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金の増量


 すっかり打ち解けてしまったネクタリン、ボタンキョウ、ハタンキョウの金髪桃娘は、とっても自然な形で俺達の船を我が家として、ファミリーと同化している。


 ファミリーとしての裸の洗礼も一方的に済ませてしまったことだし、金色勢力が多数派になるが、曰く付きのユニークな家族が増えたってことでいいのだろうか。


「ネクター、ボタン、ハタン、もしよかったら、このまま俺達と一緒に暮らすかい?」

「えっ、いいの?」

「本当は、みんなの仲間に入れて欲しいって・・・・」

「こんな美人ぞろいの仲間に、いいのかしら?」


「おほほっ、そうよね、美人ぞろいなのよ~、うちは」

「金色は、主流になっちゃうのね」


「金が、一番、マークの好みですもんね~」

「そんなことないわよ、赤いのが大好きなのよ」


「ブルーが、一番、いいって言ってくれたわ」

「いい加減なこと言わないでよ、グルーンが大好きなのよ」


「マークは、自分と同じブラウンが好みなのよね~」

「オロチちゃんまで、緑の肌を見せつけちゃダメ」


 何の話なんだ。


 いつもの事だけれど、カラーコレクションを目的にしているのでは、ないのですよ。


 新しい家族が増えることは、楽しくて嬉しいことである。美味しそうな三桃娘は、魔法使いだから、マリーと含めてきっと俺達の助けになってくれるだろう。

 それに、どの程度の力を備えているのか分からないが、マリーや俺達の学びにも、手助けしてくれそうでもある。

 いつもながら、おんぶにだっこ気質で、よこしまな打算が働いてしまっている俺が、恥ずかしいです。 


 ゴメンナサイ。


 それと、本当に三桃娘は、故郷に戻りたい気持ちは、ないのであろうか?もし、戻ることも可能になれば、俺達に何ができるだろうか?協力したい気持ちは、嘘偽りのない気持ちです。


 これは、本当です。


「じゃぁ、今日から、桃娘ちゃんたちは、俺達の家族だ、ようこそ、そして、よろしくね」

「よろしくね」

「なかよくしてね」

「気兼ねなく、たのしくやりましょう」

「新しい家族、いいわね」

「合体しちゃうわよ」


「ありがとうございます、家族って、うれしい」

「姉妹だけだった、家族が、こんなにも、涙が出てきちゃう」

「うんうん、ここが、我が家なのね」


「このお船も、もちろん我が家だけど、お家もあるのよ」

「それと、マークは、私の許嫁だから、覚えておいてね!」


「マリーのウソツキ、私が、お嫁にしてもらうのよ」

「みんな、モモちゃんたちに、嘘はいけません、この紋章が、お嫁の印なのよ」


「どうしてよ、このアンクレットが、印ですぅ」

「それ、みんなもっているわ、合体が基本なのよ」


「みんな、マークのことが、大好きなのね、私も、ゴールドを見せた以上、お嫁にしてもらうわよ」

「そうよ、秘密は、決められた人にしか見せない決まりですもん」

「お姉ちゃんたちだけじゃなくて、私だって、生まれてはじめて、見せたのよ」


 なんだか、お船の上で国盗り合戦ならぬ、俺の名前通り、マーク、印の奪い合いに新しいツワモノが三人加わったことらしい。


 十六歳の誕生日までは、いままで、声すら掛けられないであろう本当に美しい娘たちと出会い、家族となって、一緒に暮らしていくようになるんて、想像すらできなかった。


 まぁ、勇者の血を引く者とか言われるとも思わなかったけどさ。実際は、ペテン師だったけどね。


 血筋自体は、天才錬金術師と由緒ある魔法使いの流れを受け継いでいることは、確からしい。血に導かれて、能力が開花するなら、誰も苦労はしない事くらい、俺だって知ってるわい。


 だから、今は、知らない事や、できないことを学びたいって、思うようになった。勉強は、大嫌いだったはずなのに、可愛く美しい守るべき家族が俺をまともな考えに導いてくれたということだろうか。

 真面目に考えちゃうなんて、恥ずかしい。


「ところで、桃ちゃん達は、どんな魔法がつかえるの?光と火と水って言っていたでしょ、それに呪いの言葉」

「うん、私たちは、その通り、私が、光、ボタンが火、ハタンが水を扱えるのよ」


「限定的なの?」

「そうね、万能魔法ではないかも、マリーのように、パンツは出せないわ」


「あっ、パンツをバカにするの?気に入らないなら、脱がしちゃうわよ」

「そうじゃなくて、マリーみたいな、なんでも系の魔法ではないってことね」


「自然系って感じなのかな?」

「私たちには、そんな感じ、カルボーアは、みんな魔法を使うけど、みんな同じじゃないのよ」


「魔法使いの国なんだね」

「そうね、長は、私たちのママなのよ。もう二度と会えないけど・・・」


「えっ、お姫様だったの?お姫様が、処刑されたってこと?」

「跡継ぎが、いなくなって、どうなるのかしらね」


 魔法使いの国のお姫様だとは、思わなかった。


 ボールギャクを加えて涎を垂らして見つめていた艶めかしいお顔が目に浮かんじゃう。なんとか、ならないものだろうかね。


「追放になったけれど、禁断の果実を味わったことで、伝説の言葉を操ることが出来るようになったわ」

「光、火、水のほかに、別物の魔法を私たち三姉妹が、学ぶとかでなく、受け継いじゃったのよね」


「言葉を操るって、やっぱり呪いの言葉なの?」

「マークは、耳栓したけど、耳に声を伝えられれば、思い通りにできるのよ」


「すごいね、じゃぁ、帰れるでしょ」

「みんな私たちが、それをできるって知ってるから、耳を塞ぐわよ」


「なるほどねぇ」

「じゃぁ、マークのことも、思い通りにできちゃうのね、ズルイわねぇ」

「しないわよ、無理強いなんて、マークじゃないもの」


「俺がいつ、無理強いしたのさ」

「したじゃない、マッパダカにして、天井から吊るしたでしょ」


「それは・・・・」

「許してアゲルから、これからは、乱暴に扱っちゃイヤよ」


「私には、したいなら・・・乱暴にしてもいいのよ、したいなら・・・・」

「抜け駆けは、許さないわよ、ハタンっ」


「抜け駆け野郎は、ロコだけで十分なのよ、増えないで~っ」

「魔法抜きなんだから、どんどん攻めるわよ」


「ボタンまで~っ」


 言葉の魔術に関しては、教えられないが、それ以外の三桃娘の魔法については、出来る出来ないは、別として、ご教授して頂けることになった、マリーは、興味津々で前のめりになっている。


 マリーも自分の魔法ブルスカショックについて、可能な限り、伝えると約束する。


 マリーについては、不可抗力的な魔法も多いから、教えられることも、限られるだろう。さしずめ教えを乞うのは、マリーだろうね。


 俺やファミリーは、マリーと三桃娘から、魔法というものについて、一から教えてもらっていきましょうね。

 扱えるようになるかは、そもそも魔法使いではないから、分からないけどね。


 楽しそうだ。



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