06命
次の日学校に行くと何か騒ぎが
あったらしい。
私には関係ないけど・・・・
そう心で思っていると、あの名前が出てきた。
「そういや自殺した奴の名前って
紅林・・・玲・・だよな・・・」
――え?
私は耳を疑った。今玲って・・・
気のせいだって・・・・
そう思いたい・・・だけどさっき
はっきりと『紅林玲』って・・・・
さらに耳を澄ますとこんなことも聞こえてきた。
「たしかリストカットで死んだんだよな?」
「ああ」
――え?
私はさらに耳を疑った。
確か自己紹介した時、
『もし、死にたくなったらどうやって死ぬ?』
『リスカは嫌だから・・・飛び降り・・・』
蘭が遊び半分で聞いた質問に
そうやって答えてたはず・・・・。
でも玲の話をたくさん聞くことに
玲の死んだ理由を考えてしまう・・・。
私のせいなんだ・・・・・・・。
もっとたくさん悩みを聞いてあげれば良かった・・。
あの時玲を攻めなければ・・・・。
それにあの時、あんなに早く電話を
切らなければ良かった・・・
そうすれば玲は死ななかったのに・・・。
次々と考えるうちに罪悪感が沸いてきた・・・・。
玲が死んだのはえ私のせいなんだ・・・
ワタシノセイデ・・・・
ワタシノセイデ・・・・
「麻奈美・・・・」
蘭・・・・・
「蘭・・・どうしよう私・・」
私の話を聞いた蘭は、こう言った。
「麻奈美のせいじゃないよ・・・」
「でも・・でも・・」
――パン!!
蘭が私を叩いた。そして優しく抱きしめた。
「玲が自分で決めたことなんだ・・・
受け止めてあげよう・・・」
私は蘭の言葉にうなずく事しかできなかった・・・。
玲・・・私・・玲の分まで生きる・・・・。
また生まれ変わったら、また私を好きになってね・・・
私は天国にいる玲に強く伝えた。