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♥ 望まない縁談 / 来たよ、コレぇ!!


 私はコォールス子爵令嬢のサブリエル・コォールスです。


 先日、腹違いの姉であるセリシィエンヌお姉様へフォンオスコ公爵様から縁談の話がました。


 セリシィエンヌお姉様が縁談をする相手は、リィグレーシェド・フォンオスコ公爵様です。


 子爵令嬢として育てられている私ですが、妾のである事もあって私はセリシィエンヌお姉様のように貴族社会の事に詳しくはありません。


 貴族社会についてうとい私は、かセリシィエンヌお姉様にたフォンオスコ公爵様の縁談を代わりに受ける事になっていました。


 どうやら私の知らぬ所で、お父様と奥様が勝手に決められてしまったようです。


 お父様と奥様の決定には妾のである私は逆らう事は出来ません。


 コォールス子爵邸で侍女をしていたお母さんは、旦那様だったお父様に処女を散らされ妾となり、私を産んでから3年後にやまいわずらいで他界しました。


 私には3歳から成人を迎える15歳になる迄の12年間を子爵令嬢として育てて頂いた恩があります。


 そんな私にフォンオスコ公爵様との縁談を断れる筈がありません。


 一介の子爵令嬢が公爵へ嫁げるなんて、とても名誉な事であり喜ばしい事なのだと周りの侍女や執事からも教えてもらいました。


 そんなに名誉で喜ばしいセリシィエンヌお姉様の縁談話をセリシィエンヌお姉様がお受けせずに妾のである私が受ける事になったのでしょう……。


 私には分かりません。


 セリシィエンヌお姉様は明るくて、元気で美しい容姿をしています。


 くすんだ金髪とくすんだ蒼い瞳の私とは大違いです。


 セリシィエンヌお姉様にた縁談なのに、腹違いの妹の私が代わりに縁談を受けてもいものなのでしょうか……。


 コォールス子爵へ縁談話を申し込んでくださったフォンオスコ公爵様に失礼になるのではないでしょうか……。


 1人で勝手に不安がっていた私の心配は杞憂に終わったようでした。


 「 コォールス子爵令嬢ならば、セリシィエンヌ子爵令嬢でなくても構わない 」という内容の返事がフォンオスコ公爵から届いたそうです。


 お父様も奥様もお姉様もフォンオスコ公爵様から届いた手紙をお読みになられて、胸を撫で下ろして喜んでいました。


 私をフォンオスコ公爵邸へ嫁がせれる事になって喜んでいるようです。


 私の気持ち等は一切無視され、ぐに侍女達によって私の旅支度が始まりました。


 私は奥様から「 なにもしなくてい 」と言われて、なにもする事がありません。


 私はか奥様とセリシィエンヌお姉様と一緒にお茶を飲む事になっていました。


 奥様からは、セリシィエンヌお姉様は病弱で縁談をお受けの出来ない状態である為、妹である私がフォンオスコ公爵様の縁談を受ける事になった──という事をとおすようにと強く言われました。


 走り回れるぐらい元気なセリシィエンヌお姉様が、縁談をお受け出来ない程に病弱である事にするのか私には分かりませんけれど、私は奥様とセリシィエンヌお姉様の言うとおりにするしかありません。






 晩餐は豪華でした。


 セリシィエンヌお姉様の代わりに私がフォンオスコ公爵邸へ嫁ぐ事になった御祝いとして、料理人が腕に縒りを掛けて作ってくれたみたいです。


 お父様から食事の席で「 翌日、用意した馬車に乗り、朝一でフォンオスコ公爵邸へ出発するように 」と言われました。


 私はお父様と奥様へ「 はい… 」と笑顔で返事を返すしかありませんでした。


 私の気の所為なのか──、ただの見間違いなのか──、終始セリシィエンヌお姉様が妙にニヤニヤと笑っているように見えました。






 私にとっては家族での最後の晩餐となる夕食ディナーを終えたあと、自室へ戻る際にセリシィエンヌお姉様から声を掛けられ、呼びめられました。


 セリシィエンヌお姉様の部屋へ呼ばれた私は、セリシィエンヌお姉様の室内で、セリシィエンヌお姉様の口から衝撃的な話を聞く事になりました。


 セリシィエンヌお姉様へ縁談を申し込んでたフォンオスコ公爵様の事です。


 セリシィエンヌお姉様は、私が代わりに嫁ぐ事になったフォンオスコ公爵様に関するあらゆる噂話を楽しそうに吹き込んでました。


 私は…コォールス子爵の大事な1人娘であるセリシィエンヌお姉様の身代わりとして、貴族社会で悪い噂の絶えないフォンオスコ公爵様へ嫁がされる事になったのだと、事実を聞かされてしまいました。


 お金使いが荒く、女遊びも激しく、亜人の奴隷を死ぬ寸前までコキ使い、さま(ざま)な悪事や汚職に手を染め、他人の手柄を横取りして公爵位を手に入れた最低最悪な貴族だと吹き込まれました。


 容姿は巨漢で顔は醜く、27歳を迎えるのに独身を貫き貴族会の問題児達とつるんで、貴族会の恥さらしだと蔑まされている相手だとも吹き込まれました。


 「 そんな貴族のクズで最低最悪な男にお前は抱かれて、処女を散らされて死ぬまで惨めに生き続けるんですわよ!! ざまぁみろですわ!! 」とセリシィエンヌお姉様からののしられてから部屋を追い出されました。


 言いたい事だけ言い切ったセリシィエンヌお姉様は、とてもはれ(ばれ)とした表情で私をくだしていました。


 私がコォールス子爵邸からなくなる事が余程よほど嬉しいのかも知れません。











 翌日──、私は数人の侍女と執事に見送られる中、お父様が用意してくださった馬車へ乗り込み、15年間暮らしたコォールス子爵邸を出発しました。


 朝一の出発なので、お父様も奥様もセリシィエンヌお姉様の姿はありません。


 寂しいとか──、悲しいとか──、そんな感情は湧いてませんでした。


 コォールス子爵領を出てから約20日間を掛けて、馬車に揺られながら私はフォンオスコ公爵邸のあるフォンオスコ公爵領へ向かう事になるのです。


 私の心は憂鬱でした。


 貴族社会にうとい私には、セリシィエンヌお姉様に吹き込まれた内容が事実かどうかは分かりません。


 例えセリシィエンヌお姉様に吹き込まれた内容が事実であったとしても、私は2度とコォールス子爵邸へは帰れない立場なのです。


 フォンオスコ公爵邸に嫁ぐ以上、フォンオスコ公爵邸に骨をうずめる覚悟でフォンオスコ公爵夫人として生き続けるしかないのです。






 第2の人生も詰んだかも…。


 第1の人生も詰んでたけどね…。


 はぁ〜〜〜マジでへこむわぁ……。


 デブタ(巨漢)ブタヌキ(醜い顔)で禿げてて口臭くて女にだらしないハーレムゲス野郎って、どんな人間だよ……。


 そもそもデブタ(巨漢)ブタヌキ(醜い顔)で禿げてて口臭い男はハーレムなんて作れないってぇの!!


 お金の力を使えば無理矢理ハーレムも作れそうだけどね?


 玉の輿だからなぁ〜〜〜、心が壊れない程度に頑張りたいと思います。

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