第18話:優しさの奥の孤独──セラの本音と、翔矢の答え
今回は、最後のひとり。
いつも誰かを包み込み、支えてきた“お姉さん”セラとの最終対話です。
優しさに隠された「寂しさ」、
強さに隠された「弱さ」。
本当はずっと、誰かに寄りかかりたかった彼女が、
翔矢にだけ見せる“涙”を、そっと受け止めてください。
「ふふ、最後が私なんて、ちょっとずるい気もするけど──」
セラは、いつものように微笑みながら歩いてくる。
でもその笑顔は、どこか張りつめていた。
翔矢は何も言わず、ただ見つめていた。
“本当のセラ”が、ようやく現れるその時を。
「翔矢くん。私はね、誰かの悲しみに気づくのが得意だったの。
だから、“慰め役”でいるのは、苦じゃなかった。
みんなの不安も、怒りも、寂しさも──全部、受け止めてあげたいと思ってたのよ」
セラは小さく笑う。
「でもね、気づいてたの。
本当は──自分が“誰にも甘えられてない”って」
翔矢の表情が、わずかに動く。
セラの声が、少しだけ震えた。
「私もね、選ばれたかったの。
“特別な誰か”になりたかった。
みんなの面倒を見て、“お姉さん”でいることでしか、
ここにいる意味を保てなかったのよ……」
そして、初めて──
その目から、ぽろりと涙が落ちた。
「やっと言えたわ……私、ずっと、寂しかった」
翔矢は、すぐに彼女の手を取った。
「セラ。俺……ずっとセラの優しさに甘えてた。
でもそれが“孤独の裏返し”だったなんて、気づけなかった。
ごめんな。……ありがとう」
「ううん、いいの。
翔矢くんが、“私のことをちゃんと見てくれてた”ってだけで、
……もう十分なの」
彼女は泣きながら、最後に微笑んだ。
そして、セラの足元にも光が灯る。
その光は、誰かのためじゃない。
彼女自身の“本音”に対して灯った、存在の証。
7人全員が、翔矢の前で“本心”を告げた。
“愛されたこと”、“愛したこと”を証明する光が、それぞれの足元で優しく揺れている。
そして──選択の儀式の最後に、翔矢が歩み出る。
最後まで読んでくれてありがとう。
セラの優しさは、誰よりも孤独を知っていたからこそのものでした。
「強くなきゃいけない」と思っていた彼女が、翔矢の前で初めて泣けたこと──
それが、セラにとっての救いだったのかもしれません。
そして、7人全員との対話を終えた翔矢。
次回、いよいよ“選択の儀式”の結末が待っています。
最後まで、見届けてください。




