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スライムスライム へなちょこ魔物使い  作者: 銀騎士
鉱山 採掘編

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66 『魔物契約』


 凄まじい速さで三匹の魔物が交差し、頭の悪いハイ タイガーの肩口が砕け散るがハーヴェンにダメージはなかった。


「こ、こいつ、俺ばかり狙ってきやがる!!」


「弱い奴から狙うのは戦いの基本だろ」


 ハーヴェンは馬鹿にしたように鼻で笑った。


「な、なんだと!? 俺が弱いというのかっ!!」


 ハイ タイガーは怒りの形相で叫んだ。


「だから、乗せられるなと言っているだろ」


「ぐっ……」


 二匹のハイ タイガーを相手にしてハーヴェンにダメージがないのは、シールドの魔法でガードしているからだ。


 シールドの魔法は透明の盾を均一に展開するのが普通だが、ハイ タイガー級の攻撃なら一撃で粉砕される。


 だが、ハーヴェンは透明の盾の厚みを部分的に変化させて攻撃を防いでおり、マジックシールドの魔法も同時に展開させて攻撃魔法も防いでいた。


 いかにハーヴェンが歴戦の勇者でも、ハイ タイガーの攻撃をまともに受ければ致命傷になる。


 ハイ タイガーたちは『剛力』を所持しており、その攻撃力は三千三百を超えているからだ。


 ハーヴェンはさらに追撃しようと頭の悪いハイ タイガーに向かって突撃した。


 だが、ハイ タイガーたちも突撃しており、頭の悪いハイ タイガーはヒールの魔法を唱えて砕けた肩が回復する。


「ちぃ……」


 本当に厄介だとハーヴェンは苦々しげな表情を浮かべた。


 彼はこれまでの攻防で頭の悪いハイ タイガーに三度のダメージを与えたが、三度ともヒールの魔法で回復されたのだ。


 ハーヴェンからすれば頭の悪いハイ タイガーが一時下がって回復するのを待っているのたが、ハイ タイガーたちは一匹では勝てないことを知っており、彼らが離れることはなかった。


 頭の悪いハイ タイガーは前脚の爪を振るうと同時にハイ タイガーがウインドの魔法を唱えて、前脚の爪の一撃と風の刃がハーヴェンに襲い掛かる。


 ハーヴェンは前脚の爪の一撃を避けながら、透明の盾で風の刃を受け流した。


「ははは、もたもたしてると手下たちが戻ってくるぜ」


「……」


 (雑魚とはいえ、確かに遠距離から魔法で攻撃されたら厄介だな……)


 ハーヴェンは複雑そうな顔をした。


 彼には奥の手があるからだ。


 しかし、それを使用すると激しく体力を消耗してしまう上に、日に一度しか使えないので彼は躊躇していた。


 だが、風の刃がハイ タイガーたちに向かって襲い掛かり、ハイ タイガーたちは慌てて回避した。


 ハイ タイガーたちは油断なく周辺を見渡した。


「手下たちが一匹もいないだと!?」


「馬鹿なっ!? 人族ごときに敗れたというのか!?」


 ハイ タイガーたちは驚きのあまりに血相を変える。


「……くくっ」


 (これだから人族は厄介なんだ…… )


 ハーヴェンの口角に笑みが浮かんだ。


 彼にとって人族は取るに足らない存在だが、極めて稀に信じられないほど強い個体が存在することを彼は知っているのだ。


「避けられた!?」


 風の刃を放ったシルルンは驚いたような顔をした。


 彼はハイ ライオンとハイ タイガーたちの戦いを観察していた。


 しかし、ハイ タイガーたちの方が優勢でこのままではハイ ライオンが敗れ、ハイ タイガーたちと戦うことになると彼は思ったのだった。


 そのため、シルルンはプニの帰還を待たずにハイ タイガーたちを攻撃したのだ。


「ていうか、ラーネの攻撃力を上回ってるってやばすぎるだろ……」


 シルルンは薄い青色のミスリルの弓で風の刃を放ち、風の刃がハイ タイガーたちに向かって飛んでいくが、ハイ タイガーたちは跳躍して躱した。


「人族ごときが舐めるなっ!!」


 ハイ タイガーは怒りの形相でシルルンに目掛けて突撃し、シルルンたちは東に向かって逃走して、鬱蒼と草が生え茂る森の中に入った。


「あぶぶぶぶっ……」


 シルルンは身の丈を超える草に顔面を強打され続けており、弓で狙いをつけられる状況ではなかった。


 ブラックは草が少ないルートを進むが、視界が悪くその速度は著しく遅かった。


「馬鹿がっ!? 状況を分かっているのか!?」


 残ったハイ タイガーは忌々しそうに刺々しい口調で言った。


 ハイ タイガーは即座にその場から離脱し、拠点に向かって疾走した。


「逃がすと思うか?」


 ハーヴェンは前脚の爪を振り下ろし、前脚の爪がハイ タイガーの後ろ脚に直撃して、ハイ タイガーは後ろ脚が砕け散って転倒した。


「ぐ……追ってきていたのか……ヒール!!」


 ハイ タイガーはヒールの魔法を唱えて、砕け散った後ろ脚が回復し、ハーヴェンと対峙する。


 ハーヴェンは一気に距離をつめて前脚の爪を振るい、前脚の爪がハイ タイガーの左の肩口に直撃し、ハイ タイガーは左の肩口が砕け散ったが、後方に跳躍してヒールの魔法を唱えた。


 だが、それよりも早くハーヴェンは前脚の爪を振り下ろし、前脚の爪がハイ タイガーの右の肩口に直撃してハイ タイガーは右の肩口が砕け散った。


 恐怖と痛みに顔を歪めたハイ タイガーは、後方に跳躍しながらヒールの魔法を唱え、左の肩口が回復する。


 しかし、ハーヴェンは凶悪な牙を剥き出しにしてハイ タイガーに一瞬で肉薄し、ハイ タイガーの首を食い千切って首が宙に舞った。


 ハイ タイガーは胴体から大量の血を噴出して即死し、ハーヴェンは地面を転がるハイ タイガーの首を前脚で踏み潰した。


「まずは一匹……」


 そう呟いたハーヴェンは『気配探知』で、頭の悪いハイ タイガーの気配を探って駆け出した。


「ひぃいいいぃ!? やばい!! 近づかれてるよ……」


 シルルンは『危険探知』による警鐘が頭の中で鳴り響いており、薄い青色のミスリルの弓で森に狙いを定めて風の刃を放った。


 彼は『魔物探知』でハイ タイガーの位置を掴んでおり、風の刃は森の中に消えた。


「当たるわけがないだろがっ!!」


 ハイ タイガーは森の中から姿を現してシルルンに目掛けて前脚の爪を振るった。


「ひぃいいぃ!?」


 シルルンは前脚の爪を咄嗟にミスリルソードで受けとめて、ブラックが柔らかい体を巧みに動かして力を相殺した。


 はずだったがハイ タイガーの前脚の爪の一撃が強力すぎて相殺できずに、シルルンは吹っ飛んだ。


「ひぃいいいいいいいぃぃぃ!?」

 

 ハイ タイガーは吹っ飛んだシルルンを凄まじい速さで追いかけて前脚の爪を振り下ろしたが、間一髪のところでラーネがハイ タイガーの前脚の爪を漆黒の包丁で弾き返した。


「フフッ……マスターは殺らせないわ」


 ラーネの口角に笑みが浮かぶ。


「――主君!? ぬかったわ!!」


 ブラックは宙を舞うシルルンの元に疾走し、シルルンを受け止めた。


 しかし、ハイ タイガーはラーネを構わずにシルルンを追いかけて、シルルンに目掛けて前脚の爪を振るったがブラックは紙一重で躱した。


 ラーネは漆黒の包丁を振り下ろし、漆黒の包丁がハイ タイガーの横っ腹を斬り裂いた。


「ぬう、接近戦は主君に危険が及ぶ……」


 ブラックは鬱蒼と草が生え茂る中に突っ込んで逃走した。


 ハイ タイガーはラーネを無視し、ヒールの魔法を唱えて傷を回復しながらシルルンを追いかけた。


 ラーネはハイ タイガーの行動に一瞬面食らったが、ハイ タイガーを追いかけた。


 ブラックは草が少ないところを選んで進んでいるが、唐突に草の中からハイ タイガーが出現して凶悪な牙を剥き出しにして突っ込んでくる。


「――っ!? なぜ回り込まれる!?」


 ブラックは驚いたような顔をした。


 ハイ タイガーは大口をあけてシルルンを狙って噛みついたが、ブラックは咄嗟に回避して草の中に逃げ込んだ。


 ブラックは前方を注視しながら進んでいたが、ブラックの側面に生え茂る草の中からハイ タイガーが出現し、シルルンを狙って襲い掛かる。


「馬鹿なっ!?」


 ブラックは驚愕しながら速度を上げて、ハイ タイガーの攻撃を回避したが、彼はこのままでは不味いと恐怖を覚えていた。


 このエリアの地形は、巨木や身の丈を超える草がいたるところに覆い茂り、自然の迷路のようになっていた。


 ブラックの素早さはハイ タイガーを遥かに上回っており、草が少ないルートを選択して進んでいるが、この地で生まれ育ったハイ タイガーはこの地形での戦闘は熟知しており、身の丈を超える草を掻き分けて、ブラックが逃げるルートを読んで最短ルートでブラックを追っていたのだった。


「……不味いわね」


 ラーネはハイ タイガーを追いかけているが、追いつくことができないでいた。


 彼女はハイ タイガーと戦いたいと思うあまりに、シルルンが無防備になっていることに気づいた。


 ラーネは『小人』で小さくなると同時に『瞬間移動』で掻き消えた。


 シルルンの元に出現したラーネは、現在は不在のプニのポジションであるシルルンの右肩に下り立った。


「速い!?」


 ラーネの顔が驚愕に染まる。


 ブラックが『疾走』を使うとラーネの速さを上回るからだ。


 ラーネは激しい風圧で顔を強張らせており、彼女はこの暴風ではプルもさぞ苦しんでいるだろうと視線をプルに向けた。


 すると、プルは饅頭のような姿を変えることもなく、平然と肩に乗っていた。


「な、なぜ!?」


 ラーネは驚きのあまり血相を変える。


 プルは幾度となく吹っ飛びそうになったが、試行錯誤を繰り返して『風殺し』というスキルを習得したのだ。


 『風殺し』というスキルは『捕食』で風を食っているだけなのだが、そんなことはラーネは知らない。


「ぬう、T字路か……」


 ブラックは顔を顰めた。


 彼はどっちに曲がるか迷っており、これまでは右にばかり曲がっていたので左に曲がるか、あるいは直進して草むらを突き進むか、反転して戻ってみるかと逡巡しているうちにT字路に差し掛かった。


 ブラックは直感を信じて左に曲がったが、ハイ タイガーが草の中から出現してブラックに目掛けて襲い掛かった。


「ぬう!! またか!? しかし……」


「フフッ……」


 この機を待っていたラーネは微笑を浮かべていた。


 彼女はブラックが逃走するだろうと推測して『小人』を解除しようとした。


 だが、ブラックは逆にハイ タイガーに目掛けて正面から突撃し、ハイ タイガーも凶悪な牙を剥き出しにして加速した。


「主君!! ここで決めますぞ!! スピード!!」


 ブラックはスピードの魔法を唱えて、赤い風がブラックの体を突き抜けた。


「ひぃいいいいぃ!?」


 シルルンたちは凄まじい速さで加速して閃光になり、ハイ タイガーと交差して突き抜ける。


「な、なんて速さなの……」 


 ラーネは雷に打たれたように顔色を変える。


 彼女はブラックが突撃した瞬間、ハイ タイガーを攻撃しようとしたが何もできなかったのだ。


 シルルンは振り返って視線をハイ タイガーに向けた。


 すると、ハイ タイガーは全身から血を大量に噴出していたが、鋭い眼光でシルルンを睨みつけてヒールの魔法で傷を回復した。


「ひ、ひぃいいいぃ!? なんでだよ!?」


 シルルンはビックリして目が丸くなり、『袋斬り』で確かに斬ったはずだと思っていたが、手に持っている剣を見てみると剣はブチ折れていた。


「ひぃいいいぃ!? アダマンが折れたっ!?」


 シルルンは折れた剣をよく見てみると手に持っていたのは、プルたちが拾い集めてきた鉄の剣でしかも錆びた鉄の剣だった。


「やべぇ、早くハイ タイガーに止めを刺さないと、ヒールの魔法で体力が全快してしまう!!」


 シルルンは焦った口調で言った。


 それを聞いたラーネは元のサイズに戻り、『瞬間移動』で掻き消える。


 ラーネはハイ タイガーの前に現れると同時に、漆黒の包丁でハイ タイガーの首を斬り落し、ハイ タイガーは胴体から大量の血が噴出して絶命した。


「……一対一で正面から戦いたかったわね」


 ラーネは残念そうな表情を浮かべている。


「ふぅ……危ない戦いだったよ」


 シルルンは錆びた鉄の剣を投げ捨てた。


「ほう、まさか倒せるとは思ってもいなかったぞ」


 シルルンは驚いて声が聞こえた方に振り向いた。


「ひぃいいいいいぃ!?」


 シルルンは目を剥いて驚愕した。


 そこにはハイ ライオンが立っていたからだ。


 彼は『危険探知』に反応しないということは『潜伏』を所持している、あのハイ ライオンだと確信した。


「で、次は俺の番か?」


 ハーヴェンは訝しげな眼差しをシルルンに向けた。


「ひぃいいいいぃ!? そんなわけないじゃん!! 君とは戦わないよ」


「ほう、ではなぜ、ハイ タイガーとは戦ったんだ?」


 ハーヴェンは怪訝な面持を深めた。


「それは向こうから仕掛けてきたからだよ。それに君も負けそうに思えたからハイ タイガー二匹と戦うぐらいなら、一匹と戦ったほうが遥かに勝算は高いし、君も一対一なら勝てると思ったからだよ」


「要するに俺を助けたと言いたいのか?」


「ひぃいいぃ!? ち、違うよ!! 状況的判断というやつだよ」


「ふっ……まぁ、お前たちにはひとつ借りができたようだな」


「えっ!? そうなの? 君が使わなかった能力を使えば勝てたんじゃないの?」


「何っ!? なぜ俺の奥の手のことを知っている……」


 ハーヴェンは面食らったような顔をした。


「それは僕ちゃんが魔物使いだからだよ」


「魔物使いだからだと……?」


 ハーヴェンは考え込むような顔をした。


 彼は言葉の意味から目の前の人族が魔物を使役できるのだと理解した。


 そして、ハーヴェンは昔を思い出して魔物を連れている人族がいたのはそういうことだったのかと合点がいった。


「だが、なぜ、俺の奥の手のことを知っている?」


「あはは、それは魔物使いに目覚めると『魔物解析』っていう能力も同時に目覚めるからだよ。要するに君の力や所持している魔法や能力が全て解るんだよ」


「なっ!?」


 ハーヴェンは雷に打たれたように顔色を変える。


「……人族は魔物使いとやらに誰でもなることができるのか?」


「ううん、なれないよ。うちの学園でも魔物使いは四人しかいないからね。そこから推測すると五千人に一人ぐらいの割合だと思うよ」


「五千人に一人か……」


 ハーヴェンは安堵したような顔をした。


「それで、お前たちはこのエリアに何をしにきたんだ」


「あはは、僕ちゃんたちは採掘にきたんだよ」


「採掘とはなんだ?」


「要するに大きい山とかに穴を掘って光る石とかを見つけることだよ」


「……光る石だと? そんな物を集めるためにこのエリアに来たというのか。このエリアはタイガー種の縄張りだと知っているのか?」


 ハーヴェンは呆れたような顔をした。


「ええ~~~~~~~っ!! マジで!? このエリアにタイガー種の上位種は何匹ぐらいいるの?」


「そうだな……最低でも十匹以上はいるだろうな」


「ひぃいいいぃ!? なんでそんなにいるんだよ!?」


 シルルンは不満そうな顔をした。


 彼はこのエリアの広さは他のエリアと変わらず、直径が五十キロメートルほどだと推測していたが、そんな小さいエリアに上位種が十匹以上もいることに納得できなかった。


「ふっ……だったら、諦めて帰るんだな」


「う~ん……どうしようかなぁ……でも、せっかく、ここまできたんだし……」


 シルルンは弱りきった表情を浮かべている。


「なぜ、そんなに光る石に固執する。何か特別な力でも隠されているのか?」


「ううん、ないよ。ただ、いっぱい集めればいろいろな物と交換できるんだよ」


「ほう、なるほどな……」


「君は何しにこのエリアにきたの?」


「……タイガー種を根絶やしにするためだ」


「ひぃいいいぃ!? そ、そうなんだ。それはライオン種とタイガー種が全面戦争するってことなのかい?」


「いや、俺だけでタイガー種を皆殺しにするつもりだ」


「えっ!? マジで!?」


 (全面戦争でないのなら採掘はできるかもしれない……だけど採掘予定の場所にタイガー種の縄張りがあったら厄介だね……でも、二匹のハイ タイガーと戦って苦戦していたのに皆殺しなんてできるのかな?)


 シルルンは難しそうな顔をしていたが、はっとしたような顔をした。


「僕ちゃんたちと組まないかい?」


「……なんだと。もう一度言ってみろ」


 ハーヴェンは射抜くような鋭い眼光をシルルンに向けた。


「ひぃいいいぃ!? だから、僕ちゃんたちと組まないかって言ったんだよ」


「俺と組んでタイガー種と戦うというのか?」


「ううん、全然違う。戦うのは君だけで僕ちゃんたちはタイガー種とは戦わない。戦うのは襲われた時だけだよ」


「どういうことだ。意味が分からん」


 ハーヴェンは軽く眉を顰めている。


「僕ちゃんたちは上層に繋がるルートの近辺で採掘しながら拠点をつくるつもりなんだけど、魔物が邪魔なんだよね、特にタイガー種が」


「……」


「君はタイガー種と戦う。僕ちゃんたちは戦わないけど、その代わりに君がタイガー種と戦ってダメージを受けたら、僕ちゃんたちのところで回復したらいいんだよ。要するに安全な寝床を用意するってことだよ」


「悪くない提案だ」


 ハーヴェンは真剣な硬い表情で言った。


 彼は連戦して消耗したところをタイガー種が狙ってくるだろうと予測しており、ベホルソンもおそらくそういう類の殺られかたをしたんだろうと考えていた。


「だが、お前が裏切らないという証明をどうやって俺に示すつもりだ」


「一回目に出会った時も君と戦わなかったし、二回目も僕ちゃんたちは君と戦わずにタイガー種と戦ったじゃん。それじゃダメなの?」


「俺との戦闘を二度回避したことは俺も認めている。だからお前とこうやって話をしているわけだ」


「え~~~っ!? そもそも借りがひとつできたって言ったのは君じゃん。いまさらブ~ブ~言われてもなぁ」


 シルルンは呆れ顔だ


「なんだと?」


 ハーヴェンは鋭利で容赦のない視線をシルルンに向ける。


「ひぃいいいいぃ!?」


 シルルンは真っ青な顔をして失禁しそうになる。


「……確かに俺はお前にひとつ借りができたと言った。故にお前が拠点をつくる時には俺はそこに留まろう。そして、その拠点がピンチに陥った時に一度だけ助けてやろう」


「はぁ!? 何言ってるの? さっきの君の言葉をそっくりそのまま返すよ!!」


「なっ、なんだと!?」


 ハーヴェンは面食らったような表情を浮かべた。


「こっちには戦い方も知らない女たちもいるんだよ!! あんたに襲われたら一溜まりもない女たちだよ。けど、それを踏まえた上であんたならと思って懐の中に入れるって最初からこっちは言ってんだよ!!」


 シルルンは怒りの形相で声を張り上げた。


「……ほう」


 ハーヴェンの口角に笑みが浮かんだ。


 彼は自分を目の前にしてこの人族はなかなかの気を吐くと感心したからだ。


「僕ちゃんは絶対に裏切らないからガタガタ言わずに信じろよ!!」


 シルルンがそう叫んだとき、彼は暗闇の中に立っていた。


 この感覚を彼は知っていた。


 シルルンは何も見えない暗闇の中で、感覚だけが研ぎ澄まされる。


 彼は点いていない蝋燭に突然、火が点いたような感覚に襲われ、できなかったことが、できるという確信に変わる。


 やがて火は激しく燃え上がり青い炎となってシルルンを包み込み、そして、シルルンは我に返った。


「あはは、あるよ……互いに裏切ることができない方法が」


 シルルンはフフ~ンと胸を張る。


「なんだと!? どういうことだ?」


 ハーヴェンは驚いたような顔をした。


「君と僕ちゃんたちが組む上でお互いを攻撃しないっていうのが前提なんだけど、君はそれが信じられないって話だよね?」


「その通りだ」


 ハーヴェンは真剣な顔で頷いた。


「他には何かない?」


「……ないな」 


「じゃあ、それで縛るよ」


 シルルンがそう言った瞬間に、シルルンの右手首とハーヴェンの右前脚が黒い鎖で繋がれた。


「なんだこれは!?」


 ハーヴェンは黒い鎖に繋がれた右の前脚を振り回したが、黒い鎖は重さも実態すらなくすり抜けた。


「あはは、君と僕ちゃんは契約したんだよ。君は僕ちゃんたちを攻撃できないし、僕ちゃんたちも君を攻撃できないって契約だよ」


「そんな馬鹿なことがあるか!?」


「じゃあ、試しに僕ちゃんを軽く殴ってみてよ」


「……死ぬなよ」


 ハーヴェンは前脚の爪を振り下ろし、前脚の爪がシルルンに直撃したが、前脚の爪はシルルンの体をすり抜けた。


「あはは、無意味でしょ?」


「……どういうことだ!?」


 ハーヴェンは大きく目を見張った。


「あはは、だから、お互い攻撃できない契約をしたんだよ」


「……今度はお前が攻撃してみろ」


「あはは、いいけど結果は同じだよ」


 シルルンは薄い青色のミスリルの弓で狙いを定め、ハーヴェンに目掛けて風の刃を放った。 


 風の刃はハーヴェンの体をすり抜け、後方の木々を軽々と貫通して消え去った。


「……どうやら、本当のようだな。だが、こんな能力を持っているならなぜ最初から提案しない?」


 ハーヴェンは不審げな眼差しをシルルンに向けた。


「あはは、今目覚めたんだよ。『魔物契約』っていう能力にね」


「――っ!? なんだと!?」


 ハーヴェンは雷に打たれたように顔色を変える。


「それで契約解除の方法なんだけど、この場合、お互いがやめるって決めないと解除できないんだよ」


「だろうな。相手が弱った時に解除すれば攻撃できるということだからな」


「あはは、理解が早いねぇ。それで僕ちゃんたちはこれから上層に繋がるルートに行くんだけど君はどうする?」


「俺の名はハーヴェンだ。そうだな、寝床を見に行くとするか」


「あはは、僕ちゃんはシルルンって名前だよ」


 シルルンは思念でラーネに仲間たちを迎えに行ってくれと伝えて、シルルンとハーヴェンは上層に繋がるルートに向かって歩き出したのだった。





















 シルルンを待つ仲間たちの間には、重苦しい空気が辺りを包んでいた。


「戻ってきませんね……」


 ブラは不安そうな表情で呟いて、場の沈黙を破った。


「マスターとラーネさんは私たちの最大戦力です。信じて待ちましょう」


 ラフィーネの言葉に、仲間たちは神妙な顔で頷いた。


「……」


 そして、再び場に沈黙が訪れた。


 だが、唐突にラーネが出現する。


 しかし、そこにシルルンの姿はなかった。


「……シルルンはどうしたのよ!?」


 リザは声と表情を強張らせた。


「フフッ……マスターは先に進んでいるわ」


「えっ!?」


 仲間たちは驚きの表情を見せたが、一転してほっとしたような顔をした。


「……状況はどうなっているのでしょうか?」


 ブラの顔には戸惑うような表情が浮かんでいた。


「……何も問題ないわ。さぁ、マスターの元へ飛ぶから集まってちょうだい」


「あの……ハイ タイガーはどうなったんでしょうか?」


 ラフィーネは遠慮しがちに尋ねた。


 仲間たちも気になっていたようで仲間たちの視線がラーネに集中する。


「フフッ……一匹は殺したわ。もう一匹もおそらく死んでいるでしょうね」


「なっ!?」


 仲間たちは驚きのあまり血相を変える。


「あんた一人でやったの?」


「フフッ……弱らせたのがマスター。止めを刺したのが私」


「なっ!? シルルンも戦かったんだ……」


 リザは大きく目を見張った。


 彼女は最早シルルンとの戦力差は絶望的だと痛感した。


「ハイ タイガーを倒したことは分かりましたが、ハイ ライオンはどうなったのでしょうか?」


 ラフィーネは探るような眼差しをラーネに向けた。


「ハイ ライオンはマスターと一緒にいるわ」


「……えっ!?」


 仲間たちは呆けたような顔をした。


「……どういうことなんでしょうか?」


 ラフィーネは不可解そうな顔で尋ねた。


「フフッ……マスターがハイ ライオンに組まないかって提案したのよ」


「……」


 仲間たちは要領を得ないような表情を浮かべていた。


 組まないかと提案したからといって、ハイ ライオンが素直に応じる訳がないと思うからだ。


「あのハイ ライオンは単独でタイガー種を皆殺しにするつもりなのよ。面白いでしょ?」


 ラーネは意地の悪い微笑みを口元に浮かべている。


「ということは、ハイ ライオンと組んで私たちもタイガー種と戦うことが組む条件だったということなのでしょうか?」


 ラフィーネは恐ろしく真剣な表情を浮かべている。


「えっ!?」


 その言葉に、仲間たちの視線がラーネに集中する。


「違うわよ。マスターははっきりとタイガー種とは戦わないと言ったわ。戦うのは襲われた時だけだと」


「そ、そうなんですか……」


 だが、ラフィーネは得心のいかないような顔を浮かべていた。


「マスターは寝床を提供することを提案したのよ。採掘ポイントに拠点を作成するからそこを寝床にすればいいと言ったのよ」 


「し、しかし、信用できるのでしょうか?」


 ブラは不安そうな表情を浮かべており、仲間たちも同調して頷いた。


「フフッ……マスターは『魔物契約』という能力でハイ ライオンを縛ってるから、私たちもハイ ライオンも互いに攻撃することはできないのよ」


 仲間たちは怪訝な表情を浮かべていたが、元娼婦たちの表情はぱーっと明るくなった。


「ちょ、ちょっと待ってよ!? シルルンはそんな能力をもってなかったでしょ!?」


 リザの声に非難の色が混ざる。


「えっ!?」


 元娼婦たちは目の中に絶望の色がうつろう。


 非戦闘員からすれば、ペット化されていない魔物は恐怖の対象だからだ。


「私も驚いたけど、交渉が決裂しそうな最中にマスターは『魔物契約』に目覚めたのよ」


「ほぉ……」


 仲間たちが感嘆の声を漏らす。


「さすがマスターだわ!!」


 元娼婦たちは嬉しそうに微笑んだ。


「シルルンはすごいわね……」


 リザは複雑そうな表情で呟いた。


 彼女の心に羨望のさざなみが立っていたが、彼女が所持する能力はいまだ『堅守』のみで、彼女は歯痒さを感じずにはいられなかった。


「フフッ……だから最初に何も問題はないと言ったでしょ。さぁ、マスターの元に飛ぶから集まってちょうだい」


 仲間たちは意識が戻らないマルを、キュウの上に乗せてラーネの元に集まり、ラーネたちは『瞬間移動』で掻き消えたのだった。


















 ラーネたちはシルルンたちの傍に出現する。


 プニもすでに帰還しており、シルルンの肩にのっている。


「あはは、紹介するよ。ハイ ライオンのハーヴェンだよ」


「……よろしく頼む」


「僕ちゃんの『魔物契約』で、ハーヴェンの攻撃も君たちの攻撃も体をすり抜けるから心配しなくていいよ」


 だが、仲間たちは不安そうな表情を浮かべており、顔を見合わせた。


「むふぅ、ほんとにすり抜けるぅ」


 ヴァルラは何度もハーヴェンを触ろうとするが、すり抜けて無駄だった。


 これを目の当たりにした仲間たち驚愕したのだった。


 シルルンたちは上層を目指して進んでいたが、日も暮れてきたので野営の準備に取り掛かる。


 シルルンは魔法の袋から食材を取り出して地面に並べた。


 メイは食材を包丁で手早く切っていき、鍋の中に入れていく。


 元娼婦たちもメイを手伝っており、仲間たちは移動中に発見した茸や草をメイに手渡し、メイはそれらを吟味して鍋の中に入れる。


 彼らの食事はほとんどが鍋だ。


 その理由は調味料が塩しかないからだ。


 ハーヴェンはアリゲーターを丸ごと食っていた。


 彼は移動途中で屠った魔物たちをその場で食っていたが、シルルンが残った魔物の死体を魔法の袋に保管していたからだ。


 食事を終えたシルルンたちは、交代で見張りを立てて眠りについたのだった。


 夜が明けるとシルルンたちは上層を目指して山沿いを進む。


「タイガー種の縄張りはどの辺なのかハーヴェンは知ってるかい?」


「おそらく、北側以外は全てが奴らの縄張りだ」


「えっ!? マジで!?」


「あいつらは単独行動を好むが単独では上層から下りてくる魔物の数に対応できないからな」


「北側にタイガー種がいないならラッキーだよ」


 シルルンは嬉しそうに微笑んだ。


 シルルンたちは山沿いを進んでいくが、進むにつれて魔物の数が尋常ではなく、進軍速度は低下した。


 魔物の群れは魔物同士でも殺し合いをしており、前衛のブラ隊は初めて出会ったモスキート種(蚊の魔物)に苦戦した。


 モスキートのハルシネーション(幻覚)の魔法で、重戦士たちが幻覚を見せられてパニックに陥り、さらに『吸血』で血を吸われたのだ。


 重戦士たちを助けようとブラたちは吸血中のレッサー モスキートを倒したが『溶血』で血が止まらなくなり、重戦士たちは血を吸われた箇所から血を噴出させて瀕死になった。


 この時、モスキート種の群れはアリゲーター種の群れと交戦中だったので、シルルンたちが間に合い、ブラたちは壊滅を免れたのだった。


 プルたちはブラたちを回復し、シルルンは風の刃を連発してモスキート種の群れを殲滅した。


 シルルンはブラ隊の代わりに、リザ、ラフィーネ、ヴァルラ、アキ、ゼフドを前衛にして進軍を開始する。


「なんだあれ?」


 シルルンは驚いたような顔をした。


 リザたちが鉄の鎧のような魔物と戦いを繰り広げていたからだ。


 アイアンアーマーの全長は三メートルを超える巨体で近接攻撃に特化しており、リザたちも苦戦していた。


 アイアンアーマー種には魔法や能力が有効なのだが、アイアンアーマーは離れるとアンチマジックの魔法を唱えて魔法を封じてくるのだ。


 さらに、アイアンアーマー種の後ろに隠れてレザーアーマー種が矢を放って攻撃していたが、彼らは皮の鎧の魔物なので弱かった。


「なにあれ?」


 ビビィはレッサー レザーアーマーを見つめて瞳を輝かせた。


 レッサー レザーアーマーの全長は一メートルほどで、チマチマと動いていた。


「あの小さいのを仲間にするわ」


 ビビィは嬉しそうにシルルンに言った。


「えっ!? マジで!?」


 シルルンは呆れたような表情を浮かべていたが、風の刃を連発してレッサー レザーアーマー一匹だけを残してあとは全滅させた。


 ビビィは自信に満ちた表情でレッサー レザーアーマーに向かって歩いていくが、レッサー レザーアーマーは木のクロスボウを構えてビビィに矢を放った。


 矢はビビィの頬をかすめて飛んでいき、ビビィは身を翻して全力で逃走してタマの後ろに隠れた。


「なんで、矢を撃ってくるのよ!?」


 ビビィは声と表情を強張らせる。


 レッサー レザーアーマーは再び木のクロスボウを構えて矢を放つ。


 矢はタマに直撃するが、矢はへし折れてタマにダメージはない。


「そんな攻撃はタマには効かないわ!!」


 ビビィはタマの後ろから少しだけ顔を出してしたり顔だ。


「ふぅ……やれやれ」


 シルルンは呆れ顔だ。


 彼はビビィが自信満々だったので、レッサー レザーアーマーを仲間にできるような秘策でもあるのかと思っていたが、当たり前だがそんなものはなかった。


「なんでレッサー レザーアーマーなんかを仲間にしたいの?」


 シルルンは訝しげな眼差しをビビィに向けた。


「むっ、戦力増強のためよ」


 ビビィは自信満々で言った。


「いやいや、どうせ仲間にするなら、アイアンアーマーのほうがいいんじゃないの?」


「むっ、そっちは強いけど高いでしょ? 私の稼ぎじゃ雇い続けるのは難しいわ」


「なっ!?」


 シルルンは放心状態に陥っていたが、我に返って『魔物契約』でレッサー レザーアーマーにコンタクトをとった。


 だが、自我意識がない魔物は言葉が片言で何を言っているのか分かり難く、シルルンは顔を顰めた。


「う~ん……どうやら鉄が欲しいみたいだね」 


「えっ!? 鉄の塊ならいっぱいあるわよ。魔車に置いてあるわ」


 レッサー アースゴーレムからドロップした鉄の塊が腐るほどあるのだ。


 シルルンは魔法の袋から魔車を取り出して地面に置くと、ビビィが素早く魔車の中に入って鉄の塊を持ってきた。


「とりあえず、渡してみたら?」


 ビビィは鉄の塊を抱えて棒立ちになっていた。


「うん……」 


 ビビィは意を決したような表情を浮かべて歩き出し、レッサー レザーアーマーに鉄の塊をひとつ手渡した。


 レッサー レザーアーマーは受け取った鉄の塊を体の内部に取り込み、腕や手を動かし何かを伝えようとしているがビビィには分からない。


「う~ん……あと三つくれって言ってるよ」


「むっ、分かったわ」


 ビビィは素早く魔車に駆け込んで鉄の塊を三つ持ってきて、レッサー レザーアーマーに手渡した。


 すると、レッサー レザーアーマーは鉄の塊を体の内部に取り込み、また腕や手を動かして何かを伝えようとしていた。


「むっ、なんて言ってるの?」


「う~ん……どうやら契約成功したみたいだね。三十日共に戦うって言ってるよ」


「あははっ!! こっちよこっち!!」


 ビビィは嬉しそうにレッサー レザーアーマーの腕をひっぱり、タマたちのところに連れて行った。


「鉄の塊四個って四百円ぐらいだから、それで三十日間戦ってくれるって安いよね」


 シルルンは複雑そうな表情を浮かべている。


 だが、彼はそれは人族の基準であって、レザーアーマー種にとって鉄は貴重な物なのかもしれないとも思っていた。


 こうして、ビビィ隊にレッサー レザーアーマーが加わったのだった。

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ハイ タイガー レベル1 全長約6メートル

HP 1900~

MP 540

攻撃力 1100

守備力 600

素早さ 650

魔法 ブリザー ウインド ヒール

能力 統率 威圧 剛力



ハイ タイガー レベル25 全長約7メートル

HP 3900~

MP 630

攻撃力 1660

守備力 850

素早さ 1010

魔法 ブリザー ウインド ヒール

能力 統率 威圧 剛力 能力軽減



ハイ タイガーの牙 2000万円

ハイ タイガーの毛皮 1000万円



ハイ ライオン レベル1 全長約6メートル

HP 2100~

MP 560

攻撃力 1000

守備力 650

素早さ 600

魔法 アース パラライズ ウォーター マジックシールド シールド

能力 統率 威圧 剛力


ハイ ライオンの牙 2000万円

ハイ ライオンの毛皮 1000万円



レッサー モスキート レベル1 全長約50センチ

HP 40~

MP 5

攻撃力 20

守備力 15

素早さ 70

魔法 無し

能力 吸血 溶血



モスキート レベル1 全長約1メートル

HP 100~

MP 50

攻撃力 45

守備力 30

素早さ 150~

魔法 ハルシネーション

能力 吸血 溶血 毒針 麻痺針 回避



レッサー モスキートの嘴 2000円

モスキートの嘴 10000円 



レッサー レザーアーマー レベル1 全長約1メートル

HP 50~

MP 5

攻撃力 20

守備力 20

素早さ 20

魔法 無し

能力 無し

 


レザーアーマー レベル1 全長約1.5メートル

HP 120~

MP 100

攻撃力 40

守備力 40

素早さ 40

魔法 無し

能力 無し



レッサー アイアンアーマー レベル1 全長約2メートル

HP 150~

MP 10

攻撃力 100

守備力 100

素早さ 100

魔法 無し

能力 無し



アイアンアーマー レベル1 全長約3メートル

HP 600

MP 70

攻撃力 200

守備力 200

素早さ 200

魔法 アンチマジック

能力 無し

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