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異世界でギルド経営  作者: materialism
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待ち人

マテウスさんを頼ろう、と決めた。

この世界に頼れる人がマテウスさんたちしかいないので、しょうがない。


という訳で、お城の前で待つことにした。

結構寒い。


通りを歩いている人たちは、コートをしっかり着込んでいる。

兵士風の人たちはコートを着ていないが、鍛えているから大丈夫なのか。


そうやって突っ立っていると、門番が邪魔だから何処かへ行けという

雰囲気を出しながらウロウロし始めた。


はいはい。空気を読んで、

少し離れた場所で街の中の観察を続ける。もちろん門から出てくる人は見ながらだ。


街中の看板なども読めるのは、テンプレ通りという訳か。

飯屋や銀行などもあるようだ。飯屋はそこそこ繁盛しているようだが、

銀行はあまり人が入って行かないな。


掲示板もあって、指名手配犯が載っていた。

なんでも、ギルドの依頼を受けるだけ受けてそのまま逃走したらしい。

なんでそんなことをしたんだか。


さらに探索を続けると宿屋があった。

というよりビジネスホテルに近いかな。

駄目元で、泊まれないか聞いてみる。


「残念ながら、満室でして…」

と、中年男が事務的に言う。

まあ、そうですよね。いきなり紹介も予約もなく現れた男を

ホイホイ泊められないよね。


日も暮れかけてきた頃に、マテウスさんが城から出てきた。

助かった。


マテウスさんに、泊まる場所探しを頼んでみる。

快諾とはいかなかったが、こちらも必死に頼んだせいか、

なんとか宿を紹介してもらえることになった。


お城のそばの ビジネスホテルでも良かったが、

マテウスさんは、もう少し安くて朝食が美味しい宿を紹介してくれると言う。

これは助かる。ただ少し遠くて交通の便が悪いらしい。


マテウスさんと一緒に歩きながら、先ほど見た指名手配犯について聞いてみる。

ああ、あれですかと、マテウスさんは話をしてくれた。


ギルドでは依頼を受ける際、前払金を受け取る。

依頼達成に必要なアイテムを受け取ることもある。

それを依頼を受け取った冒険者に渡すので、

出来心を起こす冒険者がたまにいるらしい。


1つ2つの依頼であれば、他の案件からの利益でカバーできるが、

今回は件数が多かったため、指名手配に至ったのではないか

という意見だった。


ギルドの話をしながら、歩いていると、

「待てー」と、高い声がした。


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