赤い雪
怖いと恐い、慄くと戦く、前者が後者へと変わる可能性へ恐怖です。前者はある意味抽象的であり他人事ですので。
雪が降る。
今年も冷たい雪が降る。
南南東微南へ向けた北風に運ばれて、今年も雪がやってきた。
だがしかし、今年の雪は例年のそれとは違っていた。
「な、なんだこれは?
雪が真っ赤なんていったい何の天変地異だ?」
異常な現象に皆が慄く。
あまりに奇怪なその雪は体温を奪うだけでなく魂さえをも凍り付かせるほどに不気味。
「まあ、最近北の地で激しい戦があったみたいだしな。要するにそういうことなんだろ。
ああ、くわばらくわばら」
旅人の言葉は別の意味で私を凍らせた。
旅人の言葉は別の意味で私を戦かせた。
血の色に染まった赤い雪。
人の業は天気さえをも狂わせるようだ。
取り敢えずなんとか書き上げたホラー。
この程度なら表現としては婉曲ですし、具体的な残虐描写には当たらないはず。
なお、本当は赤でなく五行に因んで黒としたかったのですが、それだと広島や長崎といった地の出来事を意識する人たちや、最近の総理の発言のこともあり止めることにしました。コンプライアンスはホラー以上に怖いので。(苦笑)
ところで、この作品って戦記ものでなろう感想企画に参加したものはよいものの、ちゃんと戦記もの扱いになってるのかな? 今の私はいろいろと自主規制しているためこれが限界だったりします。民間人でなく士官に視点を当てて華々しく描くとどうしてもそれを楽しむエンターテイメントとなるのは必然で、最後で申し訳程度に虚しいなんて言わせてもその言葉に説得力はありませんし、結局戦争美化というコンプライアンス違反は避けられませんしね。




