ラブホテル
初めてラブホテルに入った。でもソコに待ち受けてたのは・・・
ラブホテル
ルームキー
真っ白なシーツ
ベッド
煙草
灰皿
男
女
タオル一枚だけを身に着けた私の隣に
同じ姿の男が一人
「その人ね、別れ際に必ず私に告げるの。妻と別れる気は無いって。
その度に私おもうの。私は、アナタのその真面目な所に惹かれるのって。」
隣で静かに聞いてた男は、煙草に火を点けた。
「おかしいでしょ。身体だけの付き合いなのに惹かれるって。普通なら
怒りだったりショックだったりする筈なのにね。彼の顔や性格よりも優しく
真面目な彼の心だけに惹かれるの。コレ何だと思う?。」
煙草をふかした男が話し始めた。
「愛じゃない?。片想いだけど。心に惹かれるのは良い事だよ。その心が
繋がった所にできるのが愛。でも君はそれを一生手に出来ない。妻子持ち
の男が相手である限り。」
言い切った男に私は、反論出来なかった。反論も同調も。
「これからも会うの?。」
「会うよ。多分。だって彼の心が好きなんだもの。」
「心が好きだから会うんだ?。ただヤられに行っちゃうんだ!?。」
そのデリカシーの無い男の言葉に流石にカチンときた。
「やめてよ!そんな言い方!?。あんた何様のつもり!?。」
声を荒げた私の目からは不意に本当に知らない間に涙が溢れ落ちた。
「その言葉そのままお前に返してやるよ!。家庭持ってる男に惹かれて
どうするんだよ!?。実らない愛がそんなに大事かよ!。」
その瞬間私は、男の真意に気が付いた。生まれて初めての異性からの
好意に私は、愛を感じ身体の芯から火照る感覚に襲われた。
そうかココは、ラブ(愛)ホテル(火照る)だ。
七夕に書く様なネタじゃないですが、何か思い浮かんだので。