表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/81

プレリュード 世界の関節を外そうと思うまで -4-

今回は、黒崎久遠誘拐シーンをお届け☆

どうやら異世界に迷い込んだらしい 

無理やり感がすごくあるけど仕方がない

とにかく、この忌まわしい現実から逃げたかったのだ


黒崎久遠は取りあえず状況を整理して、最後のまともな記憶を辿ることに決めた

 


       ★


記憶に残っていること


朝ママと喧嘩して飛び出すように学校に行って、幼馴染の羽矢に愚痴を言って、羽矢に慰められたり怒られたり、諭されたり・・・


あれ

その後どうしたっけ


喧嘩の内容は、覚えてる


ママが、入院するってこと私にぎりぎりまで言わなかったに、キレたら、すねられてしまい・・・それに怒ったらなんか喧嘩の内容が、いつの間にかずれていってとまらなくなっちゃったのよね


ママが、私の高校合格が、決まるまで黙っていることに決めた気持ちも心遣いも理解できる

でも


言って欲しかった


入院するほど調子が悪かったのに私にはその素振りも見せなくて・・・



それに、昨日まで鮮やかに咲いていたひまわりの花が翌日には、無残に朽ち果てているような


目の前にいるママが、今にも空気にとけ出すかのように思えて怖かった


だからついつい言い過ぎてしまった



知らなかった自分が腹立たしい

同じ屋根の下で暮らしているのに気がつかなかった

自分のことで精一杯でほかに気が回らなかった

注意深く思い返せば気になるそぶりは多々あったのに、私は・・・


「あっ!!」


おもいだした

あの後やっぱりアホとかバカから始まり、とても人様にお聞かせできないほどの暴言の数々(流石に死にそうな人に死ねとか死にやがれとかは言いませんでしたとも)を言ってしまったこと謝らないといけないって思って羽矢に先生に遅刻すること伝えてほしいって頼み、家に向かって走った


その後

雲一つない青い空

地面が突然曇った

大きな影だと気がついて見上げた

だけどそらには、なにもかわったところはない

でも次の瞬間、頭上にそれをみてしまった

それは、常識はずれの大きさをした飛行物体

宇宙人

UFO

それらを全く信じていなかったわけではない

でも、生きているうちにお目のかかれる代物ではないだろう


遠い未来には、ほかの惑星にすむものと交流することもあるのかもね

冗談半分で、ママと話していたことはあったけど。



……まさかね。

どこかの番組のドッキリ

または、外国や国内の最新の飛行物体

あるいはこれまでのことすべてが夢や幻

そう言う落ちだよね。

あるはずがない


だけど 私の予想をはるかに超えていて運命の歯車は回る


私は 私の15年という長くもないが決して短くもない人生において初めての経験をした


ド派手な飛行物体から出てきた触手というか… 植物のつたに、似ている何かが、私のそばへと降りていく



ひぃっ


とにかく逃げなきゃ

あんな気持ち悪いのに捕まってたまるか

触れられるだけでもいやだ


走る とにかく走る


後ろにそれがすぐそばまで来ているのがわかる


ひゃぁっ


冷たい何かが私の足にわずかにふれたからだ


どこまで逃げればいいの

どこに逃げれば助かるの


イヤダイヤダ


あんな気味の悪い者に捕まるなんて


ぞわっっつ


怖気が走る

鳥肌が立ったのは見なくてもわかった


いやな予感


どうして嫌な予感ほどこんなにもよく当たってしまうのだろうか


あんなに、大きな飛行物体

触手を出す場所は果たして一カ所だろうか

もしかしたら二つ3つと存在しているのかも


このとき上を見なければよかった

うっ

思い出した

思い出したくなかった

気持ち悪いもの思い出した


無数のそれが私の体にまとわりつき

体が宙に浮くのを感じたのが最後私は気を失った


あぁ もう

現実逃避したいがために過去を思い返していたのに


過去も現在も災厄ばかり


やはり、現実に向き合い戦わなければいけないようだ

いろんなものに対して…





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ