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異世界でギルド経営  作者: materialism
9/47

決着

臣下たちは騒ぐが、王様は特に何の反応も示さなかった。

ここまでか・・・そろそろだと思うんだがなあ・・・


そこに隣国の使者が現れた。

お礼をくれなかったおっさんだった。

「遠路はるばるご苦労であった。」

王様でも、この使者には気を使っているようだ。


使者は手紙を王様に手渡す。


手紙を読む王様の手が、

微かに震えだしたのが分かる。


「して、ご返答は。考えるまでも無いと存じますが・・・」

「うむ。確かに考えるまでも無いな。」と王様は深く頷いた。


「ユーキ殿、ギルドの立て直しを命じる。使者殿は帰国の準備を。」


使者が慌て出す。

「陛下!それは我が国からの支援は受けないという意思表示となりますぞ!」


「控えなさい。陛下の御前です。」

メランさんがピシャリと言う。


ここまで上手く行くとは。


俺は会心の笑みを隠すために

深くお辞儀をしながら

「承知いたしました。微力ながら粉骨砕身努力いたします。」

と返事をした。


この勝負、勝った。


俺には有力な情報があった。

使者が手渡す手紙の内容により王様の機嫌を損なうであろうこと、

ギルドに関わろうとする人間が王都にいないこと、


もちろん再建計画自体も俺が考え抜いた力作ではあるが、

それ以上に、今回は上記の要素があったからこそ、

勝率の高い賭けになった。


もちろん100%なんてものじゃない。

王様の性格がもっと大人しいものであれば、

この賭けは成立しなかった。

手紙の内容が、寛大な支援を約束するものである

可能性もあった。


勝つ確率は、80%くらいではあったろう。

ただ、丁半博打よりも率が高い賭けであったし、

何より俺はジリ貧よりも勝負がしたかった。


こうして俺は王様の勅命で、

ギルドの立て直しをすることになった。


素人がギルドの立て直しをするのは容易ではないだろうが、

落ちぶれていくことが確定しているギルドの

賞金稼ぎでは将来性が無いからな。


ただ、この件で俺は

元勇者ユーキから詐欺師ユーキと呼ばれるようになってしまった。

俺は詐欺師になった気は無いんだがなあ。


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