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episode 6 プロローグ
「どうして、そう言い切れるの?」
「どうしてって、知ってるから。あいつが、どんなやつか」
「でも、そんなのすぐに変わるじゃない。友達と言っても、所詮他人なんだから。
他人の気持ちなんて、分からない。」
目の前の少女は目を伏せ、悲しげな表情を浮かべる。
俺は、そんな彼女に何も言ってあげられない。彼女が先ほど言ったように、目の前の少女と俺は他人なのだから。
だからこそ、彼女がまとめている言葉が分からない。けれど・・・ひとつだけ、言えるとしたら
「あいつは、俺を裏切ったらしないよ。」




