時食べるのだ?
早く食べたいのだがの 」
サブリエル
「 ニティ、スイーツはお茶の時間に食べますわ。
冷まして粗熱を取らないと火傷してしまいますもの 」
創生王:ニテンス
「 お茶の時間…だと!?
それは何時なのだ? 」
サブリエル
「 15時ぐらいになりますわ。
エスタ、トゥニルにパイとタルトとタルトタタンに合う紅茶を用意してくれるように伝えてもらえるかしら 」
侍女:エスタ
「 畏まりました、奥様。
トゥニルへ伝えさせて頂きます 」
サブリエル
「 お願いしますね。
お茶の時間に美味しい紅茶を淹れてもらうのだから、トゥニルにも1切れずつ食べてもらってね 」
侍女:エスタ
「 奥様…(////)
有り難う御座います。
トゥニルも喜びます 」
サブリエル
「 早速、厨房の浄化を始めちゃいますわね。
エスタ、厨房を綺麗にした事をネイトに伝えといてもらえるかしら? 」
侍女:エスタ
「 畏まりました。
近々厨房の大掃除をする予定でしたので、厨房頭も喜ばれます 」
サブリエル
「 そうなの?
皆の御仕事を横取りしてしまう事になるけれど許してね? 」
侍女:エスタ
「 とんでも御座いません!
その分、他の仕事へ手を回せるので助かります 」
私は浄化魔法── 魔法ではないのだけど ──の熟練度を上げる為に女性使用人専用厨房の至る所を手で触れて浄化を始めました。
黄ばんでいた壁の色も作り立ての新品だった時と同じ様な色に戻ります。
天井には椅子に乗っても手が届かないので浄化は出来ませんでしたけど、私の手の届く範囲にある物には触って浄化しました。
サブリエル
「 ──ふぅ。
こんな所かしら?
エスタ、天井は浄化する事が出来なかったので、忘れず掃除をしてくださいね 」
侍女:エスタ
「 はい!
嘘みたいに綺麗になりましたね、奥様!
浄化魔法、凄いですね 」
サブリエル
「 ふふふ。
喜んでもらえて嬉しいわ♥️
明日は屋敷中を浄化して回るから、皆にも伝えておいてもらえるかしら。
浄化の熟練度を少しでも上げたいの。
私物でも良いから汚れた物が有れば皆に持ち寄ってもらえると助かるのだけれど…… 」
侍女:エスタ
「 お任せください、奥様!
使用人の皆に伝えてさせて頂きます! 」
サブリエル
「 有り難う、エスタ。
お願いしますね 」
リィグレーシェド
「 エル、そろそろ昼食の時間になります。
食堂へ行きましょう 」
サブリエル
「 あっ、もうそんな時間なんですね…。
ニティも食堂へ行きましょう 」
創生王:ニテンス
「 ボクは此処に居たい! 」
サブリエル
「 駄目ですからね!
涎を垂らして見ているニティを置いて行けませんわ 」
私はニテンス様の手首を掴むと新生リグ様と一緒に女性使用人専用厨房から出ると、食堂へ向かって歩き始めました。
ニテンス様は調理台の上に並んでいるスイーツを名残惜しそうに見ていますけど、無視しちゃいます。
◎ 変更しました。
侍女専用厨房 ─→ 女性使用人専用厨房




