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巫女姫と魔法の暗殺人形(仮)  作者: 榊 唯月
桜舞う季節
29/50

十三幕:出会い(演者・・・春日美久)

大泉レミル

大泉財閥の総帥そうすいの息子。フランス人とのハーフ。悪戯いたずらをして人を困らせるのが趣味。


「うー、クラスメイトの皆さんと仲良くできるか不安です」


 テクテク歩きながらおしゃべりしてますが、時間はちょっと心配です。ですが、まあのんびり歩いても10分前には着くと思われるですので大丈夫です。できればもう少し早く行きたかったですが……もうグループが形成されてたら、と思うと不安です。


「大丈夫だよ、美久☆ 基本的に、ここ(凰璃)の人はいい人だよ☆」


 基本的にという言葉が気になるですが……


「おい止まれ、いや、止まりなさい、大泉(おおいずみ)!」


 ビクッと反応してしまったです。こ、声が大きいです。声の方を向くと……


「や〜だね〜」


 大泉君と思われる金髪の男の子がかつ……ウィッグを持って走っていたです。後ろからは、何と言うか、頭頂部が……な、先生が追いかけているです。


「止まりなさいと……言ってるでしょうがっ!!!!水の鎖(チェイン)


 先生がカードを取り出すとカードが光って、たくさんの水の鎖が出てきたです。そして、大泉君のところへ……大丈夫なのです?


 あと、さつきちゃん、あれはいい人なのです?と、目で聞くとあれは例外だよ☆多分……と返ってきたです。ちょっと……不安が増したです。


「遅い遅い」


 大泉君は高いジャンプをしてあっさりそれを避けたです。すごいです!それでこっちに向かってきたです……


「グッバーイ」


 そう大泉君は言って、私の手を取って……え?なんで私の手を取るです!?初対面だと思うですが……


「美久!!」


転移(メタスタス)


 さつきちゃん!そう言おうとして……………




 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆




 気持ち悪い、です。


 謎の場所に来てしまったですが、それよりも………吐きそうです。


「転移酔いかな? ごめんね。丁度いいとこにいたモンで」


 謝罪が軽すぎです……うっぷ


「うーん、そうだなぁ。このアメ、なめてみなよ」


 怪しい……ですが、この学園の生徒だと思うですし、何よりこの気持ち悪さを治したいですので、とりあえずなめてみるです。


 ………………


 このアメ、まずいです……あ、


「気持ち悪いの、治ったです」


「そっか、よかった〜。んで、君の名前はなんて言うの?」


 言葉とともにニコッと笑いかけられたです。


 グハッ……王子様もすごかったですが、大泉君の笑顔も破壊力が高すぎるです。心臓にクリティカルヒットです。気分を悪くさせた張本人ですが、許すです、はい。


「春日美久というです。あなたは大泉君、でいいですか?」


 合ってると思うですけど一応確認しとくです。にしても大泉君、何年生です?背の高さ的には私と同じか少し下くらいと思うですが……先生と知り合いっぽかったですし、この学園に長くいるのは間違いなさそうです。


「うん、大泉レミルだよ。レミルでいいよ、美久ちゃん」


 いきなりちゃん付してくるなんて、やはり同学年です?小学校からこの学園にいたりしてた内部生とかですね、きっと。


「ではレミル君と呼ばせてもらうです。えっと、レミル君、私は1年生の教室に行きた「もう感知されちゃったかー。はやっ。ゴメンね美久ちゃん、またねっ!!!」


「え……?」


 ここがどこかわからないですがどうやって教室に行けばいいですか〜〜!?




「大泉! お前はまた……ん? すまないがそこの新入生、ここに金髪の、かつらを持った少年がいなかったか?」


 いきなり現れたのは緑色の髪に王様なオーラを持っている生徒会長さんだったです。


「レミル君ならさっき急いでどっかへ行ってしまったです」


 ……私を置いて、です。


「そうか……もしかして君は、大泉に巻き込まれたという女子生徒か?」


 こくりと(うなず)くと、生徒会長さんがすごく申し訳なさそうな顔をしたです。


「すまなかった……俺にもっと力があれば、もっとはやく気づけたのだがな」


「そんなことないです!!!」


 思わず大きな声で言ってしまったです。


「生徒会長さんが来てくれたおかげで、私はとても助かったです。私を助けてくれたのは、他でもない、会長さんなのですよ!!! 力があるとかないとか、関係ないのです。だから……ありがとうございますです」


「っ…………そうか。こちらこそ感謝する。あと、俺の名は賀茂智憲(とものり)だ。生徒会長はこの学園に複数いるから、名で呼んでくれ。それと…………君の名は?」


 ああ、高等部とか大学とかにですか。生徒会長の数も多いのですね。あ、そういえば、昨日さつきちゃんが言ってた皇帝さんとやらは高等部の生徒会長です?皇帝って言われるくらいですし、前の中等部の生徒会長さんらしいですし……


「中等部1年C組、春日美久です。……あの、賀茂先輩、場所がわからないので、申し訳ないですが、教室まで案内してくれないですか?」


「ああ、いいが、遅れそうだからな。転移でも構わないか? 西洋式よりも転移酔いは軽いのだが……」


 優しいです、賀茂先輩。これでHRには遅れなさそうです。よかったです。


「大丈夫です。ありがとうございますです、賀茂先輩!!」


「大泉が迷惑をかけたからな。それと……親族が学園内にいるから、(まぎ)らわしいから、下の名で呼べ」


 親族って……兄弟とかいとこです?いいな、一人っ子なので羨ましいです。


「はい、智憲先輩!!」


 智憲先輩、顔が赤かったですが、暑いんです?


「転移」


 そして智憲先輩が転移をやってくれたです。今度は吐きそうにならないといいですが……









「春日美久、か」


 賀茂智憲……賀茂家次期当主にとっては自分をその次期当主という肩書きで見ない人は久しぶりだった。


 しかも智憲は人と比べられることが多かった。


 元婚約者の妹。中等部風紀委員長(弓削星埜)前生徒会長(皇帝)


 自分はその人々より確実に弱いし、彼ら以上に仕事も出来ない。それでも……自分を必要としてくれる人がいた。自分だけに、自分を真っ直ぐに見つめてお礼を言ってくれた。


 智憲は、自分の(ほお)に熱が集まるのを感じた。





 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆




「わ、わわっ。えっと、教室……?」


 2回目なせいか、転移してもちょっと気持ち悪いな、くらいで済むレベルになったです。もしくは、智憲先輩が配慮してくれたかもしれないです。なにはともあれよかったです。


「ここは凰璃学園中等部1年C組ですよ」


 そうですか、さすが生徒会長、正確な魔法で…………ん?


 なんだか、あの時のヒーロー君(仮)に似た声が聞こえたような………目元には包帯がぐるぐると、髪はキレイな銀髪、間違いないです!!ヒーロー君(仮)です!!!!


 やっと……やっと会えたです。


「ひゃ、ひゃい、あ、ありがとうございます…………」


 ああ、噛んでしまったです。恥ずかしいです……


「あ、えっと……お隣いいですか?」


「どうぞ」


 そう言ってヒーロー君(仮)は椅子を引いてくれ……こ、これに座るですか!も、もう心臓がすごくバクバクいってるです。


 ヒーロー君(仮)と体が近づく……


 やった!!その場で飛び跳ねるくらい嬉しいです。


「え、えっと……ありがとうございますです」


 くっ………ヒーロー君(仮)、とってもカッコイイです!!!


「申し遅れました。トール・ブリューゲルと申します。お見知りおきを」


 トール君というですか……名前を知れたです。くふふ、嬉しいです。


「あ、えっと、私は春日美久というです。よろしくお願いしますです!!」


 す、末永くよろしくするですよ!!!


「あと、こちらの方は土御門瑞稀様でいらっしゃいます」


 はっ、トール君に気を取られすぎて気づいてなかったですが、トール君のもう片方の隣、私の隣の隣の席には女の子が。長い黒髪を後ろでキレイにまとめている、メガネをかけた大人しそうな子です………トール君はこんな子が好きなのです?いえ、たまたま隣になっただけです、きっと。私はこれからトール君と仲良くしていけばいいはずです。……トール君が私のことを、忘れていても、です。



「土御門瑞稀、といい、ます。よろしく、お願い、します」


 か細い、鈴のような声でちょっと聞き取りづらいですが、いい子そうです。よかったです。


「はい、よろしくお願いするです、土御門さん」


 そう言うと、ふんわりした小さい笑みを返してくれた土御門さん……可愛いです!!小動物っぽくて、とっても可愛いのです。


 もっと2人と話したい、そう思っていたですが……


「HRを始める」


 やっぱり色々とあって着くのが遅くなってしまったせいか、すぐに先生が来てしまったです。残念です。




やっと追いつきました。気づけば来年まであと三ヶ月弱。時の流れははやいですね。

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