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俺と君達のダンジョン戦争 作者:トマルン

第二章 序盤戦とか外交とか色々

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第十九話 空爆からのゲリラ戦

『ミッション 【日本を救え】
 資源チップを納品しましょう
 鉄鉱石:100枚 食糧:50枚 エネルギー:200枚 希少鉱石:100枚
 非鉄鉱石:100枚 飼料:50枚 植物資源:50枚 貴金属鉱石:50枚
 汎用資源:10枚
報酬 LJ-203大型旅客機 4機
依頼主:日本国第113代内閣総理大臣 高峰重徳
コメント;料理上手で男を立てる大和撫子は日本人の夢』

『ミッション 【フランスを救え】
 資源チップを納品しましょう
 鉄鉱石:25枚 食糧:50枚 エネルギー:50枚 希少鉱石:20枚
 非鉄鉱石:25枚 飼料:30枚 植物資源:30枚 貴金属鉱石:10枚
 汎用資源:20枚
報酬 エアバスA-620大型旅客機 2機
依頼主:フランス共和国32代大統領フランソワ・メスメル
コメント;妖精の如き美しさと純真さ、世界の憧れフランス少女を貴方に』

 くにが、泣いている。
 国外との断絶。
 食料の不足。
 備蓄資源の窮乏。
 國が、危機に陥っている。

 亡国の憂き目にある二大国。
 両国の民、総勢2億人の人々を救えるのは、俺達…… たったの3人。
 敵は数千、数万の兵力を持つ強大な並行世界。
 敵わぬ戦いだ。
 負けなど、初めから決まりきった兵力差。

 しかし、俺達はやらねばならない……!
 愛する祖国のために。
 苦難に耐え忍ぶ、同胞のために!
 肩を並べる戦友達のために!!

「———— さあ、始めるざますよ!」

「行くでござる」

「ヘイヘーイ!」



 さて、妙なノリになってしまったが、魔界第2層を制覇した俺達は、高度魔法世界ダンジョンに侵攻した。
 本当なら愉快な天使達がたむろしている末期世界に行くつもりだったのだが、それにストップをかけてきた人類同盟。

 どうやら、第1層の時に人類同盟が1週間かけてなんとか高度魔法世界を攻略したのに対し、俺達が3日で末期世界を攻略したことで、末期世界の方が難易度低めだと思ったらしい。
 前回の魔界第2層を2日で攻略できたことも、彼らの考えを後押しすることになった。
 そして、現在トップを独走し、NINJAを引き抜いていった俺達への妨害も兼ねて、俺達と人類同盟の攻略ダンジョンについて話し合うことになったのだ。

 丸一日かかってしまった外交交渉の結果、俺達チーム日本が高度魔法世界、人類同盟は末期世界へそれぞれ侵攻することとなった。
 他のダンジョンへの侵攻は、受け持ったダンジョンを攻略してからでしか行えない。
 明らかにこちらが不利な協定だが、白影を意図しなくとも引き抜いてしまった手前、押し切られるように協定は結ばれてしまった。

 まあ、過ぎてしまったことは仕方ない。
 これで引き抜きの一件がチャラになったと考えれば、ただ攻略先を交換しただけなのだから、楽な条件だと思うしかないだろう。
 俺は目の前に広がる鉄とコンクリートで造られた巨大要塞からできる限り目をらし、現実逃避がてら今までの経緯を思い出していた。

「第1層では塹壕線の縦深陣地でござったから、今回は泥だらけにならずに済むでござるな」

 白影が延々と横に伸びているコンクリートの分厚い壁を眺めながら、自身が経験した前回との違いを述べている。
 心なしか彼女の顔は、楽観的な発言と異なって覚悟を決めた兵士の顔つきだ。
 前回の人類同盟は、あの見るからに組織化された軍事勢力と正面から殴り合いをしていたので、彼女の想いも分からなくはない。

 彼女と一緒にぼー、と要塞を眺めていると、哨戒に出していた無人機から次々と敵情が送られてきた。
 巨大なコンクリートの壁の内側は、どうやら半地下式のトーチカや砲台が点在しているようだ。
 おそらく全ての施設が地下でつながっており、要塞本体も地下に埋まっているパターンだろう。

「よし、今回は要塞内でゲリラ戦かな」

 とりあえずの方針を決めると、新しく納入された42式無人偵察機システム改を離陸させる。
 改良前と比べて機体が一回り大きくなった42式改は、なんとなく小さくなったように思えるプロペラの駆動音と共にゆっくり飛び立っていく。

「高峰嬢、白影、移動する準備をしとけよー」

「拙者の心は常在戦場、いつでも行けるでござる」

「ヘイヘーイ、テンション上がってきましたよー」

 しばらくして、無人機を管制しているタブレットに、42式改が予定空域に到達したことが表示された。

「では、作戦開始だな」

 一応の掛け声とともに、タブレットを軽くタッチする。
 次の瞬間、空気を揺るがすほどの轟く轟音が空間を駆け巡った。
 要塞には6つのキノコ雲が、ゆったりと形成されていっている。

「開戦前の花火はぐんまちゃんの十八番おはこですねー」

 42式改に搭載されていた一機当たり100㎏近いC4爆薬。
 見た目に反して、施設の大部分が地下に埋まっている敵への損害は皆無に等しいだろうが、目くらましにはなる。
 流石に開けた場所でのこのこ要塞に近づいて行けるほどの度胸は、少なくとも俺にはない。
 要塞を見れば、突然の爆撃に混乱しているらしく、散発的な対空砲火が見当外れの方向に放たれていた。

「攪乱作戦は一応、成功したみたいだな。
 高峰嬢、白影…… さあ、愉快で楽しいゲリラ戦を始めるぞ」
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