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女友達5人がアイドルだった。しかし、何かがおかしい。

作者: Ry77
掲載日:2026/02/03

「なぁ今度俺の推しアイドルグループのライブあるから一緒に行ってくんね?」

「はぁっ?」


拓斗からの突然の誘いに、恒一は眉をひそめて言った。


「俺配信者だし、配信しないと食ってけないんだけど?」

「それは何回も聞いたんだけど!頼むよー三浦ー!行く予定だった友達の分のチケット余ってんだよー!」


三浦恒一(みうらこういち)18歳、大学一年生。配信活動をしている。ちなみに、配信だけで生活費を稼ぐことが出来るくらいちょっと有名らしい。

そしてその友達が、神谷拓斗(かみやたくと)同じく18歳、大学一年生。アイドルが大好きなアイドルオタクだ。特に好きなアイドルグループは、毎回チケットを買って見に行っているらしい。

その拓斗は今、膝をつけて恒一のズボンを掴んですがっている。その姿に恒一は呆れながら言った。


「その友達は?」

「インフルエンザ」

「はぁ...」

「今週の土曜なんだよ...!!余ってんだ!無料なんだぞ!?三浦!俺の金だぞ!?」

「あーわかったわかった!行けばいいんだろ!?」


しつこく食い下がらない拓斗に恒一は諦めたように溜め息を漏らし、拓斗の願いを聞き入れた。




「だから今度は友達とアイドルのライブ行ってくるわ....ごめんな...?」


恒一は罪悪感を感じながらも帽子を深くかぶる少女達に言った。


「い、いや...いいけど...ちなみにそのアイドルって...?」

「あー...聞くの忘れた」


恒一の質問に答えたのは綾瀬真優(あやせまひろ)だった。同じ大学生であり、恒一の女友達だ。また、その後ろには鷹宮雫(たかみやしずく)小鳥遊風花(たかなしふうか)夏目朱莉(なつめあかり)氷室由衣(ひむろゆい)など、同じく恒一の女友達だ。何をすれば大学で女友達が出来たのかはさておき、恒一には女友達が5人いる。


「仕方ないよね...」

「すまん...鷹宮...カフェ行く約束してたけどな」

「ううん、いいよいいよ...」


雫が自分の前で両手を振って大丈夫だとアピールをした。帽子を深くかぶっているせいで顔までは見えないが、おそらく怒ってはないだろうという声色は恒一を安堵させた。


「私たちも忙しいしねー...?」

「そ、そうだよ...」

「お...おう...?」


何かを隠すように言った風花と朱莉に、恒一は違和感を覚えた。いや、前からずっと違和感を覚えていたことがあった。なぜ帽子をかぶって顔を見せないのだろうか?なぜこんなにオドオドしているのか?自分が女友達の顔を見れないのはなぜだろうか?

しかし、恒一はそんな事を考えたものの、結局相槌を打つのみだった。


「また今度遊ぼうね...?」

「おう!いつでも遊べるからなー!」


由衣の言葉の後、恒一は背を向けて、拓斗から詳しい話を聴こうと、拓斗がいる場所へ歩き出した。


「もしかしてアイドルのライブってさ...」

「いやっ...他のグループの可能性あるじゃん...!」


恒一が去った後、5人の中では妙な空気が流れていた。真優は不安気味に言い、朱莉はそんなはずはないだろうと場の空気を柔らかくしようとしていた。


「確かにそうだけど...このままじゃバレるかもしれないわ」


雫が言った。他の4人は、段々と遠ざかっていく恒一を見ながら小さく頷いた。


「もう良くないかな...?」


由衣が開き直ったように、小さく言った。由衣は鋭い眼差しを、4人に向けた。


「このままだったらいずれバレるし...三浦君だったら私たちの事誰にも言わないと思うよ...?」

「でも男と居るってスキャンダルが起こったらどうするのよ...」


由衣の提案にも虚しく、風花が言った。5人は考え込んだ。数分の沈黙、そして、雫が口を開いた。


「いや...手はあるかもしれないわ」




当日になり、恒一と拓斗はステージに近い列を確保した。周りを見渡しても沢山の人が居り、5色のペンライトが沢山光っている。悲鳴に近い歓声が恒一の耳を切り裂いた。名前が分からないが、センターの人が挨拶をした。


「みんなー!今日は来てくれてありがとー!Everlight(エバーライト)でーす!」

「Everlight...名前聞いた事はあるかもな...」


恒一は記憶を掘り返し、ニュースや新聞記事、動画投稿サイトなどに、このアイドルグループを見かけた事が度々ある気がした。しかし、ちゃんとは見たことがなかった。


「センターの子の名前って...?」

「綾瀬真優って言うんだよ!!笑顔が可愛くてなぁ!!もう本当何回救われてきたことか!!でその右の...!」

「オタク出てんぞ...。ん...?綾瀬まひ...なんっ...何て言った?」


恒一の中で何かが突っ掛かった。最後の名前までは聞き逃してしまったが、恒一の中では、聞いたことがあるような名前だった。しかし、拓斗に言えるわけがなく、心の中にしまった。


(気のせい...だよな...?)


「で、右の子が鷹宮雫って言ってなリーダーなんだよ!!」

「センターがリーダーって限らないんだな...って...は?」

「で左の子が小鳥遊風花って言うんだよ!笑顔がやばい!一番右端にいるのが夏目朱莉!めっちゃ明るい!!で左端に居るのが氷室由衣!!天然だけど可愛い!!」

「はっはっはっ...はぁっ!?」


観客の歓声に、恒一の叫び声が消えていった。知らないアイドルなのに聞いたことある名前が並び、恒一は数秒間、現実から離れたような気がした。


(いや絶対違うよな...いやいや...!!)


確信はなかったが、恒一は夢を見ているかもしれないと思い、頬をつねってみた。


「いって...」


もちろん痛い。頬から手を放し、すると、恒一の行動を見ていた拓斗はチラッと恒一に視線を移した。


「何やってんだお前...」

「いや...気のせいだった...多分」

「そうか?まぁ楽しめよ!!」


恒一はもはや疑えない、確信しなければならない現実に直面した。まさか友達がアイドルで、しかもグループで...そんなことは思ってもいなかった。恒一は脳がパンクし、口を開いたままその場に硬直していた。


「では1曲目聴いてくださいっ!!」


時間という物は残酷な物であり、恒一が受け止められない現実と共に、進んでいくのだった。




「いやー!!楽しかったー!!」

「お、おう...そうだな」


ライブ後も、恒一の頭の中はパンクしていた。おかげでライブは集中出来なかったが...。しかし拓斗は、終始ご満悦の様子だった。かなり満足しているらしい。


「ち、ちょっとトイレ行ってから帰るわー」

「おう!あとで語ろうぜー!」


逃げるようにトイレに向かった恒一に、拓斗は違和感を抱いた。


「あいつどうしたんだ...?」


拓斗は違和感を抱きながらも質問できず、拓斗の視界から恒一は、そのまま遠ざかっていった。


「いやいやいや...んなわけ...はぁ...?」


トイレに向かっている中、恒一は頭の中で葛藤していた。本当にアイドルが友達なのか?ただ同姓同名の...という疑問は消えていた。巡りに巡らせ、頭を回転させた。...その時だった。


「うおっ...!?」


突然、恒一が着用していた服が引っ張られた。時々、恒一はその速度について行けず、足がもたつく。しかし、右袖を力強く握りしめられ、どこかに連れていかれていた。


「なんだ...!?なんだよ!?」


必死に顔を上げて、引っ張っている本人の素顔を確認しようとするが、恒一は帽子を深くかぶっている女性という事ぐらいしか、分からなかった。でも、分かっていた。


「はぁっ...!はぁっ...!まだか...!?」


そして数分走り、人影が少なくなったところで恒一を連れてきた女性がドアを開けた。恒一は一瞬だけドアに『Everlight様』と張ってある張り紙が見えた。息を切らしながらも、覚悟していた。


「っ...!!いっっってぇぇ...!!」


恒一は連れて行かれたまま、転がるように部屋...いや、楽屋に入った。まずは俯いて息を整え、覚悟を決めたように顔を上げた。


「ここに連れてきてなんだよ...()()...」

「そっか...バレてたか...」


真優は観念したように、帽子を外した。恒一が近くで見た真優の素顔に、視界に吸い込まれそうな気がしていた。ライブで見た時とは違う、すごい綺麗だった。恒一は息を呑んだ。


「私たちから言おうと思ったんだけどねー」


乾いた笑い声を出して誰かが、言った。恒一は声が聞こえた方に視線を向けた。そこには、帽子をかぶらず、ライブ後で汗をかいていた風花だった。あとは...以下同文だ。


「どうせバレると思ってたんだ...」


恒一はまた、視線を移した。朱莉だった。笑いながら、恒一の方を見た。恒一は声が出なかった。驚愕していたわけではないが、声が詰まり、出すことも出来なかった。


「あの...誰にも言わないでね...?こんなことしてることも...大学の事も...」


また、視線を移した。由衣だ。オドオドしながらも、恒一に言った。


「もうバレたから遠慮は無しにするわ」


またまた、視線を移した。雫だ。雫は覚悟を決めたように、恒一を見た。恒一は次の言葉に、息を呑んだ。


「三浦...マネージャーやって」

「...は?」


恒一は、口を開けて硬直した。そして、耳の中でもう一度あの言葉がよぎった。


(マネージャー...?は?)


どうやら、受け入れられない現実は、他にもあったらしい。


「てか...どういう状況だよっ!!!!?」




「意味が分からねえええ!!マネージャー!!?マネージャーって何すればいいんだよ!?!?!?!?」


翌日になって、恒一は自分の布団で、悶えていた。頭がパンクした状態で、了承してしまった。


「はぁ...とりあえずミルッター(SNS)見るか...」


恒一はスマホを取り出し、現実逃避をしようとSNSを開いた。スクロールをして...いいねをして...そんな事を繰り返しやっていた。でも、恒一はまだ、受け止められない現実が...あった。とあるツイートだった。いいねも0で、表示回数も少なかった。でも、恒一はその投稿されたつぶやきに、目が離せなかった。


『Everlightのメンバーが大人向けの動画投稿サイトでやばい事やってるんだが...これ誰も知らないのか?』


「...うそ...だろ?」


マネージャーとなった恒一は、ツイートを見ながら呆然としていた。

配信者主人公きたー『雨降る心の滞り』の主人公もじゃなかったっけなー...。風邪ひいてしまったんで、とりあえず作品書いときました。入試前日に私は何をしているのでしょうか。好評だったら連載します。いやまず先に出してる作品完結させないと死にます。

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