東へ
携帯が鳴った。
会社からだった。
お前なにやってるんだっていきなり、怒鳴られる。
真面目にやってますって。
今、何処だ?って聞かれて。
クデリ。
アホか!って。
お前シングルで30日だからな。ビザ延長しようなんて無理だからな。
お前3ヶ月の契約ってこと分かってんのか?
結構順調で、もう直ぐバスの時間なんでマランまで行きます。
まあ、最後には金は大丈夫かって。
夜バスで移動するから金かかってないし。
絶対に絶対に30日で戻れって言われる。
とにかく東へ向かう。
ジャカルタから東のルートはほぼつぶした。
ダメなら次に進む。
工場長に従う。
一度困ってメールした。
何処まで行ってんだって笑われる。
俺が直接連絡してやるって。
工場長インドネシア語喋れんの。
尊敬した。
根性でテンパサール。
もう時間がない。
まあ最悪になるんだが。
低気圧かなんか、飛行機飛ばない。
元々インドネシアの国内便ほんとにむちゃくちゃ。
普通に2時間出発送れとか、突然欠航とか。
金が惜しいので空港に一泊。
まあここは治安がいい。観光地だし。
物をかっぱらわれるぐらい。いきなりドンとかはない。
翌日も飛ばない。
何とか飛んでくれ!交渉する。
無茶言うなって感じ。
船便とかないのか?
ここに来て手詰まりか。もう直ぐなのに。
思いだした。
充電器もらった旅行代理店に電話する。
何とか繋がった。
期待しないでって言われる。ここはそういう国だからって。
よく、あんたそこまでたどり着いたねって。バスと車で。
インドネシア語喋れる?
NO!イングリッシュオンリー。
ため息つかれる。
掛け直すって。
時間だけが過ぎてゆく。
帰りを考えると。何としても今日中に飛びたい。
現地の旅行代理店紹介される。
まあ、無理だよって。
最後に姉さんから電話がキタ。
とにかく、いくらでもいいとかは絶対にダメ。
必ず往復で交渉すること。
天気が回復しても定期便が飛ぶとは限らないから。
普通は往復XXXルピアぐらいだからね。
まあカラでは飛ばないんだから。
一人だからって足元見られないようにって。
この人に直接交渉してみてって。
メモする
空港の奥の方のに、まあパイロットの詰め所?
入れって案内されて。
まあ完全に寛いでてみんな、漁師が時化て飲んでる感じ。
何かインドネシア語で連れてったヤツが言って。
まあ、クレージーなジャパニーズが飛べってよ!
無茶言うなって笑った。
あんたなら飛んでくれるって聞いて来たって言って。
目が鋭いの 元軍人とかかな。背は小さいんだけど。
仕事か?って聞かれて。
まあ作業着だし。デカイ道具箱とバッグだし。
違う。プライベートだって。
WHY?見たいな感じ。
ハネムーンだって言って。
ウケた。




