二人の騎士
再びフレイアはミリアの独房に訪れた。
「……どうした、裏切り者……私は二度とその顔を見せるなと言ったはずだ……帰ってくれないか……」
俯きながらも辛辣な言葉をフレイアに投げかける。 しかしフレイアは引かないでいた
「……ミリア、少し話をしよ? 昔の話。 私たちが騎士見習いの時にミリアと一緒に騎士試験受けたの覚えてる? あの時の私たちは親友でありライバルだったよね……辛かった訓練もミリアと一緒だから耐えれたんだと思う」
フレイアは昔の思い出を淡々と話し始める。 ミリアはそれを黙って聞いていた。
「……私、欲に負けて色々情報を話ちゃってさ……騎士失格だよね……本当は自害してでも喋らないのが騎士……そう鍛えられてたもんね……でもあの人……レイル様は少し違うって思ったの……この人なら……この戦争を終わらせてくれるんじゃないかなって」
「……なぜそう思ったんだ? 」
「……わからない……私の直感……かも……」
その言葉を聞いてミリアは少し笑ったように表情を緩ませた。
「……直感……か。 それもフレイアらしいな……お前の直感は変なところでよく当たる……本当にそうなればいいな……」
「……うん、 そうだね。 早く戦争終わらせたいね……」
二人の騎士、今は忠誠を誓う国は違えど、考える事は同じである。 平和が来なければ意味が無い。 戦争が終わらなければまた同じ被害者が増えるだけ。 フレイアはレイルに全てを賭けたのだった。
「……フレイア、あの尋問官を呼んでくれないか? ……私も覚悟を決めたよ」
「……!!……」
ミリアのその言葉にフレイアの表情はパッと明るくなった。 フレイアは急いで執務室に戻りレイルを呼び出しに戻った
「……ほんと、フレイアには狂わせられる……」
一人しかいないこの部屋で、ボソッと呟いた。 その言葉はもちろん誰にも聞かれることなく静寂に消えた。
そして数分が経ち、フレイアがレイルを連れ戻ってくる。
「……答えが出たのか? なら聞かせてもらおうか……」
レイルはミリアがどう答えるのか楽しみにしていた。
「……私はあなたの部下になる……だからユリアを助けてほしい……あの子がいないと私は生きてる意味がわからなくなる……」
「……いいだろう」
「……だが、勘違いしないでほしい……私の忠誠はルミエル王国にある……それを理解してほしい」
ミリアの瞳はとても強く鋭くレイルを見つめていた。 心が折れたわけではない、妹を助かるため仕方なくである事を伝えた。
「……構わん。 ではまず君を解放する。 そして、そのままユリアも解放しよう……君がこっち側に来たのなら着いてくるだろう」
「……!? ほ、本当か!? ……わかった……ユリアに関しては私が説得する……あの子が一緒に居てくれるなら私は……」
ミリアの顔からは涙が溢れ零れていた。 そのミリアを見てフレイアももらい泣きしてしまう。
「……善は急げだ……今すぐユリアのところに行くぞ……あのバカがユリアに手を出す前にな……」
「「……はいっ……!! 」」
二人は揃っていい返事を返した。




