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☀ 姉の代わりに巨漢公爵に嫁いだ取り柄のない子爵令嬢は、浄化魔法が開花しました。  作者: 雪*苺
【 約一ヵ月後( 月曜日 )】サブリエル 魔法使いになる??
16/50

✒ 公爵様の御帰宅 1 / 君は誰だ!?


──*──*──*──  玄関ホール


 御帰宅するリィグレーシェド様を御迎えする為に、私はニテンス(創生王)様と一緒に玄関ホールに立っています。 

 ニテンス(創生王)様はフォンオスコ公爵領地内の領民達の記憶を改竄していて、使用人達の記憶も勿論ニテンス(創生王)様から改竄されています。

 使用人達もフォンオスコ公爵家(け)を衛(まも)る騎士達もニテンス(創生王)様をリィグレーシェド様の実弟だと思い込んでいます。

 疑っている使用人,騎士は誰1人として居(い)ません。

 改竄力が半端無いですね。


 扉の外で馬車が停(と)まった音がしました。

 両扉が何(い)時(つ)もの護衛の手によって開かれます。

 私は何(い)時(つ)もと変わらぬ笑顔でリィグレーシェド様を笑顔で御迎えさせて致しました。


サブリエル

「 お帰りなさいませ、リグ様。

  今宵も無事に御帰宅してくださり嬉しく思います。

  リグ様の無事な姿を見れて安心致しましたわ 」


リィグレーシェド

「 ただいま、私のサブリエル 」


 リィグレーシェド様は嘘しそうに笑顔を向けてくれます。

 何(い)時(つ)もならば、リィグレーシェド様に抱きしめられてハグされる所ですけど──、今夜はリィグレーシェド様が私にハグをされる前にニテンス(創生王)様がリィグレーシェド様へ声を掛けられました。


創生王:ニテンス

「 お帰りさない、兄上(リィグレーシェド)(////)」


 えっ、何(なん)ですか。

 めっちゃ可愛い笑顔と声で笑いやがりましたよ!?

 天使か!?

 天使様が天から舞い降りて来(き)ましたよ!!

 猫被り過ぎですよ~~~~、ニテンス(創生王)様~~。

 私もニテンス(創生王)様の事は言えませんけどね。


リィグレーシェド

「 …………………………」 


創生王:ニテンス

「 兄上(リィグレーシェド)?

  どうされたのですか? 」


サブリエル

「 リグ様?

  御疲れですか? 」


 どうしたと言うのでしょうか?

 リィグレーシェド様が固まっています。

 ニテンス(創生王)様を見詰めたまま固まっていますよ。


サブリエル

「 リグ様?

  どうされたのですか? 」


リィグレーシェド

「 …………いえ、何(なん)でもありません…。

  少し……眩(め)暈(まい)がしただけです 」


サブリエル

「 まぁ……。

  眩(め)暈(まい)を起こす程、御疲れなのですね… 」


 私は心配しているような素振りでリィグレーシェド様に触(ふ)れます。

 軍服の上からなんですけど、ニテンス(創生王)様が何(なん)でか今から捨てられる事を察(さっ)した仔犬のように瞳を潤ませて私を見詰めています。

 服の上からのボディータッチはセーフなんですよね?


サブリエル

「 リグ様、ニティも心配していますわ。

  晩餐前に入浴されては如何(いかが)ですか?

  少しは疲れも和らぎますわ 」


リィグレーシェド

「( ──ニティ?? )

  …………そう、ですね…。

  今夜は先に入浴するとします。

  サブリエルは先に──ニティ…と先に食べていてください 」


サブリエル

「 リグ様、御待ちしておりますわ。

  一緒に食べたいですもの 」


リィグレーシェド

「 ………………すみませんが、今夜は食堂へは行けそうにありませんから…… 」


サブリエル

「 そうですか。

  分かりましたわ。

  今夜の晩餐はニティと2人でいただく事に致しますわ 」


リィグレーシェド

「 部屋へ向かう前に御宝殿の間(ま)へ行きましょう 」


サブリエル

「 はい、リグ様 」


創生王:ニテンス

「 姉上(サブリエル)、ボクは食堂で待ってます 」


サブリエル

「 はい、分かりましたわ 」


 玄関ホールでニテンス(創生王)様と分かれた私は、リィグレーシェド様と共(とも)に御宝殿の間(ま)へ向かいました。


──*──*──*── 御宝殿の間


 御宝殿の前に立ち、両手を合わせて〈 大(信)陸(仰)神(神)シピアンドダレ 〉の刺繍画へ “ リィグレーシェド様を無事に御帰宅させていただけた事 ” への感謝と “ 皆(みな)が平穏無事に1日を過ごさせていただけた事 ” への感謝の祈りを捧げました。

 「 行って来(き)ます 」と元気に家を出て、出掛けたまま元気な姿で帰宅が出来る事は “ 当たり前 ” な事ではありません。

 毎日、何(ど)処(こ)かの誰(だれ)かが骨になって「 ただいま 」されているのです。

 事故や事件に巻き込まれて「 ただいま 」の出来ない人だって大勢居(い)ます。

 その中の1人に入る事もなく五体満足な元気な身体(からだ)で無事に自宅へ帰宅が出来る事も、家族の顔を見れて、家族と話が出来る事も、とても幸せな事だと私は思います。

 例え不仲で家族の会話をする事がなくても、無事な姿で自宅へ帰宅してくれた事は、何(なに)よりの御褒美だと思うのです。

 すれ違いが多くて接する機会があまりなくても、例え家庭が崩壊していて仮面を付けて暮らしていたとしても、家族が揃って1つの自宅で過ごせる事は幸せな事ではないでしょうか。

 家族の誰かが亡くなってしまうと色(いろ)々(いろ)と面倒事が増えますからね、元気でいてくれた方が良(い)いに決まっています。

 「 ただいま 」と帰って来(き)たのなら「 おかえりなさい 」ぐらいは言っても良(い)いと思うのです。

 何(い)時(つ)何(ど)処(こ)で家族がイレギュラーな事態に見舞われて、自宅へ帰宅が出来なくなるか分かりません。

 毎日を息災に過ごさせていただける事を〈 大(信)陸(仰)神(神)シピアンドダレ 〉へ感謝しても罰(バチ)は当たらないと思います。


リィグレーシェド

「 サブリエル……明(あ)日(す)から1ヵ月、休みを頂きました。

  サブリエルが使えるようになった魔法の事、今後の事を話し合いましょう 」


サブリエル

「 分かりましたわ。

  態(わざ)々(わざ)御休みを頂いてくださったのですね…。

  有(あ)り難(がと)う御座います 」


リィグレーシェド

「 絶好の機会とばかりに、無理矢理取らされたようなものです 」


サブリエル

「 それでも有(あ)り難(がた)い事ですわ。

  明日(あした)からの1ヵ月間は確(しっか)り身体(からだ)を労(いたわ)られて、休ませてくださいませ 」


リィグレーシェド

「 そうするとします 」


サブリエル

「 1ヵ月もリグ様と一緒に過ごせるのですから、ニティも喜びますわ 」


リィグレーシェド

「 ………………そうですね… 」


 〈 大(信)陸(仰)神(神)シピアンドダレ 〉への感謝の祈りを済ませたリィグレーシェド様と私は、御宝殿の間(ま)から出ると階段の前でリィグレーシェド様と分かれて食堂へ向かいました。

 リィグレーシェド様と話していたら少し長くなってしまいました。

 ニテンス(創生王)様が怒ってなければ良(い)いんですけど……。


──*──*──*── 食堂


サブリエル

「 ──ニティ、御待たせしました 」


創生王:ニテンス

「 遅かったな。

  何(なに)か言われておったのか? 」


サブリエル

「 明日(あした)から1ヵ月、御休みを頂いだけたみたいです 」


創生王:ニテンス

「 ほぅ?

  1ヵ月も休めるのか 」


サブリエル

「 無理矢理取らされたみたいですよ?

  私が魔法を使えるようになった事を話し合う事になりましたわ 」


創生王:ニテンス

「 そうか。

  ならば、その時はボクも同席するとしよう。

  サリー、入浴が済んでからで良(よ)い。

  兄上(リィグレーシェド)の部屋へ行くぞ 」


サブリエル

「 はい…。

  ………………ニティ、本(ほん)当(とう)に今夜、リィグレーシェド様を隷属しなければいけませんか?

  眩(め)暈(まい)がすると仰(おっしゃ)っていましたし、明日(あした)では駄目なんですか? 」


創生王:ニテンス

「 そうか。

  サリーは領民を飢え死にさせたいのだな?

  サリーが望むなら明(あ)日(す)にしてやってもボクは構わないぞ。

  実に優しい公爵夫人で領民達も幸せだの 」


サブリエル

「 止(や)めてください!

  領民を飢え死にさせないでくださいませ!

  今夜、今夜──ちゃんとリィグレーシェド様を隷属しますからぁ!! 」


創生王:ニテンス

「 素直で良(よ)いぞ、サリー。

  午前0時迄に兄上(リィグレーシェド)を隷属させれなければ、領地から自然の恩恵(めぐみ)の一切を絶ち切るからの。

  そのつもりで兄上(リィグレーシェド)を隷属せよ 」


サブリエル

「 ニティ……脅し方が半端無いです~~。

  ヤクザも尻尾を巻いて部屋の隅でガタガタ震えちゃいますよ? 」


創生王:ニテンス

「 ヤクザ…とは何(なん)だ? 」


サブリエル

「 物の例えですわ 」


 晩餐を終えた私は、ニテンス(創生王)様と共(とも)に寄り道せず自室へ戻る事にしましま。

 因(ちな)みに御宝殿の間(ま)の後片付けですが、今迄は言い出しっぺだった私が率先してさせて頂いていました。

 今日(きょう)からは小人(ツェルク)に後片付けをしてもらえる事になったんです。

 後片付けだけではなく、朝の御供えも小人(ツェルク)がしてくれて、御宝殿の間(ま)の管理の一切を小人(ツェルク)に一任する事になりました。

 とても有(あ)り難(がた)いと思うのですけど、丸投げするみたいな感じになってしまうので、全てをお任せしてしまっても良(よ)いのでしょうか??


創生王:ニテンス

「 言い忘れておったが、小人(ツェルク)は御宝殿の間(ま)に住まわせる事にしたぞ。

  サリーが用意した御宝殿を心無い者に荒らされては困るからの。

  御宝殿の間(ま)は小人(ツェルク)に衛(まも)らせる故(ゆえ)、安心せよ 」


サブリエル

「 御心遣い、有(あ)り難(がと)う御座います 」


 あぁ、何(なん)か御宝殿の事をお任せ(丸投げ)しても大丈夫そうですね。

 安心しました。

◎ 訂正しました。

  シェルク ─→ ツェルク

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