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0. プロローグ 柏 幸太郎は友達がいない。

 昼休み直後の授業、微睡みに包まれる教室。

 僕もその例外ではなく、窓際端の自席で頬づいた右手に身体を任せていた。


 新入生として門を潜ってからGWも過ぎ去り、もう夏休みも見え始めてきている。 


 ――――()()()()()()()()()

 このセリフをご存じだろうか。

 

 乙女ゲーやアニメで有名なセリフ?

 それとも、俺様系イケメンとフラグが立った証拠?

 もしくは、若手イケメン俳優に言ってほしいセリフランキング?

 

 否、否。

 ことごとく否だ。


 正解は高校に進学した僕、(かしわ) 幸太郎(こうたろう)はじめて教室で放った言葉である。

 初対面の隣の席の女子と話すから緊張してたとはいえ、流石にアレはない。マジで。


 お陰で入学から今日に至るまで、異性どころか同性の友達すら一人も出来ず。

 入学時にヒッソリと目論んでいた「ともだち百人出来るかな計画」は盛大に頓挫した。


 ネトゲ漬けで孤独に過ごした中学時代、まさかのアンコールである。


 最近では学校で声を出すのは授業中に教師に当てられた時と、学食のおばちゃんに「味噌汁、薄めで」って伝える時くらい。

 ちなみに学食のおばちゃんにも稀に無視される。味噌汁は濃いし、僕は悲しい。


 今日も今日とて、学校ではソシャゲ。

 家ではネトゲの毎日。


 ……マジ滅べ、あの日の僕。


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