結果
帝国騎士魔導部隊……それはこの戦争においてルミエル王国側もハッキリと存在の確認をしている。 なぜなら、その魔導部隊による戦場での功績は圧倒的だったからだ。 ルミエル王国は帝国の魔導部隊を最大の脅威として認識していた。
フレイアもミリアもルミエル王国の元騎士であるため、もちろん知ってはいる。 だが、魔導尋問部隊は知らなかった。 というのも、当たり前である。魔導尋問部隊はそもそも表に立つことはないからである。
魔法の力で相手を洗脳し情報を吐き出すスペシャリスト集団であり、中には直接脳内を覗き見る事のできる者すら存在する。
「……それはいい名案だ……直ちに呼び出せ」
ガルド皇帝は衛兵に指示を与えた。
「……まっ……待ってください皇帝陛下!! 私を疑っておられるのですか!? 私は帝国騎士……それも三将の座を託されているのですよ!? 」
ゼファーの表情に焦りが見えてきた。それもそのはず、ゼファーは裏切り者であるからだ。
「……レイル様……どうなってしまうんでしょうか……」
「……そりゃそんなの処刑されるに決まってるわ……騎士だもの……それくらいの覚悟はあるはずよ……私達だって……ルミエルに戻ったら処刑される……」
フレイアの質問にミリアは淡々と答えた。 そして自身らも本国に帰れば同じ目に遭うとも
そうこうしてるうちにに魔導尋問部隊の一人が王宮に衛兵により連れてこられた。 黒い外套で身を包み、深めにフードを被っているため素顔は見えない。 しかしそのオーラは隠せるものではなかった。 膨大な魔力が周囲に溢れ、陽炎のように辺りを歪ませていた。
「……王よ……どうされましたか? 」
「……ふむ、其方にここにいるゼファー将軍の脳内を覗き見てもらいたくて呼んだ……彼には今、我が国への裏切りの容疑が掛けられておる……」
「……かしこまりました、王よ……」
そう言って外套の男はゼファーの元へ歩み寄る。 ゼファーは体を震わせ反抗する事もなくただ座り込んでいた。
外套の男がゼファーの頭に右手を添えると、何やら魔法の呪文を唱えた。
そして沈黙の後、ゼファーから手を離した外套の男は、ガルド皇帝陛下へ報告をする。
「……王よ……結果が出ました」
「……ふむ、手際良い仕事であった、で……結果はどうだ? ゼファーは裏切り者であったか、それもの無実であったか? 」
ガルド皇帝の問に外套の男は淡々と述べた。
「……ゼファー将軍は裏切り者でありました。 彼は数ヶ月前にルミエル王国のヴィクターという男と密会をしており、ギール皇子暗殺の計画を企てておりました」
「……ち、違っ……私は……申し訳ありません皇帝陛下……私は……」
「……もうよい、ゼファー。 衛兵、この者を牢へ送り込め……処遇は後ほど伝える」
ガルド皇帝は深い絶望と悲しみを負って王座に座り込んだ。




