頼み
20日程が経ったのだろうか、
大分この家の構造も把握出来てきた、
どっちにしろ広いのには変わりないが…
とりあえず今はあの兄達《バカ共》が持って帰る
素材を使って錬成をしている、
最近、お母さん、アルフォード・ケイクスから
革のポーチを貰った、
色んな物を集めている、と言う事を
バカ共が言ったのだろう、
それを検視すると面白い事があった、
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ヘビークロコダイルのレザーポーチ
種別;マジックポーチ
魔力を注ぎ込まれ莫大な量を収容可能なポーチ、
ヘビークロコダイルの皮を繋ぎ作られている
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どうやらこれはマジックポーチと呼ばれる
物らしい、
どれほどが限界量なのかは不明だが今は
鉄鉱石とか鉄の粒とかラクメカル草とかその他が入っている、
あと兄の10歳のオルバニが
交渉を持ちかけて来たのだ、
奴が拾い集めた小銭をやるから、ナイフを
作れ、とのことだ。
悪い話ではない、問題は金額によるのだが、
銅貨30枚、日本円にすると3000円だ、
しつこく頼み込んでくるので、
鉄の粒さえ集めてくれれば、いいと返事をした、
それが昨日の話だから…
「おおい!アルク!持って来たぞ!」
想定通りにオルバニがやって来た、
その手は擦り傷と土に汚れている、
少し血も出ているようだ、
痛々しいので傷の治癒の準備をする、
俺はポーチを漁り、青々とした元気な草を
取り出す、これを検視すると
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アライス草 状態;良好
効果;小治癒
別名、薬草、世界のそこらに生える
治癒成分を持つ薬草の一種
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別にこれを使ってもいいが、まだ一工夫する
これを錬成すると、もちろん
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ヒールポーション 状態;最高
効果;中治癒、
回復薬とも呼ばれる薬品、高い治癒能力
を持つ
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王道RPGご用達のヒールポーションが出来る、
これをこいつに渡す,
ありがたい事に最初から小瓶に入っている、
「おい、これを手に塗れ」
そう言いヒールポーションをオルバニに渡す、
すると素直に頷き手に塗る,
するとすぐに傷が塞がり始め、
既に傷はカサブタになって消えていた
おお…と嘆くような声を上げるが気にせず
金属粒を探す
当然鉄の粒があり
ナイフを作り上げた
さて、これをこいつは何に使うのか…
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極鉄のナイフ 状態;最高
鉄で出来たナイフ、神の錬成術師か神の鍛冶屋が
極希に作れる品
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