La pensée que je veux suivre~守りたい思い~
ファンタジア視点に戻ります。
ややこしい構成で読みにくいかもしれませんごめんなさい
「あのノート本当に不思議だよな。あの後仲間あつめられたのはあのノートのおかげでもあるしな」
「そうだね。賀上の転移を、安全にするために僕の結界を使えばいいことに気が付けて本当によかった」
賀上の話のあと羽矢自身の力について説明した
信じてもらえるかどうかは半々だったけど、賀上は信じてくれた
賀上の能力を使うとき羽矢の結界ごと転移させることで、体がバラバラになったりその座標にあったものと融合しちゃうという危険性は減った
それでも、その結界ごと転移できるのは行きだけでしかない
羽矢の結界によってもともとそこにあったものを、はねのける
その衝撃で、結界が解けてしまう。
帰りは、羽矢が いないから結界が張れない
帰りの座標は何もないとあらかじめ分かっている場所に限ることにして危険性を下げた
他には、転移距離、能力を何回まで使用可可能であるか、二人で調べていった
久遠とやっていたことを今度は別の人間と…
久遠のおかげだと思う。
久遠がいなかったら、羽矢はこの能力をどう受け入れたらいいのか悩んでいたと思う
「なぁ、やっぱり黒崎はまだ・・・」
「うん。まだ・・・。でも僕は信じたい。」
「そうか。まぁ、こんな立派なものつくれたんだそれで十分だ」
「あぁ。」
んじゃあ
そういって、羽矢から賀上は離れ他の人にもあいさつしに行った
ここにいるのは能力者とその協力者だ
羽矢は、このファンタジアをまもりたい
いつまでもいつまでも守りたい
ファンタジアを構想したのは久遠だ
久遠の夢。
それを実現するための第一歩
さっきとってきた、料理を口にする
手作りのピザだ
おいしい
「羽矢くん。おいしいかしら?」
このパーティー料理のほとんどをつくったファンタジアのシェフである 大川 瑠璃
現在、料理学校の教師をしている亜麻色の髪と、紫色の瞳を持ち、絶対味覚を持つ 40代の女性だ。
40代には見えないくらい美しい。
彼女は、能力者ではない
能力者は、彼女の夫 大川 亮 現在40代で、図書館の司書をしている
黒目黒髪で、左手に入れ墨のようなものを持つ男性
その部分だけ肌の色が濃い征で見ようによって入れ墨のように見える
特に何の形に見えるというわけではないけど、あえて言うのなら薔薇のとげのようなもの
普段は、手袋をしていて隠しているそうだ
彼の能力は、水を制御し利用する能力
火事のときとか洪水のときとか役に立つ能力だと僕は思う
物静かな人で、目の前にいる一件たおやかそうな女性が、大川家の過程の主導権を握っているらしい
二人の間に2人いる
いま、上の子が大学生で、下の子が高校生らしい
どっちも、全寮制の学校に入ってるらしい
「はい。おいしいです。本当に大川さん料理がうまいですね。今日は、こんなにたくさんの料理作って下さってありがとうございます」
「いいの。私が好きでやっていることなのよ。それに、わたしファンタジアが好きだわ。優しい組織だもの。わたしはね。自分の子供や孫が、能力者であることを理由に迫害されるのもその子たちが力を振りかざすのも見たくないわ。わたしは、わたしのできることをするの。」
瑠璃さんの言葉はすんなりと胸の奥にしみこむ
胸の奥が暖かくなる
間違ってない
そう肯定された気分になれるのだ
「正直、大川さんみたいに、能力者でないひとに協力していただけるのは嬉しいです。片方だけでは、意味がないんです。あっ、これおいしい。」
この人がいてくれて本当によかった
共存とか言いながら、ファンタジアの中に能力者しかいなかったら意味がない
まずは ここから始めるのだ
「それ、自信作なのよ。よかった。ところでずっとききたかったんだけどいいかしら?」
「なにをです?」
「なんで、羽矢くん 副リーダーさんなの?」
「へんですか?やっぱり・・・」
「う・・・ん。ただ、疑問に思ってたの。羽矢君がこの組織の創設者でこの組織のトップでしょ?リーダーの席をどうして空白にしてるのかなぁって・・・」
この組織の本当の創設者は久遠だ
組織の抗争を考えたのも能力についての制御方法などを書き記したのは久遠
僕がしたのは、それを実行に移しただけ
実行に移すことのほうが考えるよりすごいって賀上に言われたけど僕はそうは思えない
それを思いついた方がすごいと思う
「そうですね。まっているんです。来ないかもしれない人をずっと…。あそこは、その子のほうがふさわしい」
ファンタジアを導く 久遠の姿を思い浮かべる
きっと美しい
「待っているんですか?いったいだれを・・・」
「死んでしまっているかもしれないし、奇跡的に生き延びているかもしれない僕の大切な人で、ファンタジアの構想をはじめに考えた人です」
瑠璃さんは、にっこりと笑っていう
「羽矢くん。その子、女の子でしょ。羽矢くんは、その女の子に相当惚れているのね。」
頬が赤らんだと思う
えっ
僕 一言も言ってないよね
久遠のこと
「あたりね。素敵なことよ誰かを愛することはね。私もあの人のことも子供たちも愛していますもの。」
「そうですね」
夜が明けるまで僕らはパーティーを楽しむ
明日は休日だ
夜更かししても、大丈夫だろう
設立記念のパーティーはにぎやかに終わりそうだ
これからは、依頼を受けていく日々が始まるだろう。
窓の外にかかるオーロラを眺めながら思う
―――――――まってる しんじてる 君が生きていることを
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