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ネクロマンサー異世界旅行記  作者: エンペラー
6/9

6話レミ

風邪ひいて投稿するのが遅くなった気がする……。

白蛇がドアを開けた瞬間、紫色に輝くレーザーの様なものが飛んできた。

(見えない早さじゃないですね)

そんな感想と共に白蛇(しらへび)は右手に持った青いオーラを発する小太刀でそのレーザーを左に切り上げる。

すると小太刀が当たる瞬間にギンッと言う金属音が響き渡った。

「うむ、よくやったのぅ」

鬼姫(キキ)が和弓を引き絞りながら話す。

「レーザーを弾くのって結構重いんですね」

白蛇がそんな感想を述べる。

その言葉が終わると同時に鬼姫が矢を持つ手を離す。そこから放たれた矢は轟と風を切りレーザーを放ったところに向かって飛んでゆく。

だが、その矢は狙撃手に触れることなく空中で爆発した。

「ほう、やりおるのぅ」

「今何が起こったんですか?」

「驚いたことに落とされたのぅ」

「落とされたってなんですか落とされたって」

「そのまんまじゃ、さっきの攻撃が撃ち落とされたんじゃ」

「つまり飛んできた矢を撃ち落としたってことですか?」

「うむ。そういうことじゃな……ホレ、二撃目がきたぞ」

そう言って鬼姫は片手でバチッという音と共にレーザーを右下に弾いた。

「話しながら頭おかしいことしないでくださいよ!」

「ほれ、そんな事言っとる暇はないぞ、ほれ走れ走れ」

そう言って鬼姫は駆け出す。

「ちょ、ちょっと待って下さいよー」

白蛇達はとりあえず狙撃してきた方に駆け出す。

三撃目の攻撃は鬼姫の脳天へ向かって飛んでくる。それをまるで蝿を捕らえるように掴み取る。

「ふむ、この感じじゃと圧縮式魔法に電撃を乗せとるのぅ」

「めっちゃ冷静に解説しないでくださいよ!」

今度は白蛇の眉間に飛び込んできた。

「……ハイっと」

掛け声と共に切り落とす。


「何ですかねコレやけに弾きやすい弾ばっかりな気がするんですけど……」

「お主の努力と鬼の眼の力じゃろ」

「そうだといいんですかねぇ」

(とは言ったものの確かにあやつの言う通りじゃのぅ……まぁ良い、どうせ勝てるじゃろ)

「そこの角を右じゃ、右に曲がるんじゃ」

「了解です。でもここ直線だからこのまままっすぐの方が早いんじゃないですか?」

「取り敢えず妾を信じてまがれ」

二人は飛んでくるレーザーを弾きながら角を曲がった。

「ほれ、とりあえずここで止まっても大丈夫じゃ」

「あーなるほどビルとビルの間の脇道だから弾が飛んでこないんですね」

「うむ。そういうことじゃ、ここで作戦でも練るとするかのぅ」

「ねぇ鬼姫……多分それ無理ですよ」

「うむそうじゃのぅ……この数は骨が折れるのぅ」

目の前には白銀の様に真っ白な毛並みの狼の群れと羽の様に背中に六角形の羽を左右3枚ずつつけ天使の輪を浮かべたようなクリオネがふわりと出てきた。

「なんですかコレ、少し遅れた異世界へのお出迎えですか!」

「少ない魔力で召喚できる雑魚じゃのぅ、一体一体は弱いが数で押し切るタイプじゃのぅ」

「なんか親近感湧きますね」

「そんなこと言っとる場合でもなかろう、お主は妾の取りこぼしたやつを頼むぞ」

「任せてください僕はこんなたくさんの敵と戦うのに向いてませんから」

「では行くとしようかのぅ……そうじゃのぅ刀で戦っても面白くないお前らは拳で沈んでもらうぞ」

そう言って鬼姫は二本のツノを額からはやした。

(このパターンはオーバーキルになるんだろうな……)

鬼姫が前傾姿勢になった次の瞬間石畳がクレーターの様にひび割れ鬼姫が消えあたりに台風並みの風が吹き荒れる。

(あぁ可愛そうに……)

鬼姫が白狼の前に表れ、体重に速さを乗せた超音速の拳が振り下ろさる。鬼姫の餌食となったものはバラバラになり白い光となって消え、後ろにいた方は拳の風圧で吹き飛びビルの壁に当たて絶命する。

(うん、知ってた……)

「ほれほれ、こんなもんかのぅ」

離れていたため風圧を耐え切った4匹のクリオネたちが攻撃の後隙をここぞとばかりに魔法陣を展開し攻撃態勢に移る。

「ほう良いじゃろう角の違いを見せつけてやろう」

そう言い放ち鬼姫は空手のTの字立ちと呼ばれる立ち方で構えた。その姿勢は威風堂々まさにそのものだ。

そんな鬼姫に向かって4匹クリオネが魔法陣から光の破壊光線を放つ、だがその光線は鬼姫の後ろ回し蹴りよって歪み、全て打ち落とされる。

「所詮この程度かのぅ」

また鬼姫は視界から消えてクリオネの後ろに回り込む。

(見えなかった……コレはガチですね……)

そのまま鬼姫のラッシュクリオネたちは光の塵となった。


「すまんのぅ。お主の出番がなかったのぅ」

「良いんですけどね。やり過ぎじゃ無いですかね」

「キワキワの戦闘を期待しとったかの?」

「まぁ鬼姫が怪我してないならいいんですけどね」

「優しいのぅ」

「そ、そうですか……」

「どうしたニマニマして、そんなに嬉しかったかの?」

「不意打ちなんですよ」

「可愛いのぅ」

「ちょっと黙ってください」

「そんなに怒るでない、怒ってるとおなごにモテんぞ」

「良いんですよ、俺の好きな人はそんな事で怒らない人なんで、ね?」

「妾が一番知っとるわい……ほれそろそろ行くぞ」

鬼姫が白蛇から恥ずかしそうに目を逸らす。

「りょーかいです。これ以上言うと鬼姫が怒りそうなんで行きましょうか」

「あまり妾をからかうんじゃ無いぞ、この世界で妾がいなくなったらお主死ぬぞ?」

「確かにこの世界じゃなくても鬼姫が居なくなったら余裕で死ねますね、以後気を付けますね」

「100パーうそじゃな」

「どうですかね?」


◇◇◇


「ヤバイよ!ヤバイよヴォルペ」

「知っとるわ!てか言ってたやん、ヤバイって!」

「にゃんで私の銃弾が防げるんのにゃ?普通。背の高い男の方はかたにゃを使ってるからわかる。いやそれでもにゃんかおかしいんだけどにゃ、にゃんで素手で弾けるんだよ!おかしいよー」

「いや、あれはまだマシな方やで、お前の弾丸はまあ見えとるやろ、せやけど問題は俺の()()()()も破られとるんや」

「そんにゃ事はどうでもいいんでにゃ、あの男の方はにゃんとかにゃるかも知れにゃいけど問題は鬼姫の方だにゃ!あんにゃの勝てっこにゃいよ!」

「あー……お前に渡した()()もうしゃーないわ、使ってええで」

「それ本当かにゃ!」

「それでも厳しいと思うけどな。まぁやばなったらそれ使いぃや」

「まぁ頑張ってみるにゃ」

「なんせ()()の力は本物や。絶対何とかなる」

「今はそれに頼るしかにゃいってとこが悲しいにゃぁ」


◇◇◇


 一方その頃現在白蛇達はコンクリートの壁にガラスでできた窓をはめ込んだだけの無機質なビル、その前に前の立っていた。

「うわー、なんか怖いですね」

「悪役のアジトみたいじゃのぅ」

「もっと正義の味方感満載なビルにしなかったんですかね?」

「それがわかったら妾はメンタリストにでもなっとるわい」

「確かにその通りですね」

 白蛇たちはガラスドアの前に立ち止まった。

「……どうしたのかの?」

「いえ‥…なんか怖く無いですか?この中に入るの」

「そうかの?幽霊なんかが出てきても妾が血祭りにあげるぞ」

「いや怖いですよ!そうじゃなくてですね、本気で命を狙ってる奴がこの上にいるんですよ!」

「いや、実体があるんじゃし殺せばよかろう」

「極論をいえばそうなんですがね、すっごいゴツイ巨漢とか筋肉モリモリマッチョマンとか出てきたら嫌じゃ無いですか!」

「その点においては多分大丈夫じゃろ」

「何でですか?」

「上の狙撃手を向わせたまぁ言わばボスみたいなやつを妾が知っとるからのぅ」

「それがなんの関係があるんですか?」

「そりゃあそのボスの趣味じゃな」

「趣味……ですか?」

「うむ、なるべく女は死んで欲しくないんじゃろ」

「でも俺たちガッツリ殺す気じゃないですか?」

「そりゃそうじゃろあいつは妾を舐めすぎなんじゃ……。しかしちょっと引っかかるのぅ」

「どうしたんですか?」

「いやの、いくら妾を舐めとっても普通捨て駒かあるいは相当な実力者を送り込むじゃろ、じゃがさっきの狙撃の感じからして強くは無いが()()()()()ぐらいのポジションなんじゃよ」

「へー、まぁラッキーだったって事でいいんじゃ無いですかね」

「ただし!お主よ恐らくそこそこは強いはずじゃ、気を抜いてると殺されるぞ!」

「恐ろしい話ですね」

「そう言う世界じゃ、ほれ行くぞ妾が先に入ってやる」

「ありがとうございます」


◇◇◇


「ニャーんかコレやばくにゃい?もう入ってきちゃったんだけど」

「せやなぁ……まっ鬼姫さえなんとかできたらお前ならまず負けんやろ」

「いやまぁそうかもしれにゃいけどさぁ。鬼姫をどうするのかにゃんだよね」

「安心せえアイツは戦闘狂やから()()だしゃぁ食いつくで」

「ニャンか怖すぎにゃい、それ」

「怖いなんてもんじゃ無いであいつはホンマモンのバケモンや、まぁ鬼やからバケモンであってるからな」

「にゃんでそんな奴とレミが戦わないといけにゃいのかにゃ?」

「いやしゃーないやろ、()()()おらんし俺は書類やらなんやらで出られんし他の奴やったらほんまに秒殺されんのが目に見えとるし、お前しかおらんのや」

「にゃんでまともな戦力ににゃる奴がすくにゃいんだよ!」

「そんな事ないやろ!お前が強いだけやろ!大体200年修行したらそんなけ強なるわ!」

「レディの前でにぇんれいの話はするもんじゃ無いよ!」

「いやお前年齢とか関係ないやろ。どうせ俺もお前も寿命ないんやし」

「そう言う問題じゃにゃいんだよ!」

「いや知らんがな、てかそろそろ来るんちゃうん」

「あー階段を登ってくる音がする、しにゃにゃいことを祈るとするかにゃ」

「頑張れや!」

「にゃんでレミがあんにゃバケモノと戦わなければいけにゃのかにゃぁ……」


◇◇◇


「なんか緊張しますね」

「安心せい、奴は狙撃手じゃったろ?おそらく近接戦に持ち込めばお主に武がある。それにお主はそれなりに強い、そんじょそこらの奴には負けん」

「そうですかね」

「うむ、自信を持って挑むんじゃな」

「なんかいけそうな気がしますね」

「じゃあ行くとするかの」


 白蛇はスーッと息を吐きゆっくりと扉を開ける。

 次の瞬間白蛇の頭を正確に紫のレーザーが直撃し頭が吹き飛ぶ。

 白蛇にバーナーで炙った鉄を押し付けられるような激痛が走り音と光が消え恐怖が襲う。

(あぁ熱い、……何も見えない……何も聞こえない……何が起こった?)


「にゃんだ鬼姫の方じゃなかったのかにゃー」

「ほれ、白蛇よ。と言っても聞こえんか」

「にゃに?頭でもおかしくなったのかにゃ?」


 白蛇の首から勢い良く血が吹き出されている。


「コレこそ血の雨って奴だニャァ、次は鬼姫お前の番だにゃ」

「別に構わんが白蛇……って言っても分からんか。その少年を倒してからにするんじゃの」

「にゃに言ってんだか……。やっぱり頭でもおかしくにゃったんじゃにゃい?」

 その瞬間白蛇に頭から吹き出ていた血が球体を形どり出した。

「うわっにゃにが起こってるのにゃ?」

「まぁ見ておれ」

 白蛇の首から噴水のように溢れていた血は止まり血液の球体は首のあたりからゆっくりと白蛇の頭に戻る。


「イッッッタイ!コレめっちゃ痛いですよ!本気で死の恐怖を味わいましたよ!」

「まだまだ元気そうじゃの」

「いや元気ですけど!元気ですけど、コレめっちゃ痛いんですよ!しかもコレめっちゃ怖いんですよ!音も光も匂いも感じないんですよ!五感のうちの4っつが一気に無くなるんですよ!めっちゃ怖いんですよ!」

「うむうむわかったわかった怖かったんじゃの」

「なんか適当ですね、マジこれ許すまじですよ許すまじ!」

「にゃんで、生きてるんでにゃ!?頭を吹っ飛ばしたのに記憶も飛んでにゃいし意識もあったってどうにゃってるのにゃ?」

「そう言えばそうですね、なんで頭を撃たれたのに記憶も意識も無くなって無いんですか?」

「コレは相棒が言っとった話なんじゃがの、細胞一つ一つに意識があってそれの集合体がネクロマンサーらしいんじゃ、じゃから細胞単体でも魔力さえありゃ再生は効くし記憶も残っとるらしいんじゃ」

「へーそうなんですね。」

ふと白蛇は撃たれた方に振り返る。

そこには猫耳のパーカーを着た、青眼青髪で身長150cmぐらいの少女がスナイパーライフルを肩に担いでいた。

「えっ可愛い、何この娘」

「そやつがお主を狙撃した奴じゃ」

「えーこの子殺すんですか?」

「お主が倒すんなら好きにしたらいいんじゃないかの?」

「鬼姫だったら殺すんですか?」

「気分次第かのぅ」

「気分次第で殺すんですね……」

「そろそろやるとするかのぅ。順番はお主が先で良いぞ」

「にゃに?そろそろ始めたいんだけど?」

「話が変わりますけど話し方……可愛いですね!」

「白蛇とか言ったかにゃ?」

「はい、なんですか?」

「にゃかにゃか見る目あるにゃ!殺すのが惜しいにゃぁ」

「いえ、大丈夫ですよそう簡単に死にませんので」

少女はスナイパーライフルを後ろに背負いパーカーのフードを脱いだ。そこには二つの耳が頭についていた。

「すごいですよ鬼姫!猫耳ですねよ猫耳!」

「そうか猫耳は初めてかの、ほれ相手もやる気じゃ。ふざけとるように見えてあやつ……殺す気じゃぞ」

「殺されないように気を付けますね」

そう言って白蛇は右手に小太刀左手に太刀を構える。

「二刀流かにゃ?かっこいいにゃぁ」

「へぇ、このカッコ良さが分かるなんて流石ですね!こんな形じゃなくて別の形で会いたかった物ですね」

 少女は腰に吊るしたハンドガンと胸ポケットに刺さったナイフを逆手に構えた。






















テスト前日に投稿していくスタイル。あとレミとの戦闘は次で絶対描きます!

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