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episode 4 エピローグ


アホどもがこの場を去った後、山田兄から聞いた場所へと足を進める。


「春乃、行くよ。」


「うぇっ!?え、あの、と、トイレに私もその・・・付いていくの?」


何故か顔を赤らめながら僕を見上げてくるが、トイレの訳がない。


「違う。山田兄が何度も足を運んでいた場所を見にいくだけです。普通の人間ならばともかく、感知力がずば抜けて高い山田兄が意味もなく行くとは考えづらい。」


何か、あるかもしれない。比喩に終わればそれに越した事はないが・・・


泉田洋一の封印は、確かに永久的なものではなかった。

数十人ほどの霊能師達が全精力を注ぎ除霊したのだ。あと、数十年は最低でも持つはずだったのに・・・



「・・・これは・・・」


目的地付近の地面を注意深く見てみると、朝日に反射して輝く複数枚のガラス片・・・

いや、ガラスじゃない。


「鏡か」


そして、その中央辺りに少しだけ焼け焦げたような跡が見える。


「なるほど、どうやらこの場で合わせ鏡の降霊術を試した輩が居たみたいですね」


「合わせ鏡、を?」


こんな場所で降霊術を行うなんて、何処ぞのマヌケが、と言いたいところですがおそらくこれは、意図的にここで行った可能性が高い。


遊び半分でここに来る輩は、泉田洋一の霊が現れると知って来るはずだ。

だから、こんな場所で降霊術なんてするはずがない。


泉田洋一が封印されている事を知っている人間以外、する必要性がない。


「少々、厄介なことになりそうだ。」


「光太郎・・・」


数十年前、あの除霊に参加していた霊能師達を探ってみるか。

面倒くさいが、これ以上の面倒くさい事になるかもしれない。

この件の黒幕を見つけるまではあのアホ共に、また動いてもらう事になるかもしれませんね。


特に山田虎之助。こいつを使わない手はない。

利用出来るものは全て使う。

それは、僕の隣に立つ春乃だって例外ではない。


「・・・行きますよ。」


「うん、了解!」


どんな手段を使っても、僕は・・・



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