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スライムスライム へなちょこ魔物使い  作者: 銀騎士
鉱山 採掘編

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184 フワフワの恩返し 修


「また変なのがいるデス!! サン――」


「あはは、そんなの撃ったら間違いなく死ぬからダメだよ」


 プルは目の前のフワフワにサンダーの魔法を唱えようとしたが、シルルンが素早くプルの頭を撫でて中止させた。


「で、勇者の活動をするって言ってたのに、なんでこんなところにいるの?」


 シルルンは探るような眼差しをフワフワに向ける。


「リリーナがここが大変だと言うから来てみたのよ」


「リリーナ?」


 シルルンは訝しげな顔をした。


「勇者のことよ」


「えっ、そうなんだ」


 シルルンは目を丸くする。


「まぁ、現世の勇者はセルド以外はあまり知られてないようね。リリーナは私と同じ支援タイプだから、一緒に行動しているのよ」


「ふ~ん、そうなんだ」


「それで来てみたら、すごいことになってるじゃなない。私はハイ ウォーター エレメンタルが負けると考えてたのよ。でも、結果は違ったわ。まさか、あなたが加勢しているとは思わなかったわよ」


「あはは、中層には僕ちゃんの拠点があるんだよ」


「えっ!? そうだったのね……でも、これは勇者案件だから助かったわ」


「僕ちゃんが加勢してなかったらセルドが来てたってこと?」


「いいえ、セルドは来れないわ。彼のほうは長引きそうだから……たぶん、来れるとしたらカリバーンね」


「へぇ、3人目の勇者がカリバーンなんだ。強いの?」


「……あなたはステータスをいじってる? その手にはめているのは偽装の指輪ね」


「あはは、よく分かったね。もらったんだよ」


 シルルンはふふ~んと胸を張る。


「あなたと比較して答えようと思ったけど、その指輪をはめていたら『人物解析』でも視れないのよね……カリバーンのステータスは平均1万ぐらいよ」


「ふ~ん、勇者ってやっぱり、エンシェントと同じぐらいの強さなんだね」


「そうね、戦闘系の勇者の平均がそのくらいよ。それで預かっている物があるのよ。これはシャテレアからね」


 フワフワは『亜空間』を発動し、空間が大きく開いて何かを取り出して、シルルンに手渡した。


 シャテレアというのは、残り4匹の内の1匹のことだ。


「偽装の指輪が5個、隠蔽の指輪が5個、改竄の指輪が2個よ。隠蔽の指輪と改竄の指輪は持ってないでしょ?」


「うん、持ってないけど、偽装の指輪と隠蔽の指輪をつけたらどうなるの?」


「あまり意味はないわね。どちらも鑑定系や解析系の能力は防げるけど、魔眼の類や神眼は防げるかは分からないから……」


「まぁ、魔眼なんかを持ってる奴なんかはほとんど見たことないし、解析系を防げるならいいけどね」


 自身の指に隠蔽の指輪をはめたシルルンは、プニに隠蔽の指輪、プルに偽装の指輪と隠蔽の指輪を手渡すと、プルとプニは指輪を口の中にしまった。


 ちなみに、マスターであるシルルンは、プルとプニのステータスを『魔物解析』で視ることが可能なのだ。


 だが、プニは『解析』を所持しているが、シルルンもプルも視ることはできないのだ。


「次はキリットからよ。タイタンの腕輪とハンティング レパードの腕輪よ」


 フワフワは空間から腕輪を2つ取り出してシルルンに渡した。


「『豪力』と『疾走』がついてる腕輪デシ!!」


 腕輪を『解析』で視たプニは驚きの声を上げた。


「その通りよ。その白いスライムは解析系の能力を持ってるのね」


「うん、そうなんだよ。ていうか、『豪力』って能力は視たことなかったよ」


 シルルンはタイタンの腕輪とハンティング レパードの腕輪を左腕につけた。


 彼は『能力合成改』を所持しているので、それが魔導具に付加された能力であっても視ることが可能なのだ。


「パーンからは不死鳥の剣。ゼジルからは太陽剣フレア。ちなみに私の名前はホベラよ」


 ホベラは空間から2本の剣を取り出し、シルルンに手渡して空間は閉じて元に戻った。


「不死鳥の剣にはファイヤの魔法がついてるデシ。でも太陽剣フレアには、フレアっていう知らない魔法がついてるデシ!!」


「ふふっ、フレアの魔法は無属性の攻撃魔法よ。あえて言うならエクスプロージョンの魔法に似てるわね」


「まぁ、僕ちゃんは魔法が使えないから丁度いいよ。剣に魔法が付加されてたら魔法扱いになるんでしょ?」


「もちろん、そうなるわ。それじゃあ、私は行くわね」


 そう言うと、ホベラの姿が掻き消えた。


「あはは、魔法が付加された剣を2本も貰えるなんてラッキーだったよ」


 シルルンは嬉しそうに両手に持っている剣を振り回しているが、プニは太陽剣フレアをじーっと見つめている。


「……そんなにこの剣が気になるの?」


「太陽剣フレアには『魔物特攻』もついてるデシ!! でも、プニはフレアの魔法が気になるデシ!!」


「えっ!? 『魔物特攻』がついてるの!? そっちのほうが凄いじゃん!!」


 動揺を禁じ得ないシルルンは慌てて『能力合成改』で太陽剣フレアを視た。


「やべぇ……マジで『魔物特攻』がついてるよ」


「でも、プニはフレアの魔法のほうが気になるデシ……」


 シルルンが太陽剣フレアを動かすと、プニの視線もそれを追いかけている。


 魔法に特化した個体である彼は、直感でフレアの魔法が強力な魔法であることを感じ取っているのだ。


「まぁ、不死鳥の剣にファイヤの魔法が付加されてるから、太陽剣フレアのフレアの魔法はあげてもいいんだけどねぇ……」


 シルルンが難しそうな顔で呟いたが、彼はそんな方法はないと思っていた。


「プニタッチデシ!!」


 プニは『触手』を伸ばして太陽剣フレアに触れて『解析』で太陽剣フレアを視ながら『略奪譲渡』でフレアの魔法を全力で奪った。


 すると、太陽剣フレアから、フレアの魔法が消えた。


「マスターありがとデシ!! 太陽剣フレアからフレアの魔法を奪えたデシ!!」


 瞳を輝かせたプニは声を張り上げた。


「えっ!? 剣からも奪えるんだ!?」


 シルルンは雷に打たれたように顔色を変える。


「プニタッチデシ」


 プニは『触手』で太陽剣フレアに触れてから、『解析』で太陽剣フレアを視た。


「フレアの魔法の代わりに、エクスプロージョンの魔法をつけたデシ!!」


「えぇ~~~っ!? マジで!? 『略奪譲渡』は万能過ぎるだろっ!!」


「いろいろ試してみるデシか?」


「うん、そうだね。これに何かつけてみてよ」


 シルルンは魔法の袋から鉄の剣を取り出して、プニに手渡した。


「プニタッチデシ」


 プニは『触手』で鉄の剣に触れると、鉄の剣はと爆発して消え去った。


「うぉおおおぉ!? やべぇ!? 『略奪譲渡』は失敗したら爆発するのを忘れてたよ」


 シルルンは苦虫を噛み潰したような顔を浮かべている。


 だが、失敗してもたいした実害はないと考えた彼は実験を続けた。


 結果、何も付加されていない武具には、譲渡できないことが判明した。


「だったら、プニが持ってる偽装と隠蔽の指輪から能力を奪ってみてよ」


「奪えたデシ!!」


 プニは能力がなくなった指輪2つをシルルンに手渡した。


「じゃあ、これに『剛力』と『鉄壁』を譲渡してみてよ」


 シルルンは再び指輪をプニに手渡した。


「つけれたデシ!!」


 プニは驚いたような顔をした。


「う~ん、やっぱり、錬金術師や付与魔法師が手を加えたアイテムにしか譲渡はできないようだね」


「でも、『解析』で視たら偽装の指輪なのに、ついてる能力は『剛力』デシ……」


 プニは不満そうな顔をした。


「あはは、それはもらった指輪で直せると思うよ」


 シルルンは魔法の袋から改竄の指輪を取り出して、自分の指にはめて『改竄』を発動するとウィンドウが現れて、偽装の指輪の名前を剛力の指輪に変えて、隠蔽の指輪も鉄壁の指輪に変えた。


「名前が変わったデシ!!」


 プニの視線は改竄の指輪に釘付けだ。


「じゃあ、改竄の指輪から奪ったらいいよ」


 シルルンは改竄の指輪をプニに手渡し、自分の指に剛力の指輪と鉄壁の指輪をはめてから、プニを『魔物解析』で視た。


 彼は空になった改竄の指輪に何の能力をつけるべきかと考えてプニの能力を覗いたが、とんでもない数だったので急にめんどくさくなって視るのをやめた。


「ありがとデシ!!」


「つける能力はプニに任せるよ」


「……『再生』をつけたデシ……名前も再生の指輪に変えたデシ!!」


「へぇ、『再生』か悪くないね」


 シルルンは満足そうに頷いた。


 こうして、シルルンは装飾品を多数装備して、急激に強くなったのだった。

面白いと思った方はモチベーションが上がるので、ブックマークや評価をよろしくお願いします。


不死鳥の剣 永久型 オリハルコンの火属性 ファイヤの魔法 虫特攻 亡者特攻

太陽剣フレア 永久型 オリハルコンの雷属性 エクスプロージョンの魔法 魔物特攻 

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― 新着の感想 ―
[一言] あはは、もう人として扱えないかも知れませんね。
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