61 アリアの目的(2)
「グラム…この事を伝えたのはあなただけです。どうしますか?」
「…どっ…どうするって…」
「私は人間ではありません。そして…私的な理由で『道化師の館』を立ち上げました。これが表沙汰になれば世界的に注目を集めるでしょう」
俺はアリアさんの言っている意味を深く考える。確かにそうだ。もしこの事が全世界に知られたら大変なことになる。
意思を持つ人形の存在…世界中の情報を集める組織…そんなものを利用しようと画策するものがいるはずだ。それは表も裏も関係ない。
アリアさんは試してるんだ。俺がここで一緒に協力してくれるかどうか…。
「…もし…俺がこの誘いを断ったら…どうすんだよ?」
俺は尋ねる。だがその『答え』はわかりきっている。ただ…アリアさんはどう答えるのか気になった。
その答えは…
「…断れますか?」
それだけだ。たった一言。それでも俺の心にずっしりとした何かを植え付けるのに十分だった。
…決めた。俺は人生そのものを賭ける…全てを言葉にのせる。
「断らないさ…あんたのために…俺の一生賭けてやるよ!」
不安はある。恐怖はある。それでも…俺は自分を必要としてくれる目の前の『女性』を前に決心したのだ。
…正直…俺はバカだ。どうしようもなくな。でも…後悔はない。なぜなら俺は…
「グラム…これからも期待していますね」
アリアさんのためならなんでもやってやる…そう思っちまったからな!




