人の川
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お騒がせしてしまった茄子も徐々に小茄子に変化していきつつあるので、悪ふざけは、このくらいにして、本当にそろそろ目の前で起きている光景に対処しなくてはならないだろう。
広場に集められている金髪娘たちは、集団を形成させられると、列をなして、南へ流れる川の様に移動していく。
人の川、金髪娘の大河が目の前を滔々と流れていく。
ああっ、飛び込みたい。
飛び込んじゃいた~い。
これが、いけないのですのね。
少し、反省。
まず、兵隊バチさんをなんとかできないものかなぁ。でも、こんなに大勢の働きバチさんがいるのだから、ピンポイントで対処することなんて不可能だ。
「ネーブル、兵隊バチは、どうやって働きバチに言う事をきかせるんだい?」
「うーん、なんとも言えないのよねぇ、本能かしら」
「本能?じゃぁ、いいや、みんなで出ていくよ」
女神のカモフラージュの幕を取り払って俺達十人は、城前広場へと歩み出て、口上をあげる。
「この禁断の果実の雨を浴びるのだぁ~っ」
ロコが即座に果実の収納を解き、全員でそれを建前における餅投げように、投げ上げる。
続いて、女神二人が、空に向けて放たれた果実を粉砕するようにブルスカ・ショックを唱えると、広場の上空から禁断の果実の果汁の雨が、そこに集まる全ての金髪ハチ娘、働きバチさん、兵隊バチさんの区別なく激しく降り注ぐ。
また、ロコは、掌に載せた木片より天高く禁断の果実の樹木を出現させる。
俺の目には、フワフワ毛皮のアケビが成っている様に見える樹木が、見る者の各々が好む果実を成らせて広場の空を覆いつくし、女神のブルスカ・ショックにより、撒き散らした果実の次は、樹木から成っている果実を絶え間なく粉砕と出現を繰り返させなが、それぞれが好む果汁の雨を激しい通り雨のように、土砂降りにさせる。
「枯れ木に花を咲かせましょう、違った、金髪ちゃんをビショビショに濡らしましょう」
「マークのエッチぃ」
やり直し
俺には、任せられないと言うのか、ネーブルが一歩進み出る。
「みんな、禁断の果実の果汁よ、飲んで浴びて、みんなで言葉を操りし者になっちゃってぇ~」
では、俺も、
「果実を存分に味わいなさーい」
広場いる者の全ての目が、俺達に向けられているのが、強烈に感じられる。
視線が痛い。
エクスタシー
同じ感覚の者は、横にいる青い髪を果汁に濡らしているルルだけのようだ。ルルとは、趣向で共感できちゃうのかもしれないね。
危ない、危険な香りだ
その視線を感じながら、果汁の雨を降り続けさせる。
誰かが、指を指しながら叫んだ言葉が、言葉のうねりを起こして、こちらに波となって向かってくる。
「オトコ~っ」
「男、おとこ、禁断の男」
男は、本当に珍しいのだった。その声と雨の音で言葉の渦が広がっていく。
「マーク、私にも、リンゴちょうだい」
「リンゴ?」
マリーは、果汁の雨を浴びながら樹木を指さしている。マリーは、リンゴなんだね。求める果実は。
「ティーンの町で買ってくれたリンゴがいっぱいだもん」
「ティーンのリンゴが見えるのかい?」
「うん、真っ赤なジョナゴールドっていうんでしょ、マークがくれた甘酸っぱいちゃん」
俺も思い出したぞ。
本当に可愛いじゃないか、マリーは、七つに限るね。これまた、失言。戻ったマリーにお小言を頂戴してしまいそうなので、その前に、マリーを抱きかかえて樹木から、果実をもぎ取らせてあげると、ちっちゃな両手に包まれているのは、ティーンの店で買った真っ赤なジョナゴールドだった。
果実を口にする者、果汁を身体中に浴びた者が、入り乱れて、広場は、あたかも、三つの社の祭りに、深い川の水浸しの祭りが殴り込んだみたいである。
祭りだ、祭りだ、金髪娘の大豊作じゃぁ~。
先程まで、悲鳴と怒号しか聞こえなかった広場には、歓声と歓喜が渦巻いて、南へ向かう人の川の流れが分岐して、城内に雪崩れ込んでいく。
「ネーブルとカブスとスダチは、この果実をもって城内を抑えてくれ」
「了解、食べさせるわ、それを、言葉を操って」
「スーチン、私から離れちゃだめよ」
「うん、カーチン」
「オロチちゃん、三人と一緒に城を頼む」
「マーク達は?」
「俺達が、南に流れる人の川を追うよ」
「オロチちゃんには、ネーブルたちを守ることと、この城を制圧してほしいんだ」
「さびしいけど、わかったわ、マーク達も気を付けてね」
「危ない時は、無理しないで、テレポなり、なんなりで、逃げるんだよ」
「はぁ~い」
「そうだ、チューちゃんを残していくから、潜行させてね、チューちゃん、オロチちゃんたちを任せたぞ」
「了解、チューちゃんおいで」
ロコが、チューちゃんに指示を出して、オロチちゃんの肩にのせる。
四人と一匹が城内へと消えていくのを確認すると俺達六人は、人の川の流れを追って南へと一歩を踏み出した。
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