第1 昼のターン
続きの投稿がだいぶ遅れてしまいました。今回もどうぞ楽しんでください!
だけど、どうしてこんなことになってしまったんだろう。オレたちは、何にも悪いことなんかしていないのに。
それにしても雰囲気が悪すぎる。みんな、この世が終わってしまうとわかったときのように暗~い顔をしている。
「どうせ、ただの人狼ゲームだよ。怖がることなんかないって」
「月島君、それ、本気で言ってるの!?……、ありえないんだけど」
凛さんがオレを、キッとにらみつけてくる。なんだよ、オレが悪いって言いたいのか。
「そうだよ、誠。少しは二人の気持ちを考えなくちゃ」
「もしかして、月島君が狼なんじゃない?だって、平気でこんなこと言うんだもの。この人のこと、みんな信じられる!?」
「ちょっと落ち着いて。森原さんも月島君も。一回冷静になってみてよ。こんなところで仲間割れしてたら、もし二人のどちらかが村人だった場合、どうなる?そう、僕たちの仲間が1人、減ってしまうんだ。だから、村人の勝てる確率が低くなってしまうんだ」
河合君が、オレたちをなだめる。
美月は河合くんをじっと見つめていた。まるで心の中の奥底を確かめるように。美月って、河合君みたいなのがタイプだったっけ?
「河合君は誰が人狼だと思う?」
「うーん、まだわからないなぁ」
美月はまた、河合君を見つめ始めた。
『さあ、みんな、今日処刑させたい者をそろそろ決めよう』
そんなのは考えなくたって答えられる。オレを人狼だとか言った森原凛だ。でも、本当に森原凛は人狼なのか?河合君の言うことを信じるとすると、村人が1人減り、村人が勝利できる確率は低くなってしまう。うーん、考えても考えてもわからない。
ん?待て。なんだか今までの話の流れを思い返すと、おかしいような気がする。まるで、河合君がオレたちをまとめているように思える。とてーも、怪しい。
美月が河合君のことを疑わしそうに見つめていたのにも納得がいく。
うん、きっとそうなんだ。少しかけてみようじゃないか。
『今日処刑させたい者を決めよう。いっせいのでと言ったら、処刑させたい者に指を指そう』
『いっせいので!』
どこからか声が聞こえてきた。
声が聞こえてきた瞬間、オレは河合君を指差した。
どうでしたか?
久しぶりに執筆しました。皆さんに読んでもらえると、とても嬉しいです。いつもありがとうございます❗