悪夢
恭子
恭子・・・
恭子・・・・
うなされていた。
携帯は俺に。
携帯は俺に。
夢と現実の区別がつかない。
凄い寝汗、ペットボトルの水を一気に飲み干す。
恭子の携帯を開く
もう電源が入らない・・・・。
もう眠れない。朝を待って町を周る
AUのバッテリーアダプタ。
無理か？
旅行代理店があった。俺の語学力で大丈夫かな？
ジャパニーズスタッフいない？
NO！ 親切にも外に出て教えてくれた。
日本の代理店のロゴもあるとこ。
日本人ですか？
ちょっと待って…。
まあ、この人親切だったワ。迷惑な客なのに同郷のよしみ？
普通に買うんならジャカルタしかないって。
いろいろ電話してくれて。
携帯の充電屋とか止めろって。
ボッタクリか、かっぱらわれるかどっちかだって。
知り合いに頼んでおくからまた来てって。飯を食って待った。
昔使ってたやつがあるって。但し100V用なんで変圧器必要。全然OK。
変圧器をその店で買う。
その人に御礼したい。
いいから、もう使わないし。
その辺で売っていた果物を買い、御礼に渡してもらうように頼んだ。
しかし、すぐその人バイクで持って来た。
日本人の女の人。ほんとうにありがとう。
緊張する。
ホテルの兄ちゃんが何時に出るかって。
もう少しいていいかな？
オッケー。
ほんとに緊張する。
セットしてコンセント繋ぐ。ボロだけど、普通に充電ランプ点いた。
少し待とう。
それから、今日どうしよう。
落ち着かない。
荷物を整理する。
ちょっとその辺プラプラしたいが、恭子をひとり残していくわけにはいかない。
タバコを吸ったが余計緊張する。
もう待てなかった。
電源を入れる。メモリ2つぐらい。
手汗を拭く。
ユーザーホルダー押した。
ロックNoは？
手が止まる。
・・・・
開いた・・・・・。
やっぱり、
俺の誕生日。
恭子
しばらく目を閉じた。画面が見れない。
外を見る。
泣いててタバコが吸えない。
駅でワンピース着てる写真。
デズニーランドで満面の笑み
一番最初から見た。
文書のヤツもあるのかよ？
ロックNo押す
電話が鳴った。
どきりとする。
部屋のか。
フロントだった。
