episode 3 プロローグ
首、首、首、首、首、首、首、首、首、首
首が、首が取られる。狙われている、首が
急いでここから離れなければ、俺の首が取られてしまう。
「あっ・・・」
青白く、ぼんやりとした人のようで、人ではない何かが複数、こちらへと歩いてきた。
「ひぃっ!!」
横一列に並び、まるで俺を追い込むかのように、じわり、じわりと近づいてくる。
腰が抜け、地面に尻をつきながら、それでもその場から逃げようと、震える手足を使って四つん這いになりながら、全身の力を込めてそいつらから離れようともがく。
必死な俺を嘲笑うかのように、そいつらはゆっくりと、ゆっくりと俺を囲み出す。
ゆっくり、ゆっくり円を作り、ゆっくり、ゆっくり、俺との距離を縮めてくる。
「来るなっ!!来るな来るな来るな!!頼むから、頼むからぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
近くに落ちていた木の枝を拾い、一心不乱にそれを振り回す。
それが功を成したのか、そいつらはこれ以上俺に近づくことはなかった。
こみ上げる吐き気と震えを抑え、ゆっくりと立ち上がり、ここから突破する事だけを考えていた。
だから、一瞬だけ、油断してしまったんだ。
いつのまにか俺に近づいていた、一体の『それ』に足を掴まれ
そのまま、引きづられた。
エピソード3が始まります




