110 赤い蜘蛛 修修
シルルンたちはキャンプ村の東側の出入り口前にラーネの『瞬間移動』で出現し、南側の出入り口に向かって疾走していた。
ラーネの『瞬間移動』で南側の出入り口に飛ぶことも可能だが、彼は『瞬間移動』をあまり知られたくないと思っているので東側の出入り口前に飛んだのである。
ちなみに【転移の腕輪】の宝玉に登録されている場所は、アダックのダンジョンの地下十六階と拠点のシルルンの個室であと一つは未登録だ。
シルルンたちがキャンプ村の南側の出入り口前に到着すると、多数の冒険者たちが集まっていた。
「ふ~ん、結構な人が集まっているね」
「あっ、シルルンさん!!」
ポロンが満面の笑みを浮かべて相棒のヘレンと共にシルルンに向かって歩いてくる。
「やぁ、ポロン……昨日はワーゼたちを捜してみたけど見つからなかったよ」
シルルンは自嘲気味に肩を竦めた。
「……そうですか、残念です」
ポロンは悲痛な表情を浮かべている。
「また、今日の帰りも捜してみるよ」
「はい、よろしくお願いします!!」
「それで、ここにいる人たちがガードの仕事に興味がある人たちなの?」
「はい、ここにいる五十人ほどの人たちと私たちの仲間の五十人ぐらいが後から来ると思います」
「へぇ、百人もいるんだ」
(だったら、いよいよ考えなくちゃいけなくなったね)
シルルンは難しそうな表情を浮かべている。
彼はこれまで避けてきたタイガー種と向き合うときがきたと考えていた。
防壁前はホフマイスター率いる採取隊六隊(三百名)が見回っており、リザたちとオティーニルたちが西の方角にある上層の昇り口付近の強い魔物を倒している状況だが、そこに百名の冒険者たちが加わると拠点の防衛力が上昇し、リザたちが自由に行動することが可能になるのだ。
無論、ハーヴェンとの交渉が不可欠だが、彼はハーヴェンと共闘して危険なタイガー種を滅ぼすべきだと考えていた。
「そうなりますね。私も一緒についていこうと思います」
「えっ!? マジで!? 君たちは二人だからキツイんじゃないの?」
「私たちはいつもどこかの隊に入れてもらっているので大丈夫だと思います」
「そうなんだ」
(人数が少なくてもガードの仕事ができるような仕組みを考えないといけないね)
シルルンは複雑そうな表情を浮かべていたが、唐突にどこからともなく絶叫が木霊する。
「うぁああああああああああぁぁ!?」
「ぎぃやあぁあああああああぁぁぁ!?」
不審に思った冒険者たちが声が聞こえた方向に顔を向けると、必死の形相で冒険者たちが駆けてくる。
「た、助けてくれっ!?」
「ま、魔族がっ!? デーモンが暴れまわっている!!」
そう叫んだ冒険者たちは走り去っていき、デーモンたちが嘲笑いながら冒険者たちを追いかけている。
それを目の当たりにした冒険者たちは恐怖に顔を歪めて蜘蛛の子を散らすように四散した。
デーモンたちは逃げ惑う冒険者たちを追いかけ、剣で斬り殺している。
「マジで!? こんなところでデーモンがでるんだ」
シルルンは驚きを隠せなかった。
「いえ、デーモンが現れたのは初めてだと思います」
ポロンとヘレンは戸惑うような表情を浮かべている。
「えっ!? そうなんだ……君たちも早く逃げたほうがいいんじゃないの?」
「……そういうシルルンさんは逃げないのですか?」
「うん、デーモンぐらいなら余裕だからね」
「えっ!?」
ポロンとヘレンは大きく目を見張る。
周辺一帯は冒険者たちの絶叫が折り重なり、大混乱に陥っているにも拘わらず、真っ白な装備で身を包んだ男がシルルンに向かって真っ直ぐに歩いてきた。
「お前がワーゼの知り合いか? 強いんだってな……」
「誰?」
シルルンは不審げな眼差しを男に向ける。
「ア、アントン!?」
ポロンは驚きのあまりに血相を変える。
「えっ!? 知ってる奴なの!?」
シルルンはビックリして思わずポロンを見つめた。
「アントンはポリストンに代わって私たちのリーダーをやってるんだ」
ポロンの代わりにヘレンが答えた。
「……」
直感で敵だと感じていたシルルンは胡散臭そうな顔をした。
「アントン、あんた一人なのか? 仲間たちはどこにいるんだ?」
「くくく、相手はデーモンだぞ。もちろん全滅だろうな」
「なっ!? そ、そんな……」
ヘレンは愕然として身じろぎもしない。
「まぁ、そのデーモンを使役してるのはギャンさんだけどな」
「えっ!?」
思わず耳を疑ったポロンとヘレンは呆けたような表情を晒している。
「ぎゃはははっ!! その顔!! そういう間抜けな顔が見たかったんだよ!!」
アントンは腹を抱えて笑い転げている。
「な、なんでなんだよ!? なんで仲間同士で殺し合う必要があるんだ!?」
「くくく、俺たちが山賊だからだ」
「そ、そんな……う、嘘でしょ……」
ポロンとヘレンはガツンと頭に衝撃を受けたような顔をした。
だが、唐突にブラックの頭の上に乗っていたレッサー スパイダーがアントンの前まで進み出る。
レッサー スパイダーはアントンを睨みつけている。
「戻ってくるデシ!!」
プニが人族語で呼びかけるがレッサー スパイダーは動かない。
「……」
(おかしいデシ……)
プニは『魔物解析』でレッサー スパイダーを視ると、状態が蜘蛛と表示されていた。
「キュアボールデシ!!」
プニはキュアボールの魔法を唱え、エメラルドに輝く球体がレッサー スパイダーに吸収されると、レッサー スパイダーは人型に姿を変える。
「なっ!?」
シルルンたちの顔が驚愕に染まる。
「アントン!! 貴様らは絶対に許さんぞっ!!」
男は憤怒の形相で叫んだ。
「ぎゃはははっ!? スコットじゃねぇかっ!? 蜘蛛になった気分はどうだった?」
アントンは嘲うようにニヤニヤしている。
「ス、スコット!? どうしてあなたがレッサー スパイダーになっていたの?」
ポロンは驚きを禁じ得なかった。
「こいつらの本当のリーダは魔物使いのギャンだ。俺はギャンの瞳を見た瞬間蜘蛛にされたんだ」
スコットはアントンと対峙したまま振り向きもせずにポロンに返した。
「そ、そんな……」
(私の魔物たちも、もしかしたらギャンに姿を変えられた仲間かもしれない……)
ポロンは深刻な表情を浮かべている。
「アントン!! まずはお前を倒してギャンへの対策は後回しだ」
スコットはアントンに目掛けて剣を振り下ろすが、アントンに難なく剣で受け止められる。
「くくく、【騎士】がどうやって【大剣豪】に勝てるんだよ」
アントンは人を馬鹿にしたような薄笑いを浮かべる。
だが、アントンの後方から何者かが凄まじい速さで接近していた。
完全に油断しているアントンはその存在に気づく素振りもなく、背後から何者かに前脚の爪で背中を貫かれた。
「ぐふっ!?」
大量吐血したアントンは苦痛に顔を歪めながら振り返る。
「赤い蜘蛛だと!? どこから沸いてきやがった!?」
アントンは苛立たしそうに声を荒げる。
赤い蜘蛛の全長は六メートルを超える巨体で、その体色はどす黒い血のような赤色だった。
「フフッ……まるでハイ マンティスみたいな色ね。あんな色の子は見たこともないわ」
ラーネは好奇の眼差しを向けている。
興味深げな顔をしたシルルンは『魔物解析』で赤い蜘蛛を視ると、種族名はフュァリアス スパイダーと表示されており、ステータスの値はハイ スパイダーより高かった。
アントンは『斬撃衝』を放ったが、フュァリアス スパイダーは後方に跳躍して風の刃を回避する。
そこに、ギャンの手下の【大魔導師】がファイヤの魔法を唱え、灼熱の炎がフュァリアス スパイダーに襲いかかるが、フュァリアス スパイダーは横に跳んで躱した。
「何をやっている……魔物使いは始末したのか?」
【暗黒神官】とデーモン五匹を率いて駆けつけたギャンが探るような眼差しをアントンに向けた。
「いや、まだなんだギャンさん……変な横槍がはいっちまったんだよ」
腹の傷を押さえながらアントンは鬱陶しそうに言った。
「横槍だと?」
ギャンはアントンと対峙するスコットを目の当たりにして血相を変える。
「馬鹿なっ!? なぜ『魔劣化』からスコットが回復している?」
(暗黒神官級のキャアの魔法でも回復できないんだぞ……)
ギャンは動揺を禁じ得なかった。
暗黒神官はヒールの魔法を唱え、アントン傷が全快する。
「まぁいい、俺が魔物使いを殺る。お前はスコットを殺れ……赤い蜘蛛にはデーモンをあてる」
その言葉に、アントンが頷いて三匹のデーモンが凄まじい速さでフュァリアス スパイダーに突撃する。
だが、シルルンが水撃の弓で『三連矢』を放ち、三発の水弾がデーモンたちを追いかけて脳天を貫き、デーモンたちは体が霧散して三匹の精神体が姿を現す。
変なのキラーのプルは怒りの形相を浮かべてサンダーの魔法を連発し、プニもサンダーの魔法を連発した。
『魔法耐性』を所持しているデーモンに魔法は効き難いが、プルとプニはサンダーの魔法を執拗に連発して押し切り、デーモンの精神体たちは消滅した。
ちなみに、プニがサンダーの魔法を所持している訳は、『死体吸収』でカメレオン種から奪ったからだ。
「――なんだと!?」
ギャンはショックを露にした。
シルルンは水撃の弓で二発の水弾を放ち、二つの水弾がギャンの傍らに控えるデーモンたちの体を貫いた。
体が消滅したデーモンたちから、ゆらゆらと精神体が出現したが、プルとプニがサンダーの魔法を連発して精神体たちは霧散する。
「馬鹿なっ!? 何が起こっている!?」
ギャンは放心状態に陥った。
瞬く間にデーモンたちを屠ったシルルンのあまりの強さに、ポロンとヘレンは驚愕に目を見開いている。
シルルンがデーモンたちと戦いを繰り広げている間に、相手がいなかったフュァリアス スパイダーが凄まじい速さで暗黒神官と大魔導師の首を前脚の爪で刎ね飛ばしており、形勢は逆転してスコットとフュァリアス スパイダーがアントンを追い詰める。
フュァリアス スパイダーとアントンは激戦を繰り広げており、スコットはアントンの背後に回り込んでアントンを牽制する。
「訳が分からん!! この赤い蜘蛛はなぜアントンを狙う!?」
スコットは困惑したような表情を浮かべている。
「……スコット、お前は知らんと思うがこいつは俺の親友のポリストンを殺しやがったんだよ」
「なっ!? しゃ、喋っ!? ポ、ポリス……!? お、お前は……ワ、ワーゼなのか!?」
戦闘中なのにも拘わらず、スコットは驚きすぎて棒立ちになってしまう。
「……そんなことは今はどうでもいいことだ。今はこいつを殺すことに集中するんだ」
「あ、あぁ!! 分かってる!!」
スコットは満足げな表情を浮かべて、ワーゼに向かって力強く頷いた。
「く、くそがっ!? なんでワーゼがこんな蜘蛛になってやがる!? 弱ぇ蜘蛛だったはずだろがっ!?」
アントンが苦し紛れに『斬撃衝』を放つが、アントンの左腕にはすでにワーゼが放った『糸』が絡まっており、ワーゼに『糸』を引っ張られて風の刃はあらぬ方向に飛んでいった。
ワーゼはアントンに一瞬で肉薄して前脚の爪の連撃を放ち、アントンは必死に避けようとするが『糸』が左腕に絡んでいるので思うようには動けずに、身体中を前脚の爪に貫かれて大量の血反吐を吐いた。
「い、嫌だ!? し、死にたくねぇ!? こ、殺さないでくれっ!?」
アントンは地面にへたり込んで無様に泣き叫びながらワーゼに哀願した。
「黙って死ね!!」
スコットは躊躇なく剣を振り下ろし、アントンの首が地面を転がった。
ワーゼはアントンの首を踏み潰し、ファイヤの魔法を唱えて激しい炎がアントンの体を燃やし尽くして炭に変わったのだった。
「ギャン様、この少年は危険です。私も戦いに加わります」
ギャンの影の中から女魔族が姿を現す。
「ゾフィ……お前が出てくるほどこいつは強いのか?」
「……はい、お気をつけ下さい」
ゾフィはギャンを庇うように前に立つ。
彼女の脳裏には『危険探知』による警鐘が鳴り響いていた。
シルルンは『魔物解析』で女魔族を視ると、女魔族はハイ サキュバスだと判明し、シルルンは『反逆』を発動する。
「……う~ん、やっぱり上位種だからリャンネルより強いね」
「じょ、上位種!?」
『威圧』を受けているポロンとヘレンは、体がガタガタと震えてその場から動けなかった。
「フフッ……面白そうね。その女の相手は私がするわ」
プニの口の中からプニニと一緒に状況を静観していたラーネが、プニの口から飛び出して元のサイズに戻ってゾフィと対峙する。
「――っ!? ギャン様!! 今すぐお逃げください!! 私が時間を稼ぎます!!」
ゾフィの脳裏には最大級の警鐘が鳴り響いており、ゾフィは空に舞い上がってから剣を構えて一気に急降下してラーネに襲い掛かる。
ラーネはゾフィの剣の一撃を事も無げに紅蓮の剣で受け止めると同時に、紅蓮の剣から炎を放って激しい炎が一瞬でゾフィを焼き尽くし、ゾフィは炭になって崩れ去った。
「ゾフィ!? この化け物が!!」
憤慨したギャンは『魔劣化』を放ち、瞳が怪しく輝いた。
だが、『能力耐性』を所持するラーネには効かなかった。
「フフッ……たぶん、何かの状態異常の能力だと思うけど私には効かないわね」
「――なっ!? ちぃ!!」
ギャンは戦慄を覚えたがそれは一瞬で、即座に『魔劣化』をシルルンに対して放つ。
怪しく輝くギャンの瞳を見てしまったシルルンは、三十センチメートルほどの青いスライムに姿が変わった。
それと同時に彼は自我意識の大半を消失しており、頭にモヤがかかったような感覚で視界が狭まり、見える物もボヤけてモノクロでほとんど思考停止状態に陥った。
シルルンはブラックの頭の上から跳躍して地面に着地し、あらぬ方向へと動き出した。
「マスター!?」
ラーネの両眼が隠しきれない驚愕に染まった。
「マスターがスライムになったデス!! 一緒に遊ぶデス!!」
「デシデシ!!」
プルとプニは嬉しそうにスライムになったシルルンを追いかけて、シルルンの両脇にひっついて体を押し付けている。
「くくっ……まずは一人」
ギャンは不敵な笑みを浮かべている。
「……ギャン様、この隙に逃げましょう」
炭になったはずのゾフィがギャンの影の中から再び姿を現した。
「生きていたのか!?」
これにはギャンも絶句しており、ラーネは確かに殺したはずだと得心のいかないような表情を浮かべている。
ゾフィが生きていたのは『影分身』を所持していたからだ。
『影分身』は無限に分身できる能力だが、自身のステータスを譲渡する形で分身するので、分身すればするほど弱くなるという側面もある。
「何をしている!? 早く主君を治せ!!」
「……マスターと一緒に遊びたいデス!!」
「デシデシ!!」
プルとプニは頬っぺたを膨らませて抗議する。
「馬鹿がっ!! スライムでは主君が攻撃されたら一撃で即死するぞ!!」
それは嫌だと思ったプルとプニはシルルンから放れると、シルルンはぷるぷると痙攣して死に掛けていた。
最弱の魔物であるスライムにプルとプニがシルルンに体を押し付けたからだ。
慌ててプニはシルルンにキュアの魔法を唱え、シルルンは元の姿に戻る。
「ごめんなさいデス……」
「デシデシ……」
プルとプニは申し訳なさそうな表情を浮かべてシルルンに謝罪するが、自我意識の大半を消失していたシルルンには何のことだか分からなかった。
「ば、馬鹿なっ!?」
ギャンは自分の目を疑った。
シルルンは頭を振りながらブラックに向かって歩き出す。
ギャンは再びシルルンに『魔劣化』を放ったが、シルルンには効かなかった。
「……な、なぜだ!?」
ギャンは信じられないといった表情を浮かべいる。
シルルンは『反逆』の恩恵により『魔劣化耐性』に目覚めて無効化したのである。
さらに、彼は『能力耐性』にも目覚めており、これでシルルンには能力がほとんど効かなくなったのだ。
「……さっきはスライムにされたみたいだけど、もう僕ちゃんには効かないみたいだね」
「……なら、力ずくで倒すまでのことよ」
ギャンは魔物使いとは思えぬほど凄まじい速さで一瞬でシルルンに肉薄し、剣の連撃を繰り出したがシルルンはミスリルソードでそれを弾き返す。
シルルンは『並列斬り』を放ち、同時に放たれた二線の斬撃がギャンを斬り裂いたが、ギャンは仰け反ったが倒れない。
「くくくっ、効かぬな!!」
ギャンは全くダメージを受けておらず、見下すような冷笑を浮かべてシルルンに斬り掛かる。
「えっ!? もしかして『物理無効』なの!?」
面食らったシルルンはギャンの剣撃を全て剣で弾き返しながら、剣でギャンに連撃を叩き込む。
「ふはははっ!? 効かぬ!! 効かぬ!! 効かぬわっ!!」
ギャンが『物理無効』を所持していると確信したシルルンは意外にも冷静だった。
シルルンは戦闘を繰り広げながら左手で魔法の袋から剣を取り出し、左手の剣でギャンを斬りつけた。
「――なっ!?」
ギャンは斬られた腹を手で押さえながら、何が自分の身に起こったのか分からず、よろよろと数歩後ずさる。
「うぎゃあああぁぁぁあああがぁぁあああああぁがぁぁぁああああああぁぁぁ!?」
ギャンは狂ったように絶叫し、地面をのたうち回っている。
「うるさいデス!!」
怒り狂ったプルがギャンにサンダーの魔法を唱えようとしたが、「ギャン様っ!!」とゾフィが血相を変えてギャンに抱きついた。
「ギャン様!! お気を確かにっ!! 『覇王』を持つあなた様を絶対に死なせはしません!!」
ゾフィはシルルンをキッと睨んだ後、ギャンを抱えてギャンの影の中に姿を消した。
シルルンはしばらく呆然としていたが、剣を魔法の袋にしまおうとしてはっとしたような顔をした。
彼は魔法の袋から氷撃の剣を取り出したつもりだったが、取り出していたのはハイ ヘドロの剣だった。
面白いと思った方はブックマークや評価をよろしくお願いします。




