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Eclipse solaireetrange~怪奇日食~ -2ー

同時刻 北アメリカ 


日本との時差 -14~-19時間【-13~-19時間】


赤色のオーロラが真昼の空に輝く

その輝きが強くなるにつれて空は暗くなっていく

太陽が欠けていくのだ


皆既日食でも部分日食でもない日なのにかけていく太陽

アメリカにいた人々は不思議そうに空を見上げた


ある人は仕事の手を休めて空を見る

また、ある人はハンバーガーを片手に持ちながら空を見る


昼間の空が夜の空に完全に切り替わった時


人々は不安を掻き立てられた

その不安が何に対してだかわからない

胸騒ぎがしたのだ


そして、人々は感じた

身体と魂が切り離される感覚を…

彼らもまた気を失い

彼らに体は路上やオフィスの床に崩れ落ちた


気を失った彼らの頭上にソレはゆっくりと顔を出す


青い光を発する星


太陽と地球の間に顔を出したそれは、気を失った人々をただ静かに見下ろしていた







同時刻 中国

   日本との時差 -1時間

夜の闇の中 

建物や電灯の光がこうこうと街を照らしていた


高いビルの頭上に かかった赤オーロラを見たある一人の老人はつぶやいた


「天に住む赤い龍が、降臨したかのようだ」


赤オーロラはうねるように頭上で姿を変える

町中の光はやがて、その龍に飲み込まれるかのように消えた


夜の街に会った騒がしさはすっかり鳴りをひそめる

シーン

夜の静けさを取り戻し、人々の心に影を落とす



彼らもまた体と魂が切り離される幽体離脱を体験し、崩れ落ちる







紺色の空に煌煌と輝く血のように赤オーロラ

これは、どこからともなく出現した 謎の青い太陽 の予兆

欠けゆく太陽は、やがてその光も熱も二度と地球へ届かすことはなくなる

気を失った人々の頭上にぬうっと顔を出す青い太陽


このほかの国々でも同じ出来事が起きた

昼間の国 夜の国 

冬の国 夏の国


どの国の空にも同じように現れたオーロラ

あるものはかけゆく太陽を見ながら・・・・

また、あるものは眠っていて そのオーロラもかけていく太陽の様をみないまま 

肉体から意識を手放す


意識のないその体は、変わりゆく

人であったものが人でないものへ

肌の色や髪、瞳の色などの色素を変える


また、体の形を他の動物のように変える


一人の例外もなく、人類の体は書き換えられる

太陽のもとで生きた人類の体は、青き昼間の星のもとで生きるために書き換えられる


地球上に存在するすべての人類は静かに痛みもなく、改変されていく




   




――――――――――この日の出来事をのちの世代の人々は ”怪奇日食” と この出来事に名前を付けることとなる


少し短いです。

次の話を早めに更新します(^^)

読んでくれてありがとうございます。

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