表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
74/81

Tu me manques.~君に会いたい~

地球にほかの惑星の住人が現れ地球にある各国政府と和平や友好関係を結んでから数年たった。

僕たちの生活は特別劇的に変わったわけではなく、自助に変わり始めているのだと思う。

結局僕らはこんな想像を絶するような出来事にも慣れてしまうのだ。

なれというものは本当に恐ろしいものだと思い始める今日この頃だ。


世界が大きく変化した歴史的に記念すべきあの日は、ぼくにとっても記念すべき日であった。

あの日は、ぼくと久遠が付き合い始めた日だった。

そして、久遠の生存が証明された日でもある


あの日全世界で放送された映像の中にいたライムグリーンの髪に琥珀色の瞳を持ち、凛とした声を持つ少女は間違いなく、黒崎久遠だった。

話し方のアクセントやイントネーション、立ち振る舞いや髪の毛を軽く払う姿。

どれもがとても懐かしいものだった。



あいたい


その気持ちは日に日に強くなっている


会ってどうしたいのかは決まっていた。

謝り、怒り、許し、受け入れる。それから黒崎久遠という仮面をクーちゃんから外してあげたかった。


クーちゃんは、とてもかわいくて優しくて、暖かい。それと、すごく甘えん坊なところがある。でもその姿は本当に心を許したものにしか見せないのだ。だから、あの誘拐事件が起きる寸前のように、零無さんとケンカして仲直りしたいと相談にしてくることがうれしかった。小動物のように可愛らしく甘えてくる姿もまた好きだった。でも、厄介なことに一度決めと事を口替え層としない頑固なところがあって、自分の中でいろいろなものを抱え込む癖があって、それでその抱えたものを自分で自分なりの処理をしてしまうのはこまったものだ。


抱え込んだものが大きければ大きいほど、他人に甘えなくなる

それが弱さだと思っている

強く凛々しい姿をクーちゃんは自分の脳裏に思い浮かべそれを実行してしまうのだ。

嘘偽り、演技それらを絶妙に組み合わせクーちゃんは黒崎久遠になっている


冷静になって思い返せば不自然な点はあった。

誘拐事件よりこの方、必要以上に甘えることも何かを相談することもなかったしね。


賀上が言っていたようにもしかしたら、《予知》のような能力があったのかもしれない

今この得を作り出すために僕を利用し「ファンタジア」を作り、奈落という男を協力者として「百鬼夜行」を作り出し運営するように仕向けたのかもしれない。

数ある未来の中から望む未来を引き寄せるための布石として僕らを利用した

でも、利用されたことに嫌な感じはしないのは久遠が僕を信頼しているからだろう

奈落との関係はすごく問いただしたいところもあったけど。

だって、君が駒にするということは奈落という胡散臭い男を信頼していることになるだろう?


僕は、歴史的な日を迎えてから数年「ファンタジア」の運営を積極的に行っている

それを彼女が期待していると思うからというのもあるが、ぼくもいつの間にかこの組織のようなものが大事になっていたのだ

そう、久遠の願いが、いつのまにか僕自身の願いになっていたのだ



能力者も同じ人だということ

何もしようとしない自分たちよりも人助けのために奔走している彼らが化け物であるはずがないと…を、知ってもらいたい。

それが、今の僕の願いだ



能力者の存在の認知度は78%以上になっている

それは、その存在をあの日久遠がしゃべったこともあるし、ファーガリア国のアスリナネイサさんが、言ったからでもある。78パーセント中の少しには、災害などの中救助活動をおこないたすけられたため認知したという人間もいるだろう。いるといいなって思う。

僕は今、能力者の学校の先生をしている

先生といってもこの学校に在籍するほとんどの人が生徒であり先生なのだ

互いに足りない部分を補い合っている。未知の部分がまだ多いい子の能力について自分なりに使いこなそうと皆必死なのだと感じる。知らなかったものへの恐怖は、知ったとたんに恐怖の対象からなくなることもあるのだ。自分の力に抱いていた恐怖が少し筒払拭できればいいと思った。


羽矢たちがファンタジアとして活動している間、零無さんと師匠はこの学園の建設に奔走していたらしい

そして絶好のタイミングでレイムさんたちの計画していた学校のことを公表した

学校を建設するのにあたってどうしたのか詳しいことを羽矢は知らないけど、どうやら裏には零無さんの実家が絡んでいるらしい。零無さんについては謎ばかりだ。僕が知り得た情報といえば「黒崎」というのは養子先の名字であり、実は、衣料品からいつ用品、食料品から高級家具を扱う「七条院」グループの血縁であり、そのつてでこの学校を作り上げたということ。でも、たかが血縁関係くらいでこの学校を作り出すことを説得することはかなわないと思う。その間にどのような話し合いや取引があったのだろう?


一つ言えるがある。それは、

零無さんのこういうありえないことを成し遂げるような無茶さは、しっかりと娘の久遠に受け継がれているということだ。




この学校で、新たに来る者に教え、教わる

能力を持っているために差別されることもある

そんな差別ともぼくらは戦うつもりだ

完全に払しょくされることはないだろう

そしていくつかの国のものたちが、能力者を人間兵器にしようという話も聞いている


核爆弾やほかの大量殺戮兵器が、トリックスターが生まれた日に消滅していたという事実は、ぼくら一般人には伏せられていたけど、その辺の色々はばらされて僕らみたいな一般人の知ることになった

消滅

存在は知っていて作り方もわかりきっているのに何度試しても無理なのだ

つくれないらしい


そういうルールが世界を縛っていることに気が付くのは、《闇姫》を知る者のみ

ゆえに、羽矢をはじめとしてほとんどの者は知らない



そして、能力者を兵器にしようとすると天罰が下る

いつしかまことしなやかに流れた噂


羽矢は、百鬼夜行の活動のせいだと思っていた

彼らが許すはずがない

どんな手を使ってでもとめるだろう

その止めるという行為を、黒崎久遠が望んでいるのだ。



人間たちは新世界においてどうするか話し合いはじめた

言葉が共通言語となった今、通訳という職業は失われ始めている


他惑星の存在は、人簿とに衝撃を与えた

そっち方面の研究者の多くは腰を抜かしたらしい

地球と友好関係を築こうとやってきたのはその国の王女――――今は、王の妹であるが……

アスリナネイサさんは、天使様と呼ばれ始めている。それほどまでにその名がふさわしい容姿をしているのだ

自分の国のものが先王の時代とはいえ一万もの人間を実験材料として殺したことを謝罪しにきた。直接地球という星に足を運んできたのだ。そして、いまもなお天座(あまざ)という建物の中にいる。

言わなければばれないことだ

それでも、謝りに来た

謝ったうえで、友好関係を気づこうと奔走している

それは、すごく勇気がいる行為だと思う



いまでは、一時戦争をやめ どの国も話し合っている

地球という うちわ同士で戦争している場合ではないのだから当たり前といえばそうだ。

この かりそめの平和がいつまでも続くといい




僕は、久遠が生きていると分かった今ただ待ち続けるつもりはなった

自分の足から出向いてやると決めた

向こうが合わずに逃げ回るというのなら、こっちが捕まえてあおう

鬼ごっこのようだと思う

ぼくは、ファンタジアにいる能力者に協力してもらって彼女の姿を探している

遠距離が見える能力を使って写真に写る久遠の姿をもとに捜してもらったり、任意の相手にテレパシーを距離を関係なく遅れる能力者に頼んだり、電子系の能力しyぁの子にこの姿を見つけてほしいと頼んだりした。

ほかにも手を尽くしたのだがいまだに見つからない


鬼ごっこではなくかくれんぼだと思った


任意の相手に遅れるその子は相手の名前がわかれば可能だった

その子がいうには、意図して姿をくらましているらしい

こっちの能力を妨害しているらしい

そんな能力があることに驚きつつ、どうしてあってくれないのだと悲しくなったりする




ある日、僕のもとに一人のファーガリア人が訪ねてきた


「はじめまして。キサラギ ハヤ 様でいらっしゃいますか?わたくし、アスリナネイサ・ハリス・ゼレスシスと申します。」


金髪に薄紅色の瞳

背中にある羽は、金色

純白のドレスを身にまとった美しい女性

そして、いま地球で最も名前が知られているファーガリア人。


「はじめまして。如月羽矢と申します。あの、失礼ですがあなたは」


王族の方ですか?


「キサラギ様が想像している人物で間違いありませんわ。わたくし、あなたにお願いがあってまいりましたの」


一体王女様が一般人である僕に何の用だろう

ファンタジア創立者という点でもう十分に一般人ではないのだがこの際棚に置いておくことにする


「黒崎久遠。彼女のことをご存知ですよね。率直に聞きます。今でも彼女が好きですか?」


どうして、この人の口から久遠の名前が出てくるのだろう

いや、この人の口だからこそ出てくるんだ

やっぱりあの時思いついたことは間違えではない

この人と、久遠はつながっている


質問の答えは決まっている

あの時から僕は彼女以外の誰も恋愛対象に見れないでいるのだ


「いまでも、僕は黒崎久遠が好きですよ。僕のほうからもひとつ聞いていいですか」

「かまいませんわ」

「黒崎久遠が、あなた方とこちら方を結んだのでしょうか?」


これは、確認してみたかったこと

でも、誰に確認すればいいのかはわからなかった

この人ならこの質問にきっと答えられるだろう

そもそもこの人の口から彼女の名前が出た時点で何らかのつながりがある


「黒崎久遠によってこの二つの惑星は和平を結べましたわ。」


あぁ、やっぱりそうなのだ

彼女は、一人戦っていたのだ


僕や家族という逃げ道をふさいでたたかった



「キサラギ様にひとつお願いがありますの」


そして、そのお願い事をぼくは一つ返事で受け入れた



次回最終話の予定です。

遂に二人が再会します

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ