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13 先輩ミシェルと会って(6)
しかもミシェルさんは間違いなく優秀な人だ。俺みたいな半端者が言葉を勉強したって6ヶ月どころじゃない。1年…2年…どれくらい必要になるか…。
そんな不安で押し潰されそうになる俺を、アリアさんは一切気にすることなく立ち去ろうとする。
「では私はこれで。まだ仕事がありますので」
「えっ…ちょっ…」
「わからないことがあればミシェルにでも聞いてください。一応彼女にもプライベートはあるのでほどほどに」
「いや…それよりも…」
「1週間後にまた来ます。その時に成果を報告していただきましょう。頑張ってください」
「ふぁっ!?」
1週間!?それは無理だ!どんだけ徹夜しないといけないんだ!
俺はすぐさま抗議の声をあげようとしたが、気がつけばアリアさんはその場から去っていた。なんて行動が素早いんだ…。
「…大変だね…でもなんとかなるよ!」
「あっ…は…はい…」
ミシェルさんの励ましの声も今ではむなしい。こうして俺の初日の仕事が始まったのだ…。




