上映休憩
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今回は、無事にお家に向かったことだろうティーナちゃんを思いつつ、俺は、この後のことを思案しつつ、巾着に手を伸ばしつつ、久しぶりに二つの賽子を取り出しつつ、目の前の切り株の上に転がしてみる。
(つつが、しつこ~い、失礼しました)
⚃・⚄(四・五)
四五の半か、ゾロ目の丁を頭に描いていたから、幸先としては、あまり宜しくないのかもしれないな。
「マーク、ドラゴンの牙を転がしているの?」
「あぁ、これから打つ博打を占っているのさ」
「まぁ、出目を細工してあげましょうか?」
「オロチちゃん、イカサマは、今は必要ないさ、ほんこじゃないもの」
「ほんこでは、必要なのね」
「そりゃ、負けられない時は、尚更だよね」
「ズルしちゃうんだね」
「ズルっていうか、技だよ」
「物は言いようね」
「じゃぁ、負けてもいいのかい?タマを取られちゃっても?」
「私たちは、タマタマないものねぇ~」
「玉じゃないよ、魂だよ、エッチな発想しかしないんだねぇ、君たちは」
「あっ、わざと引っかけたのね、それがエッチだっていうのよ」
「エッチなことが、お嫌いでしたっけ?お嬢さん方は」
「嫌いではないですけど・・・」
「嫌ってないじゃないよぉ~」
「大好きですわよね」
「なんだか、私も、マークの言う事に、ゾクゾクしてきちゃったわ」
「ネーブルも、私もよ、スーチンは?」
「カーチン、私は、さっきから、スースーしっぱなしよ」
「どうして、パンツ脱いで、コンコンに嗅がせているの?」
スダチは、コンコンに自分も匂いを覚えさせようとしている最中だった。
「スーチン、何をしているの?」
「コンコンちゃんに、私も見付けてもらえるように、覚えてもらっているのよ」
「パンツをちゃんと履きなさい、マークに綿菓子と思われて食べられちゃうわよ」
「はーい、スダチの金綿、マークは、召し上がるかなぁ、でも、マークになら・・・」
「スーチン!」
灯りの消された寝室では、それぞれの寝床で、夢の中にいるマリー、プラム、クリスティー、ネクタリン、ボタンキョウ、ハタンキョウは、心地よい寝息を立てている。
隣の広間に置かれている新築祝いの二体の女神像の一体の眼が開くと、石像から分離するように、ティーナちゃんが囲炉裏端に姿を現した。
囲炉裏の火も落とされて、きちんと火の用心もされている様子だ。
仄かに残る夕飯だろうプラムの料理の香りが、何もないのに食欲を刺激してくる。台所に残された里芋の煮っころがしを一つ、二つとお口に放り込むとティーナちゃんは、モグモグしながら寝室への襖をスーっと開いた。
思い思いの寝巻に身を包んだお留守番組が、スヤスヤ、グーグー、ゴーーゴーと夢という映画の上映をそれぞれが楽しんでいる最中である。
クリスティーの襦袢姿、マリーのベビードール、プラムの浴衣、ネクタリンのパジャマ、ボタンキョウのネグリジェ、ハタンキョウは、なんとかの五番?
ティーナちゃんは、左右の手を耳の辺りまであげて、指をダブルでパチンっとすると、くるりと踵を返して、広間に戻ると囲炉裏に灯を入れて鉄瓶を掛けた。
「毎度、ご来場有難うございます、当劇場は、只今より休憩といたしますので、お席をお立ちになって広間にお集まりください」
瞼がパチン、パチンと音はしないけれど、次から次へと開かれていく麗しい眠り姫たち。
「お呼びが、かかったのかしら?」
「マークのお呼びよ」
「おねえたま、もうすこし、眠らせてほしいですわ」
「マリー、起きて」
「私が一番に」
「ネクター、ずるーい」
乱れた寝巻を直すこともなく、広間へと起きてきた六人の目には、囲炉裏端でお茶を啜っているティーナちゃんが飛び込んでくる。
「ティーナちゃんですの?」
「指輪でお呼びしておりませんことよ」
「ティーナ、どうしたの?まだ寝たばかりなのよ、明日にしましょうよ」
「いいのかなぁ、オミヤがあるんだけどなぁ~」
「なんですの?」
「なんのお土産ですの?」
「お茶沸かしましょうか、あらっ、もう、沸いていますのね」
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