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新しい役職

 



 暫くしてレイルが呼び出した医療班が到着した。 白い帝国の服を着用しており、一目で医療班だと分かる見た目をしている。



「……レイル様、この人は敵国の捕虜ではないのですか?……治療しても宜しいのですか?……」



 当然の疑問である。 しかしレイルは一言「構わん」とだけいいユリアの治療を行わせた。



 医療班は三人の男性と一人の女性で構成されており、四人はユリアの体に掌を当てた。 すると、その四人の掌が青白く眩い輝きを見せる



「……こ、これは!! 」



 フレイアとミリアは驚いた様な目でその現場を目撃し、レイルに問いかけた。



「……彼らは我が帝国軍の魔導部隊医療班だ……魔力を使いこなし、体の外、撃ち合いの傷を癒す……失った右目の復活はできないが……」




 魔導部隊というワード自体は二人もルミエル王国にいた頃に存在を確認していた。 魔法を駆使し遠距離から攻撃してくる相手に手を焼いていたからである。 その部隊にこのように医療班を設けている事は流石に知らなかった。 この時二人は帝国の魔術発展力を目の当たりにした。



 もちろんルミエル王国にも魔法を使う部隊はいるが、どの部隊も攻撃魔法は使えるものの回復魔法は技術的にまだ使えないでいた。



「……そりゃルミエル王国がガルディア帝国に一歩押され続けているわけだ……確かにこのままではいずれ……帝国の勝ちになりそうだな……」




 ミリアは冷静に戦況を判断した。 それくらい、今見ているこの光景は天地をひっくり返す事柄であった。




「レイル様……とりあえずの応急処置は完了しました。 後は少し安静にしていれば大丈夫かと……しかし右目は……止血をし眼帯を付けはしましたが……」



「……ありがとう、助かるよ……」



 レイルは医療班に礼をいい、それ以上はもういいと手を翳した。 ミリアとフレイアの医療班の四人に軽く会釈をし、お礼を伝える。



「……ミリア、それとフレイアも……ユリアが目を覚ますまで傍にいてやりなさい。 俺は少し今の現状、そしてこれから俺がやろうとしている作戦を皇帝陛下へ報告しに行ってくる……」




 レイルが執務室を後にし、残された二人はユリアの傍に座り、彼女が目を覚ますのを待った。



「……本当にあの人はユリアを……妹を解放してくれたんだな……敵なのに感謝の言葉しかない……いや、今はもう上官、か」




「私たちこれからどうするんだろうね……戦場に出るのかな……ルミエル王国と……かつての仲間と戦うのかな……」




 フレイアは少し不安そうにミリアに問い掛ける。 その声は震えており、この先の未来を懸念していた。





 ーーー王座の間ーーー




「……ガルド皇帝陛下……これが私の考えているこれからの作戦となります……どうか許可を頂きたく……」




 ガルド皇帝陛下。 現帝国を治める王にして最強の武人でもある。 威厳のある髭を生やし、鋭い目付きでレイルの作戦を聞いていた。




「……レイル・マルクス尋問官……この作戦実行を許可しよう。 そしてこれよりお主を尋問官ではなく騎士隊の指揮官に任命する……。 それと、お主が尋問をした結果、我が国に裏切り者がいるとの情報だが……早急にその者が誰なのか突き止めよ……見つけ次第公開処刑に処す」




「……はっ!! 仰せのままに……」




 レイルは深くお辞儀をし、王座の間を後にした




 衛兵達が門を開き、レイルが出ていく。




 レイルは新しい役職を任命された。 フレイア、ミリアの元へ戻り、ユリアが目を覚ましたら本格的に動き出す、そう考えながら執務室へと戻って行った。

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