徒然なる我が日々 1
一体何度目の冬なのか、ここに来てからどれほどに時間が過ぎたのか私にはわからない。ただひとつ確かなことは自分がいま確かに現状に不満を感じていて、それが解消の兆しすらも見せたことがないことである。そこにいる少女はしかしそんな考えなど持ち合わせていないかのようにパフェをほおばる。「・・・食べますか?」彼女は首を傾げながらスプーンに一口分乗っけて私の口元に差し出してきた。「いや、別にほしくて見てたんじゃないよ。」ただ断るのでは申し訳ないと思い、微笑んでそう彼女に返答した。「あーげな・・・ふ、ふーん。」もともとからかう目的だったのだろう。私が口を開けた途端にスプーンに乗ったアイスは彼女の口へと運び込まれた。「・・・」「どうかしたか?」「食べる気がないんだったらなんで見てたの?」「理由は特にないよ。単にボーっとしてたからかな。」「そっか。大変そうだもんね。」「そう見えたかな?恥ずかしいな。明るくふるまったつもりだったんだけどな。」「うん。私にもそう見えてたからそこは大丈夫だよ。でもね、」その先を言う前に彼女は左手を前に出して「待ってて」とジェスチャーすると残り少なかったパフェを口いっぱいに頬張り、食べきった後に一言、「みんな顔が死んでたよ。」と申し訳なさそうにそう言った。